福岡県民による 恐い話…続きまして、警察関係者から聞いた話です。本当のことか、どうかは、わかりません…
その人を仮に田中さんとしよう。
田中さんは、バイト先(酒屋)によく来る常連さんで普段はスーツです。酒好きな俺と、ちょこちょこ話うちに仲良くなっていった。
ある日、居酒屋にバイトの子たち4人と田中さんで飲みに行った。
田中さんは若い頃にあった、ある話を酔っ払いながら話しはじめた。
田中さんは刑事で、ある事件を追っていたそうだ。
『連続放火魔』の容疑者で浮上した人物を仮にAとしよう。
Aは、以前に放火で捕まって服役したらしいのだが
放火する際に、自分の体に火がついて全身を火傷したらしい。
それで病院に運ばれ逮捕となったそうだ。火傷自体は、そんなにひどくなかったようで…
でも、左手の火傷はひどかったらしく刑務所を出た後も左腕の肘から下は包帯でグルグル巻きで手に革の手袋をつけていたらしい。
その、Aは4件の連続放火をしたらしいのだがAが刑務所から出てきたのは11月。
そして放火は1月に起こった。
Aが最初に放火した月と日にち同じで日に自供した○○小学校のゴミ捨て場。そこで、放火が起こった。
そして2件目の放火も月日は同じくしてAが2件目と自供したラーメン屋の裏手のゴミ捨て場だった。
警察は、Aを容疑者とし月日同じの3件目と違う日にちだったが4件目で放火が起きた場所の近くで張り込みをしたらしい。
田中さんは4件目に起きた、公園で張り込みをしたという。
深夜1時に無線が入り、3件目のアパートの駐輪場に男が現れて火をつけたと同時に逮捕したという…
犯人はAということだったが、Aはその場で倒れ込み、出血多量で救急車の要請が無線を駆け巡ったそうです。
無線を聞いていた田中さんと、ペアの伊達さん(本名)は騒然としている現場に向かおうとした時に、公園のゴミ捨て場に人影が…
田中さんは、伊達さんに無線で応援を頼むように指示し車に残して1人でゴミ捨て場にむかったそうです。
そこで田中さんは異様な光景を見たそうです。
街灯に照らされた全身真っ黒なソレは、煙の人影をしたもの…人間ではない、何かだったそうです。
そして、田中さんがソレの近くまで行くと焼け焦げた臭いが辺り一面を囲んだそうです。
そして、田中さんの目の前で風に吹かれるかのように消えたと同時に…
ドサッ
と、何か落ちたそうです。
よく見ると焼け焦げた人の左肘から下の腕だったそうです。
そして伊達さんが、走ってきてAが3件目で左肘から腕を切断した状態で出血多量で亡くなったと聞いたそうです。
左腕だけが、やり残した公園に現れたようです。その後、鑑識でAの左腕だと判明したそうです。
本当にあった話かは、わかりませんが田中さんは話の最後に
『左腕が落ちるときに、声が聞こえた』と、付け加えました。
『…クルシイ…』と。
怖い話投稿:ホラーテラー 福岡県民さん
作者怖話