ウルトラマンに隠された沖縄の魂

ウルトラマンと言えば日本のみならず、世界的にも有名となった特撮ヒーローモノである。そのウルトラマンと沖縄には、深い関わりがあるのではないか、と言われている。

まず、ウルトラマンの故郷というのが、M78星雲と呼ばれる銀河系の星。このM78星雲。実はある地名が隠されている。

それが、M=南、78=那覇。

そう、沖縄の首都である那覇だ。

「何を無茶苦茶な…」と思うかもしれないが、それ以外にもウルトラマンと沖縄の繋がりを匂わせる内容が多々ある。

ウルトラマンには多数の怪獣が登場するのだが、その怪獣の名前と沖縄の言葉に関連があるのだ。

まず、ウルトラマンセブンに出てくる、キングジョーという怪獣。

これは、沖縄では一般的な名字である、金城から来ていると言われている。何もあてつけではなく、実際にアメリカ人は金城という名字の日本人を、面白半分でキングジョーというあだ名で呼んだりしていたというのだ。

次に、チブル星人。

このチブルという言葉は、沖縄の方言で頭のことを指すのだとか。実際のチブル星人の見た目も特徴的な頭をしている。

更には、ザンパ星人。沖縄には残波(ザンパ)と呼ばれる泡盛があり、残波岬という名前の岬もある。

ここまでは怪獣の話だが、ウルトラマンも元は沖縄が由来で生まれたと言われている。

沖縄の海に生息している、ホヤと呼ばれる生き物。どことなくウルトラマンに似ていると言われており、実際に沖縄の子供たちはこれを見ると「あー、ウルトラマンホヤだ!」と言ってはしゃぐのだとか。

何故こんなに沖縄と関連しているのか。

それにはもちろん理由があり、ウルトラマンの脚本家に沖縄出身の金城哲夫さんという方がいるからだと言われている。

何も沖縄の要素が含められているだけではなく、歴史の中で多くの悲劇が生まれた沖縄という島に対する、あるメッセージが込められている。

それを象徴とするようなシーンが、ウルトラマンセブンの最終回にある。

疲れ切ったウルトラマンが、怪獣にボッコボコにやられていた。それを見たウルトラ警備隊の隊長である桐山が、こう言葉を漏らした。

「地球は、我々人類、自分自身で守らなければいけないんだ。」

この言葉には、過去に何度も支配を受けてきた沖縄という島は、自分たちで守らなければならないんだ、というメッセージが込められているのだという。