「ハァハァ…」
暗い闇の中、ひたすら俺はある場所へ向かっていた
『俺は何処へ…向かっているんだ?』
何度この自問自答を繰り返しただろうか?
しかし、答えは導き出せない…
あえて言うなら本能…
俺は生を受けた瞬間から
その場所へ行く事を、義務付けられているのだろうか?
ただひたすら長く、静かで、暗い道のり…
いや…違う?
元々、俺は何も見えず
何も聞こえないのかもしれない
しかし…
何処へ向かっているかすらわからなくとも
俺は必ずそこへ辿り着かなければいけない
ここへ来る事も叶わず
死んでいった数多くの奴らがいるのだから…
何より…
やっと童貞を捨てられた親父の為に…
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話