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短編2
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田舎のホテル2

カンカンカン…

音は鳴りつづけている。

(彼のイビキは止まっているし…

彼が起きて、何かをしているの?)

と思い

頭から被っていた布団をそっとめくってみた。

カンカンカン…

布団をめくった事で、その音がとても近くで鳴っている事に気づく。

彼側のベッドの端、

ベッドのパイプのような部分。

…ベッドのパイプを叩いている…

彼のイビキは聞こえないし、実は彼が起きていてベッドを叩いているんじゃないか?

と思い、

彼を揺さぶってみたが

眠っているのか反応は無い。

と…

布団ごしに何かの気配を感じた。

恐ろしくなり、彼を起こそうと必死に揺さぶるが、起きる気配が無い。

涙目になりながら頭から布団を被り直し、耳を塞ぎ そのまま朝を迎えた…。

目覚ましが鳴り、朝を告げる。

ベッドを叩く音はいつのまにか消えていた。

彼が飛び起き、凄い勢いで部屋の窓を開けた。

窓の外を見た彼の顔色は真っ青で、

今までに見たことが無いくらいこわばった表情をしている。

彼は

「すぐに着替えろ。ここから出るぞ」

と私に言った。

窓の外をのぞくと

ホテルの隣にある建物の窓全てに 鉄格子がしてある。

なんだかわからないけど異様な物を感じた。

とにかく着替えを済ませ、外に出る。

車に乗りこんだ彼はしばらく無言だったが

しばらくして落ち着きを取り戻し、

ポツリポツリ、と話しをしてくれた。

夜中…

背中に私がしがみついていた時、

彼は金縛りにあっていて身動きがとれなかったらしい。

(多分、イビキが止まっていた時だと思う)

何かが黒い物が身体に乗っていたそうだ。

私の聞いていたパイプを叩く音はまったく聞こえなかったという。

その代わり…

私のいるはずの位置

…彼の背中のすぐ側で

「ぅおおおお~」

と地の底から響くような唸り声が 聞こえ、

私の後ろ側にあった窓が、まるで誰かが無理矢理窓をこじ開けようとしているかのように、

ガタガタと音を立てていたそうだ。

朝飛び起きてすぐに

窓を開けたのは、

窓の外に何かいるんじゃないか、

という思いかららしい。

ホテル自体の異様な空気と、隣の建物の鉄格子…(何かの施設だったのか?確認していません)

私達の体験した事が

何から来ているのかは

今も不明なままです。

オチも何もなくてすみませんm(_ _)m

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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