短編2
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出張先で・・・

これは、今から15年ほど前の話です。

まず最初に、この話は健全な男性には、とても怖い話です。

当時、私は営業マンで全国を飛び回っていました。

出張先には、二人一組でコンビを組んで、お得意先を回ってました。

そんなある日、東京に出張するように上司に言われ、その時のパートナーに1年後輩のO君と組むように言われました。 O君は、とても無口で暗い人でした。

私は内心、何故、こんな無口で暗い奴が営業職に就職してきたのか理解できませんでした。

出張先に向かう道中も話し掛けても、蚊の鳴くような小さな声で答え、こちらから話し掛けない限り無言でした。

東京の、お得意先でも下を向いて一言もしゃべりませんでした。私は内心(コイツ、何しに来たの???)と思いました。 はっきり、彼に言ったら傷付けそうで我慢しました。

その優しさが仇となるとは・・・

0君と、その夜、打ち合わせを兼ねて一緒に食事をしました。彼は、相変わらず私から話し掛けないと何もしゃべりませんでした。私の言う事に対して「はい!さぁ~、いいえ」しか言いません。

私は、馬鹿馬鹿しくなり、相手にするのをやめました。

宿泊先に、会社が用事してくれたのは古いホテルで、しかも、O君と相部屋でした。

風呂は、最上階の大浴場しかなかったので、O君に「一緒に、風呂に行こう!」と誘いましたが、「いゃ、いいです。」と断ったので一人で行きました。

部屋から戻って私は、我が目を疑い入口で立ちすくみました。

部屋は、和室で布団が二つ敷いてありましたが、そのうちの一つの布団の上でO君が全裸の直立不動で寝ていました。

私は、どうしたらいいのかパニックになりましたが、何事もなかったようにO君の横で寝た振りをしました。

10分後、O君は起き上がり寂しそいに服を着ていました。

私は、怖くて一睡もできませんでした。

翌日、私は何事もなかったようにO君に接しましたが、O君は出張から帰ってすぐに辞表を提出して辞めました。

私は、上司から出張先で何かあったのか聞かれましたが、もちろん本当の事は言いません。いや、言えませんでした。

出張から家に帰って、荷物を見ると私のパンツが全部なくなっていました。

私は、またゾ~ッとしました。本当に怖かった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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