元カレが部屋を探していた時、お金がないからとにかく安い部屋を探してました。
なかなかいい部屋は見付からず、苛々しながら何件かの不動産屋で「自殺があった部屋でも住めたらいいから、どっかにないのか?」と聞いた。
ヤンキーだった元カレの迫力に負けた不動産屋は「あるにはあるんですが…敷金、礼金なしで月1万。ただし…絶対出ます」とある物件を紹介した。
その部屋は「自分は霊感がないから大丈夫!」「霊なんかいるわけない」等と言って入居しても、一ヶ月以内に出ていくそうです。
元カレは「霊が出るくらい構わないから、そこでいい」と即決しました。
それは入居したその日から始まりました。
ラップ音にはじまり、廊下を歩く音。
電気がチカチカ点滅。
テレビがついたり消えたりする。
「お~マジでいるな~」と最初は余裕でした。
何日かそんな感じで音はするのですが、姿は見えません。
何度か酔ってテーブルに酒やツマミを用意して「お~い。幽霊さ~ん。音ばっかり鳴らしてないで、出て来て一緒に飲もう~」と言ったそうですが、出てきません。
結局、彼も一ヶ月ぐらいで出たそうです。
私が「なんで?音だけで害がないなら、家賃1万なら良くない?」って聞いたら「いや、実際住んでみたら判るけど、あれは住めない。仕事から帰って寝ようと思ったらガタガタうるさいし、テレビも消されるからまともに見えね~」
「怖いから」じゃなくて「ゆっくり休めない」からキレて出て行ったそうです。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話