この映画は、タイトル通りに人が生きたままゾンビ化する様子や心の苦しみを描いたサスペンスホラーです。パーティに出かけた主人公のサマンサは、同性愛者なのですが、帰りに寄ったバーで知り合った初めての男性と成り行きで性交渉を持ちます。家に帰った彼女は、やがて身体の異変に気づきます。それは、性器が腐敗し、目が充血し、毛髪が抜け落ちることです。関係を持った男性から性病を移されたのかと医者に診てもらいますが原因はわかりません。
イロモノ系のゾンビホラーが好きな方にはお薦めの作品です。壊れていく身体で中心となるのが性器なので、映像表現はありませんが、サマンサ役の女優ナジャラ・タウンゼントさんの心理模写で表現されます。爪がはがれたり、髪の毛や歯が抜けるシーンは気持ち悪いです。この映画を観た後に食事は無理です。まして、コンドームなしで知らない人とのセックスは有り得ません。
細かい点を気にする人には、後味の悪い内容です。レズビアンの主人公が恋人に冷たくされて、見知らぬ男性と関係を持ってしまうのが意味不明です。見知らぬ女性と関係を持つなら納得できます。また、ゾンビになっていく理由が最後まで分かりません。主人公が追い詰められていくのを表現したいなら、ゾンビでなくても奇病でも良かった筈です。しかし、主人公のタウンゼントさんの演技は上手ですし、話の流れもテンポ良く進むので、途中で飽きて挫折することはありません。ホラー映画が趣味の方は、ちょっと変わった設定なので観る価値がある映画です。
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