霊の皆さん、ごめんなさい

短編2
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霊の皆さん、ごめんなさい

今から5年ほど前の話です。

地元にある城址公園にある廃ホテルへ、後輩3人と当時の彼女と共に行きました。

どうしても幽霊が見たいと言うことで何故か仏滅の日(見れそうだと思い)を選んで行きました。

深夜1時頃入口に着いた時には何も無かったのですが、公園からホテルまでつながる歩道を歩いてるとき、後輩3人が横並びで前を、自分と彼女が2人が後ろにいました。

でもその後ろからもの凄い視線(背中がピリピリと痛い)を感じるんです。彼女にその事を話すと

『ついてきている』

と言われました。

『ぶっちゃけこの時点で帰りたいわぁ』とか思いながら歩いていると、ホテル前に到着。

そこで何も感じていないのか後輩は、

『何にも無いな、ちょっと一服しようぜ』とタバコを吸い出す始末。

それでも自分の背中には刺さるような視線を感じるまま…後輩を注意してると真後ろにいた彼女がうずくまっているのに気づきました。

『大丈夫か?』と声をかけると、

『周りを囲まれた』とか『もう帰ろう』とか言いながら泣いていました。

とりあえず事情を話し、ホテルへは入らず駐車場へ向かっている最中でした。自分が肩を貸して歩いてたんですが急に彼女が立ち止まったんです。

どうしたのかなとおもって話しかけると、彼女の声とは程遠いもの凄い低い男??の声で、『出ていけ』という声が彼女の口から発せられました(しかも何を話しかけてもそれしか言わない)。

それを聞いて焦り、彼女の手を引いても動かないんです。急に重りでもついたように…前を歩いている後輩を呼んで二人がかりで車まで運んだのですが…気がついた彼女に話を聞くと、

『うずくまった辺りから何も思い出せない』との事…

あれ以来、その場所にはもう行ってはいません。

ちなみに場所は沖縄中部にある城址公園です。有名な場所なんで興味のある方は…

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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