短編1
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Aー4

Aはしばらくその状態で目をつむっていた。

しばらくすると口元が動き始めた。

何を言ってるのか聞き取れないが目を閉じたまま何か言っている。

俺は心霊現象とかUFOとかそういう世界は全く信じない。

だからAのやっていることは理解出来なかった。

ただAのことが好きだから理解しようと努めた。

シーンと静まりかえった部屋。

お香の匂いがきつい。

俺何してんだっけ?

そんなことを思い始めた時

…なんだか聞こえたんだ。

小さな声でボソボソって話し声。

えっ!?

音のする場所に顔を向けた。

…そこはAの机。

空耳なんかじゃない。

俺は机に恐る恐る近寄る。

その時

ドアをノックする音が聞こえた。

俺は悲鳴をあげそうになった。

「お手伝いさんだよ」

Aはドアを開けおやつを受け取った。

俺はさっきの話し声が気になって仕方なかった。

「机の中見たい?」

俺の心を見透かすように言いAは机を開けた。

中にはあの人形しか無かった。

「これは私の悪い分身。だから人に触らせたら駄目なんだ。」

悪い分身ってなんなんだ???

「もっと聞きたい?」

俺の腕をさわりながらAは身体を寄せてきた。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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