これは実話です。
私は20歳の誕生日を迎えた頃から数ヶ月間、同じ夢を見続けてました。
夢の内容は
『自分より背の高い男性と手を繋いで赤い鳥居を探している。あらゆる交通手段を使って色んな土地へ行くが目当ての鳥居が見付からない』
という夢で同僚に相談したらお祓いに行けと言われました。ですが嫌な感じの夢ではなかったので気にしないようにしてました。
それから何年も経過して私は夢の事などすっかり忘れていました。
ある日、何気に暇だった私はメル友探しのサイトである男性と知り合いになりました。話をしてみたらお互い田舎育ちで他にも共通点が多く、直ぐに意気投合し、写メ交換をして毎日メール交換をしてました。
数日してメル友が電話で話さないかと提案してきたので自分の番号を教え、初めてお互いの声を聞きました。
その時です…
私の脳裏にあの鳥居を探す夢が蘇り、落ち武者の映像が浮かんだのです。私は何かを感じ取り、メル友にこう聞きました。
『鳥居とか落ち武者に関わりある人?』
普通の人がそんな質問されたらドン引きするのでしょうがメル友は
『エッ、なんで知ってるの?』
と言いました。私が事情を説明するとメル友は
『俺の実家、地元では有名な稲荷様を奉っている家なんだ。実家には昔、切腹部屋と呼ばれてたとこある』
それを聞いてお互いに数分、無言のまま黙り込んでましたが何か強い縁を感じたのは言うまでもありません。
その後、メル友に会ってみたら私が見上げるぐらい身長が高く、何か懐かしい雰囲気を感じたのは
今でも忘れません。
それから私達は長い期間のお付き合いを経て今は夫婦として暮らしております。
稲荷様が結んだ縁なのか私達には定かではありませんが今とても幸せです。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話