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短編2
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僕にとっては毒らしい。

僕が20歳の頃。

いつものように、バイトを終え帰宅。

飯食って、風呂入って、就寝…。

明け方、痛みで目が覚めた。

両手が痛い…。

まだ薄暗い部屋の電気を点けて、絶句した。

両手のいたる所に、米粒大の

”膿”ができていた。

手の平を埋めつくす黄色い膿の気色悪さは、自分で見ていても吐き気がした…。

が、気色悪さよりも痛みがスゴイ。

両手が痛みで痺れてきた。

とにかくガーゼと包帯でグルグル巻きにして、速攻で皮膚科に。

ガーゼを剥がすと、その場の全員(医師・看護士・自分)が

『うっ!!』

強引に口を使って巻いた包帯やガーゼのせいで、膿が潰れグチャグチャに。

そこから血もにじんで最悪な状態。

あまりの状態…。

とりあえず、化膿止めの薬を塗ったガーゼをつけてもらった。

問題は、原因。

一夜にして、手だけがこんな状態になったという事は、

医師:『昨日、何か変わった物を触ったかい?』

僕:「え…?う〜ん、いつも通りバイトして…あっ!!」

思い出した。

僕のバイト先はスーパーの青果売り場。昨日、バイト先のパートのオバちゃんが、

「○○を触った後は、手が荒れるから気をつけるんだよ。」

※○○は、果物の名前ですが具体名は避けさせていただきます。

医師に話すと、

医師:『おそらく、あなたは農薬アレルギーでしょう。

皮膚の小さな傷から、○○についた農薬が入った事で膿ができたと思われます。』

僕:「でも、僕、今まで他の野菜や果物とか全然平気でしたよ?」

医師:『農薬にも種類や濃度の違いがありますからね…。

あなたには、○○の農薬は毒だったんでしょう。』

およそ一ヶ月間、抗生物質を投与してグチャグチャの状態は回避できた。

…有機栽培とか無農薬とか、流行る訳がわかった気がする。

怖い話投稿:ホラーテラー 葉月さん  

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