オ「とりあえず車の所まで行くぞ、君の車だろ?」
私「は、はい…」
静寂を裂く様に
砂利を踏む音だけが響く…
脇道を戻る途中に
首から上がない地蔵が立っていた。
来る途中は気付かなかったのに…
今は異様な迄に存在感を示している。
辺りは薄暗くなっており
自販機の明かりが妙に安心できた
オ「ふぅー…」
それだけを吐いたと同時に古い携帯で電話を掛け始めた。
オ「もしもし、今若い子が川におってね…うん、そいつ見よったんだわ…分かった、待ってます…はいはい」
電話を切り
オ「15分程ここおってくれんか?」
私「え!?いやもう暗いんで帰りたいんですけど…」
オ「そうか、でも行かせれん。死にたないだろ?」
余計訳が分からず声を荒げ
私「いやいや!なんなんですか!?ここにいる方が嫌ですよ!!」
オジサンも
「死にたいんか!?君はアイツを見たんだろ!?山道を降る途中で捕まるぞ!」
その言葉にゾっとした
またアイツの風貌が頭に過る
震えた声で
私「アイツって、アイツは何なんですか!!」
と言うとオジサンはポケットから小銭を出しジュースを買ってくれた。
私にジュースを渡してくれると同時に口を開いた。
オ「アイツは[甦怨童、そおんわっぺ]と言う名だ…君が見たのが本当だったらね」
私「幽霊ですか…?」
オ「ん~詳しくは分からんが、ワシ等は半霊だと思ってる」
私「!!!!!!!?????」オ「訳が分からんだろ?アイツは大正の頃からいてるらしいんだ…何度も封をしたって聞いてるけどな」
…
車のヘッドライトが見えた
オ「来たか」
一台のセダンが私の車に横付けし、中から二人出てきた。
坊主頭のイカつい兄さんと
60は過ぎてるお婆さんだ。
婆「この子かい?」
オ「あぁ…ハッキリと特徴が合ってるんだ」
そう言うと兄さんが私を睨み付ける。
婆「つよし、やめなさい」
つ「ごめんごめん、憑いてるか思ってな」
強面とは程遠い優しい声だ
婆「えらい怖かったろ?」
と笑みを浮かべ言われ
私「はぁ…。私は帰れますか?」
婆「今日は泊まっていき、夜は奴が盛んだからの」
私「いやいや、帰りたいんです」
すると兄さんが
つ「泊まれ言ってんだろ」
と低い声で呟いた。
私からすれば
暗い山道より不気味な3人の方が恐い… 逃げたかったが…
抜群のタイミングで…
ジャリッジャリジャリジャッジャッと川の方から聞こえて来た。
また足りないですm(_ _)m
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話