つい先日、「降る」を投稿したものです。途中で何が起こるか予想は付くかも知れませんが、お暇な時のお供としてお付き合い下されば幸いです。グロ注意&長いです。
怖い話のサイトに投稿したんだよー、と当時からの友人に電話報告してみると、
「おぉ!コメント来てるし、すげーじゃん、あったわー、こんなこと、なんか懐かしいね。」
なんて反応と共に、
「そういや、これみたいな霊的な感じじゃないんだけどさ、怖い事があったわ。」
と、新たな話を貰ったので投稿します。
大学を出て直ぐに実家を出て、一人暮らしを初めた頃の話だそうです。
初めての一人暮らしに選んだ部屋は、風呂トイレ別1DKのアパート。古く、畳はボロボロで湿気が多く嫌な雰囲気だったそうですが、生活には何不自由なかったそうです。
住んで何ヶ月か経ち、仕事が忙しく、家の掃除が疎かになっていき、ゴミ溜めのような部屋になって行きました。
そんな生活をしていると、湿気と相俟ってカビも酷く、空気は淀んで、生ゴミとかは放置するのは嫌だったそうで、捨てては居ましたがそれでも臭いは酷く、足の踏み場も無くなって、もう暮らして居られない位になった頃、彼はいつものように会社に行く前にお風呂に入ります。
髪を濡らし、シャンプーを付けて髪をわしゃわしゃと洗い、髪を洗い流そうと、シャワーヘッドを手探りで探します。
探している右手に、ヒタッと冷たい感触がありました。
水蒸気が天井に貯まって、落ちてるんだろうな、と特に気にしません。
目に水が入ると痛いので、彼は髪、体全てを洗うまでは、ずっと目を閉じているそうで、天井も確認せずに、体を洗ったそうです。
その間もずっと体には水滴が、ポツポツと落ちた感触があったそうです。さすがに落ちすぎだとは思ったみたいですが、こういう日もあるだろうと無視。
ようやく体も洗い終えて、顔を洗ってシャワーも止めて、目を拭き、パッと下を確認すると
米粒の様な物がちらほら落ちています。
「なんだろう?」
と、一つ手にとって見てみると、もぞもぞと動いています。
ひっ!!
まさかと思い天井を見ると、沢山の米粒、いや、うじ虫がびっしりと張り付いて居たそうです。
彼はびっくりし過ぎて、気持ち悪くて動けずに声も出なかったそうです。
つま先立ちで、風呂場をでた後は全身を確認し、付いてる物を払い。吐きそうになりながら、直ぐに出て行きたかったのか、急いで準備し会社に行ったそうです。
以下、この話を聞いた後のやり取り
自分
「うわぁ、怖い!てか、気持ち悪い!てか、どうして風呂入る前に気づかなかったかねぇ?」
友人
「あぁ、とりあえず風呂場に手だけ入れてシャワー出して温めてから入るからね、その時下に居たのは、流れたんだろうね。上見ないし。」
自分
「そか、にしても嫌だわ。キモい!鳥肌凄いんだが、てか、湿気とか汚さでうじ虫って沸くんかね?」
友人
「キモいでしょ?俺まじ焦ったもん。あぁー、そういえば、うじ虫な、どうやら、俺の部屋の汚さだけじゃ無かったみたいなんだよね。ほら、部屋が臭いもきつかったって。言ったじゃん?」
自分
「あぁー、やっぱ生ゴミとか?」
友人
「いやいや、俺生ゴミだけは嫌だから捨ててた、でも臭いがきつかったんだよ。
湿気かな?と思ってたんだけど、違ったんだ。あの後もずっと、風呂にはうじが貯まっててね、何度シャワーで流しても沸いて来るんだわ、天井から。
で、どうしようもないって事で、部屋片付けて、管理業者呼んだんだわ。
そしたら、どうやら、上の階かも?ってなって、調べに行って貰ったんだ。管理業者が上の階に行って30分位たったら、警察を連れて帰ってきたんだ。なんか人増えてるんですが、何が?めちゃくちゃびびったよね。
で、話を聞くと、上の階には24歳の女性が住んでたんだけど、返事もないし、電話も繋がらない、家族に電話すると、ここ一ヶ月連絡も無いっていうんで、許可貰って合鍵で入ったんだと。
したら、風呂場でうじまみれで死んでたって落ち。参ったよね。
後で聞くと死後一ヶ月。自殺だったんだって聞かされて、気味悪くて、すぐ引っ越したよね。うじの原因は丁度上に死体があって、建物が古いから隙間から入ってたんだとさ。だから臭いもきつかったんだねぇ、死体の臭いなんて嗅いだ事無いから気づかなかったよね。」
自分
「…お前それ、普通に怖い話なんだが。」
友人
「へ?」
かなり長文になりましたが、お付き合い頂きましてありがとうございました。
拙い文章ですが楽しんで戴けたら幸いです。
それでは失礼いたします。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話