ゴートマン(ヒツジ男)とは、アメリカ合衆国で目撃されている獣人型の未確認生物(UMA)である。
このゴートマンだが、UMAというよりは、都市伝説に近い存在である。
その容姿は非常に奇妙で、人間の頭部にヤギのような白いカールした毛に覆われた体、体長は2メートルほどあり、出没地帯はカリフォルニア州ベンチュラ郡のサンタ・ポーラ付近で多く目撃されている。
また、カリフォルニアの酪農工場「ビリワック・デリー」付近で目撃されたため、この工場の名前から「ビリワック・モンスター」とも呼ばれる事もある。
何件か目撃事例があるが、ビリワック・デリーの倒産後、廃虚となったこの工場は「軍の秘密工場」として使用されたとされ、遺伝子操作によって生み出された強化人間が「ビリワック・モンスター」=「ヤギ男(ゴートマン)」とも言われる。
噂によれば、この工場を設立したオーガスト・ラベルという人物がこの怪物を作り出したともいわれているが、遺伝子操作をした人物は確定されていない。
この工場付近にあるサンタ・ポーラ高校の生徒たちが被害者であり、50ポンドもある大岩を投げつけて高校生の車を破壊したり、凶器を持って徘徊する姿も目撃されており、かなりの怪力と凶暴さを併せ持っている様子が証言されている。
こうした目撃は1950年代にもあり、9歳の男の子がゴートマンと遭遇し、その爪で怪我を負ったという。
その他にもこのUMAに関する奇妙なエピソードは多い。
米国に広まった都市伝説によれば、ゴートマンはベルツヴィル農業研究センターで働く科学者であったが、ある実験がもとで半分ヤギ、半分人間という怪物ゴートマンになってしまったというものが存在する。
その後、ゴートマンはセンターに続く道沿いにひそみ、通りかかる車をおのを使って襲うようになった。他にも森にこもって隠とん生活を送っていたゴートマンが、森の安穏を破壊して作られたフレッチャータウンロードに出現し、通りがかる人を脅かすという伝説もある。
その他の有名な事例としては、1970年、森の中で若者グループがゴートマンに襲われる事件だろう。
グループの中の1人は何とか逃げ出すことに成功したのだが、仲間はゴートマンに捕食されてしまったとされ、この時の警察への通報がほったんとなってゴートマンの存在が世間に知れ渡ったとされている(この事件に関しては、未確認生物が人間を殺したとなればさらに大ごとになっていると考えられることから捏造であるという説が根強い)。
1964年8月には、アリソン渓谷にハイキングにやって来た数人のグループがゴートマンと遭遇。複数の人が同時に、しかも「しっかり見た」この事件が、ゴートマン伝説をアメリカ中に広げた。
はたして、ゴートマンは本当に存在するのか?
今年、2012年の7月15日、ユタ州の山中でそれらしき姿が目撃され、アメリカで一時期パニックなった。
しかし後日、ヤギの群れに混じり崖を昇るその姿を双眼鏡で確認すると、着ぐるみを身に纏い角をつけた目出し帽を被った人間であることが判明。ヒト型UMAが大好きなアメリカでは、こうした事件は珍しくないのだ。
このような事例もあるため、ゴートマン存在はかなり疑わしいものとされているが、こうした羊の仮面をかぶった人物が、全て善良な人間とは限らない。そのいみでは、本物のUMAよりも危険なゴートマンがアメリカの何処かに潜んでいるとも限らないのだ。
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