僕の先輩は、この世で怖いものは何もないと言う。
この前、一緒に飲みに行った時も、こんな風に言ってた。
「この世にな、幽霊やら妖怪やら、そんなものはいないんだ。
それ以前にな、神や悪魔だって存在しないんだ。分かるか、お前ら。」
僕は、ただただ頷くしかなかった。
先輩は、そのまま飲み潰れて、しょうがないので、僕の家に泊めることにした。
真夜中、先輩の大声で僕は、目を覚ました。先輩は、すごい剣幕で僕に言った。
「お前ふざけるなよ、この枕、北向きじゃんかよ!」
僕は、ただただ頷くしかなかった。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話