10年ほど前、某レンタルショップにビデオを返却しに行った時の話です。
返却日だったのを思い出し、時計を見ると11時過ぎだったので急いで返しに行く事にしました。
アパートからは徒歩5分なので余裕で到着しましたが、平日の夜と言うこともあり駐車場は数台の車しか止まっていませんでした。
特に借りる映画も無かったので返却してすぐ出口に向かい、外に出て歩き始めると何か焼け焦げた臭いがします。
─何か燃やしたのか?
と一瞬思いましたが、辺りを見回してもそれらしい痕跡は見当たりません。
気にせず歩き始めると段々臭いが酷くなり始め、さすがに変だと思い再度見回しました。
「バタン」とドアが閉まる音がして前方の車を見ると、臭いの原因を見つけ戦慄が走りました。
街灯に照らされた車の助手席に黒焦げの男とも女とも区別のつかないモノが座っているのです。
私が立ち尽くしていると車の若い兄ちゃんとソレは行ってしまいました。
そこは以前女性が車のトランクに詰められ、生きながら燃やされた場所でした。(当時全国ニュースにもなりました)
私は暫く焼き肉を食べられなくなりましたが、霊感が強い人は十数年経った今でも臭いがするそうです。
怖い話投稿:ホラーテラー バジリスクさん
作者怖話