短編2
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歩き回るそいつ

2、3年前のお盆の夜、寝てたら変な夢を見た。

昔ながらの茅葺き屋根の家に居て、知り合いが何人か居る。

外は真っ暗で不気味な雰囲気だった。

知り合いに話かけてみるけど、表情がないと言うか無機質な感じで、それもまた不気味だった。

でもふとした瞬間に

「あ~コレ夢だ。よかった~」

と理由もなく思った。

そしてうっすら意識が戻りそうになった時体が固まった。

たいてい私の合う金縛りは、脳が起きてて体は寝てる状態のが多い。

だからいつも力ずくでとく。

でもその日は様子が違った。

まったく体が動かず、声も出ない為唸り続けていた。

「ヤバいしめんどくさい!早く終われ」

と唸りながら固まっていると、部屋のドアが開いた。

ギギギーとゆっくり開いて、誰か入ってきた。

ペタッペタッペタッ

いかにも素足のそいつは、ペタペタさせながら近づいてくる。

ちなみにドアは、横を向いて寝ていた私の後ろにあった。

「もう怖いし、めんどくさい!早く帰って!お願いします!怖い!」

と心の中で念じ続けたが、そいつはペタペタさせながら私の背後を歩き回った。

何をするわけでもなく、ひたすらペタペタペタペタ歩く。

すごい長い時間に思えた。

少し疲れた私は

「ここは私の部屋!だから帰りなさい!怖い!」

とちょっと強気に出た。

ペタペタが止まった。

「ふぅ~疲れた…」

と思った瞬間、耳元で

「うふふふふふ」

と女の笑い声がした。

耳から頭のてっぺんまで一気に鳥肌がたつ。

「殺される!」

そう思った私を嘲笑うかのように、女はまたペタペタいわせながら部屋から出て行った。

きちんとドアも閉めて行ったので、いい霊かもと思いながらも、しばらく怖くて動けなかった。

今思うと夢だったのかもしれないけど、すごく怖かった私の体験です。

駄文、失礼しました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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