短編1
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少女とビッグフット④

医師たちは「精神異常者の話した事」として、彼女が語ったことをカルテに書きとめた。

やがて自分の言うことを誰も信用していないと悟った彼女はひどく落胆した。

医師が「病気が治ってきているよ」と彼女に伝えたところ、「病気になったことなんて一度もないわ」と笑って答えた。

さらに彼女は「彼(ビッグフット)は私のいる場所を知っているわ。いずれ私を助けるためにやって来るのよ。」と話し始めた。

医者はこの時、病状が新しい段階へ進んだとみなし、彼女を隔離病室へ移した。

しかし11月中旬のある晩、オクサナは病棟から姿を消してしまった。

何者かがものすごい力で病院のレンガ壁を破壊し、鉄筋を引っ張りぬいて彼女を連れ去ってしまったのだ。

同じ病棟にいた目撃者たちは一様に、「毛むくじゃらの怪物が誘拐していった」と証言している。

その日は大量の雪が降り積もったため足跡が消え去り、彼女と怪物を追跡することはできなかった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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