初めてリングを見たのは私がまだ子供の頃で、最近ふと見たくなったのでDVDを借りてみてみたのですが、時代の移り変わりをすごく感じました。
ビデオテープはもう使われてないし、ダビングという言葉も最近聞かなくなったなぁ。というのが一番の感想です。
最近新しいリングシリーズがでたのでそれも見てみましたが、私はやっぱり初代リングが一番怖いと思いました。
一昔前の邦楽特有のあの色彩の仄暗さが、じめっとした空気を感じさせて背筋がぞくっとします。
電気がついていても、明るい場所にいても、どこか暗く、常に背後を気にしてしまうようなあの空気は、今ではだせないものです。
不鮮明だからこその恐怖、すべてが明確になっていない恐怖。そういうものを感じました。
それとなにより俳優、女優の演技です。
序盤で殺された少女の死体の顔が今でも脳裏にこびりついてはなれず、軽くトラウマものです。
瞬間的に映し出されるからこそ、強く残ってしまうあの演出は本当に神がかっているなと思いました。
どうしたらあの死に顔になってしまうのか、どれほどの恐怖があったのか、想像させるのがうまい、これに尽きます。
ラストの貞子と対峙した時の、声にならない、体がうまく動かずわけもわからず殺されてしまうあのシーンは本当に恐ろしくリアルです。
もし自分だったら、と私達視聴者に強いリアルを想像させ、テレビの前に立ちたくなくなるほどの嫌悪を植えつけられます。
邦楽ホラーの代表作といっても過言ではないリング、その恐怖の力はいつまでも廃れません。
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