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短編2
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隙間5

それから再びお経を2~3時間でしょうか、唱えます。

目が治ってないので覚えているとこだけでも唱えます。

体力は限界だったようで、用意してくれた布団に入るなり眠っていました。

翌朝起きると視力が元通りになっていました。

御住職様に呼ばれると「間一髪のところを助けられましたね。もう少し遅かったら、あなたは今頃ここにはいられませんでした。

あなたを助けてくれた〇〇君には、後でちゃんとお礼を言うんですよ」

私を助けに来てくれた〇〇君とは鬼太郎でした。

それから完治するまでの一週間は、お寺で隔離されました。午前中に警察が来て事情聴取を受けました。

現場に落ちていた裂けた私のシャツの背中には黒い手形がついていました。

(その後、警察が尽力してくれましたがシャツの手形などから指紋は検出されず、目撃情報も一切出なかったので捜査は打ち切りになりました)

その日の夕方に鬼太郎が様子を見にきてくれました。

私は「鬼太郎ありがとう!!ありがとう!!助けてくれて本当に嬉しいよ!!」お礼を言いました。

「転校してから僕と最初に友達になってくれて、居場所や仲間を作ってくれた。あのとき僕はどれだけ嬉しかったか。

君に感謝したか。

助けるのは当たり前だよ」と言ってくれました。

「でも一緒に遊んでなかった鬼太郎が何で助けることができたの?」と聞くと、鬼太郎が転校してくる二年前に家が出火原因不明の火事に。(調べで火元は仏壇の蝋燭なのですが誰も火をつけていません。畳の上に落ちたところから燃え広がったのですが、誰も仏間に入っていなかったそうです)

一命はとりとめたものの重度の火傷で、意識不明の重体。

病院で生死をさまよっていると夢に祖母が出てきて「因縁は婆ちゃんが食い止めたからね」と言ったそうです。

鬼太郎の祖母は火事で亡くなっていました。

退院すると全焼した家を見に行ったそうです。

そこで自分の家と隣の家の間にあった人1人分程の屋外の隙間に、後ろ姿の女性が立っていました。

すると髪や皮膚がただれながら地面の中に溶けていき、最後に半分は白骨が剥き出しの首から頭が、鬼太郎の方を振り向きニヤけた表情で完全に溶けてしまうのを見てしまい、それから霊感が身についてしまったそうです。

それから溶けた者が何だったのか、そして火事や祖母について繋がりがあると思い、心霊ものをくまなく調べているんだと聞きました。

6→

怖い話投稿:ホラーテラー ミルキーウェイさん  

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