駄文だが最後まで付き合って欲しい。誹謗中傷コメは大丈夫、俺も好き勝手コメしてるから。
近所のコンビニは、はっきり言って、接客態度の素晴らしさ、レジの流れのスムースさでは、地域で5本の指に入ると断言できる店だ。
「いらっしゃいませ、こんにちは」
「お待たせしてすみません、こちらのレジへどうぞ」
笑顔ではきはき言われると、レジ待ちの時間など気にならなくなるってもんだ。さらに、店員さんたちに教育しているであろう店長は、見るからに人が良さげで、かつ落ち着きのある雰囲気を醸し出しており、俺は歳もさほど違わないであろうこの店長をすこし尊敬していた。
低所得者の俺が、この店で買う物は決まっている。タバコ2箱。
既に常連客として、ほとんど全ての店員さんたちに顔が知られているので、会話も決まっている。
「24番2箱お願いね」
「はい、24番2箱ですね。600円でございます」
「ちょうど置いとくよ」
「いつも有難うございます、またお願いします」
本当に気持ちよい接客だ。
数日前の夜、ヤボな用事を済ませた帰り、普段通り店にタバコを買いに行った。 珍しく店内に客はおらず、店長が新人くんとおぼしき店員に、熱心に教育しているであろう姿が見えた。
他に客はいないし、今入っていくのも場が悪いと思い、俺はラスト1本のタバコを吸って少し時間を稼ぐことにした。
店の入り口から5mくらいの所に吸い殻入れがあったのだが、何故か二人の会話が聞こえてきた。聞きたくなかった…。
「おい、外におろーが、あれ『24番2箱』な。よう来るけん覚えとき。さっき来た『からあげ兄ちゃん』によう似とろう。ははは…。あれいっつもちょうど置いてくけ楽勝やで。おまえレジ打ちやってみいや」
「はい、レジ打ちさせていただきます」
俺は下を向いたまま、金縛り?になっていた。あの店長に恐怖したのだ。
「こんばんは、今日は遅いですね。お疲れ様です」
はっ、とした瞬間金縛り?は解けた。店長が外に出て来ていた。
店長「おタバコですか」
俺「うん…はい」
店長「どれにしましょうか」
俺「24番2箱で…お願いします」(知っとるくせに!)
気がつくと、俺は部屋でタバコをぼけーっと吸っていた。それ以来、俺はあのコンビニには一度も行っていない。
皆さんにも行きつけの店があるだろうが、自分が想像もしてないあだ名がつけられているかもしれんよ。
怖い話投稿:ホラーテラー ガッツいちもつさん
作者怖話