ファミレスで注文した料理が届くまでの暇つぶしにと、友人が話してくれました。
友人が中学の修学旅行の時の話。
3泊4日で東京へと、まぁありがちな旅。
定番と言える名所を一通り観光し、さあ明日は某テーマパークだと意気揚々と着いた宿泊先は、趣のある旅館……というより民宿。周りは街灯の明かりもわずかな、自販機ぐらいしか無い場所。
さっさと飯食って風呂に入って、寝るべ!!と布団に入ったはいいが、興奮して眠れない。すでに連日の夜更かしで、話のネタは尽きている
相部屋になった4人を、友、A、B、Cとしましょう。
事の始まりは、Aの「なんか面白い話はないか」と言う他愛もない一言でした。それに反応したのが、オカルト好きのC。
C「ここの別館って怖くね?」
夕食の時の注意事項に、別館についての説明があったのを、思い出した。
この旅館の北には、別館に繋がる渡り廊下があり、通れるようになっているが、別館は老朽化が進んでいるので近寄らないようにとの事だった。
C「電気も通って無いらしい。」
ここまできたらする事は一つ、4人は肝試ししにいく事になった。
軋む廊下を渡って別館に着くと、ホラー映画さながらの雰囲気。全員ケータイのライトをONにして肝試し開始。途中で友人が「どうせだから」とケータイでムービーを撮り始め、コエーコエーと進んでいくと、階段。
B「上行く?」
YES。やたらと軋む階段を上がっていくとそこには……!ただの埃臭い広間だけ。「なんだツマンネー」とぶつくさ言いながら、そのまま皆自分の部屋に戻って就寝。
修学旅行が終わってしばらくしたある日、皆で昼飯を食っていると「あ」と友人。
A「何?」
友「これだよ」
見せたのはあの日のムービー。撮ったはいいものの、存在を皆すっかり忘れていたらしい。そのまま鑑賞会開催。「お前ビビりすぎ」「今何か映った!」「ネーよ」とムービーは二階の広間を映して…と、ここで画面が真っ白に。終わりかと思ったが、4人の会話は入っているので停止してはいない。
A「壊れた?」
友人「いや、まだ新しいぞこのケータイ」
今度は、黒い丸が出てきた。不規則に画面内を動いている。なんだこれは…と首をかしげていると、クラスメートが「何何?」とケータイを取り上げる。
次の言葉を、友人は忘れられない。
「うわキモっ!!誰の目だよ」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話