短編1
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生首

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俺はどちらかというと霊感のある方だ、おそらく母親譲りで、その母親もご先祖様である曽祖父譲りなのだろう。曽祖父の話はまた後日するとして、今回は俺の霊感に関する小話を最初に投稿しようと思う。

ほかの人の話を聞くと不思議体験する際、起こるのはのは耳鳴りだが、俺の場合は視線だった、見られている、と感じると同時に、全身に寒気が走るのだ。

俺の祝心霊体験は4歳の時だ記憶はあいまいなのだが、父親の話によると、夏にマンションの窓で俺を抱き景色を眺めていると、俺の体にポツポツと鳥肌が立ったのだそうだ寒いかと思った父は窓を閉めようと、窓に手を伸ばそうとした時だ、窓の外に女の生首が浮いていたのだという、父親には霊感は一切なく霊を見たのはこれが最初で最後だったそうだ。

その生首と目が合ったかと思うと、こちらにものすごい速度で迫り、通り過ぎ、リビングへ続く廊下の向こうに消えていった。

そこは俺も記憶の片隅に残っている。

その後の俺はというと「首が!首が!」と叫んでいたかと思うと、叫び疲れたのか眠ってしまったそうだ。

その生首を見たのはそれが最後で、俺が5歳になったころには今の家に引っ越した。

まあ、この生首以外にもいろいろな体験はしたが、その中でもトップ3の話だ。

ちなみに、これは後日談だが、父曰く

「そのマンションのまさにその部屋の廊下は霊道やったんやな」

父は笑いながらそう語った。

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