結婚式を三日後に控えた夜。私は彼の家に向かっていた。
自販機が見えてきた。彼の家までもうすぐだ。
前の方から 蛇行しながら走るトラックが迫ってくる。
ヘッドライトで視界が真っ白になる。
気がつくと 自販機の側にいた。
私は運転していたはずなのに。
よく調べると 私の指輪がない。
この辺りや自販機の下をさがすがみつからない。
女性がこっちに向かってくる。
話しかけるが 無視される。
手をつかむ。
彼女は走って逃げてしまった。
近くに公園がある。誰かに話を聞いてもらおう。
トイレの側で女性に話しかけるが無視される。
ゆるせない。
ドアの上から睨み付ける。だいぶ怯えているようだ。
ざまぁみろ。
飛び出してきたので 背中にはりつく。
途中犬を連れた男性と目があう。
私を気味が悪そうに見ている。
ゆるせない。
あとを追いかける。
神社まで来た。
必死にお経を唱えている。
無駄なのに。
崖から落ちたようだ。
ざまぁみろ。
笑っていると側に誰かいた。
あの逃げた女だ。
こいつはなにか知っているに違いない。
ワタシノユビワガナイワタシノユビワガナイワタシノユビワガナイワタシノユビワガナイ
二度と逃がさない。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿山名美子さん
作者怖話