りこ様 ★お礼状★ 初めまして様も毎度どうも様も、今日和。 怪談師Lv.1でございます。 この度は当方の駄文『10年飴』に『怖い』を付けて頂き、有難うございます。 自分史上、最多の『怖ポチ』を頂き、戸惑う間に時間は流れ、大変遅くなりまして申し訳ございませんでした。 ご忠告致しました通り、長文お礼参り『怖ポチ様限定★プチ裏話』をお持ち致しましたので、お暇潰しにお召し上がり下さい。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 10年飴その後 入社当時の有理子さんは、オドオドとして自分に自信が無く、打ち解けない性格でした。 幸いにも、ウチの部署のアマゾネス達はそういう子を放って置けないタイプが多く、野郎共はお祭り男が多いので、何かと話し掛けるウチに、有理子さん本来の明るさと優しさが目立つ様になり、気が付いたら職場で一番好かれている人になっていました。 そんな彼女を我が部署の、パーフェクトヒューマンが射止めて結婚。 結婚式は友人一同と、新郎のご両親とで執り行われ、これを期に有理子さんはご両親と完全に縁を絶たれました。 そんな有理子さんが、2年前にご懐妊。 ご本人の強い希望で、出産ギリギリまで働き、出産後は職場復帰をしてもらう事になりました。 お腹も目立つ様になった頃、有理子さんが浮かない顔で僕の所にやって来て、相談に乗って欲しいと訴えてきました。 有理子さんが語るには、『夢の中で宅配便が届いた』というのです。 夢の中、有理子さんがそろそろ寝ようと思う頃、宅配便であの虫の入った瓶が自宅に届いてしまい、困っている……有理子さんは、泣きそうな顔をしていました。 子供の頃の体験談と違い、有理子さんは瓶の虫を殺さず、誰の目にも触れない様に納戸に隠しているそうです。 そして、虫が届いてから随分日が経つというのに、件の女は現れず、その代わりに虫を隠した納戸の扉に、『あと○日……』というカウントダウンする様なメッセージが浮かび上がってくるというのです。 『お腹の子の予定日なんです……』 カタカタと体を震わせて、有理子さんはそんな話を収集している僕に、助けを求めてきたわけです。 僕の知り合いには、3人の霊感さんがおります。 1人は見えるだけ、2人目は力は有るけど女性恐怖症……という訳で、白羽の矢が当たったのが、公園住まいの霊能者・オッドアイの蓮さんです。 有理子さんを引き合わせると、蓮さんは開口一番に、『どえれぇモン、憑けてンな!』と珍しくテンション高め。 手土産に持っていった日本酒を抱き込んで、1つ1つ解説して下さいました……が、全部を書いていると、長編4部作位の長さになってしまうので、ここでは蓮さんが語った話の、面白かった部分を抜粋したいと思います。 『山ってヤツは不思議でな、男山と女山ってちゃんと性別を持ってんだ……そんでこいつも面白い話だが、“山の怪”が生まれんのも、殆ど例外なく女山だ。』 『男山で育つのは“山の神の化身”……まぁつまりは、その山のコピーであって、“山の怪”ではない……お前さん達家族が行ったのは、女山の方で件の女は“山の怪”だ。』 『10ツキ10カで生まれる赤子に10年の飴……うん、こいつは10に拘るみてぇだな……“十女(トウメ)”とでも呼ぶか(蓮さんは自分が関わった怪異に名前を付ける癖があります。)。』 『“十女”の目的は、あくまでお前さん(有理子さん)だ、腹の子じゃない……必ず、出産前に虫を取りに現れて、勝負や取引を持ち掛けてくる。』 『さて……お前さんが、夢の中でやるべき事を教えてやる……長い話になるが、1度で覚えろよ……。』 結論から言えば、有理子さんは“十女”を無事にやり過ごす事に成功しました。 その方法は、とてもシンプルです。 運命の夜……夢の中で、再び宅配便を受け取った有理子さん。 それは蓮さんが『届けさせた』香木だったといいます。 その香木を虫の瓶に入れ、玄関の内扉に『九』、玄関の内側の壁に『十一』と書いた半紙を貼り、玄関に並べて出した有理子さんの靴の先を、全て玄関扉……つまり外に向けて並べます。 玄関の扉の下に、扉の縁に沿って塩を撒き、準備完了した時……ドーン……ドーン……と太鼓の音を聞いたそうです。 有理子さんは恐怖と戦いながら、玄関の扉を開け放ち10才の夏に見た時と変わらない十女と対峙したといいます。 『数字と塩で境界線を作り、十女とお前さんの世界をハッキリと隔てる……虫を渡すのは、必ずその境界線の上『十』の位置でなくちゃならん。』 『玄関に並べた靴の上には、お前さんを護る……平たく言えば、守護霊と俺の送った護りが乗って、十女の奴を牽制する……つまりはお前さんは1人じゃない、心配はいらん。』 ……蓮さんのその言葉の通り、十女は黙って有理子さんから虫を受け取ると、心底から悔しげに有理子さんの背後を睨み据えたまま、引き下がって行ったそうです。 その後、有理子さんは無事に女の子をご出産。 現在も我が社でバリバリと働く、格好良くも優しいママです。 蓮さんはこの件のお代は取らない……と言いながら、僕に再三日本酒と煙草を貢がせやがりました。 香木が何だったのか、どうやって夢の中に届けさせたのか……そして送った護りとは何だったのかは、終ぞ語ろうとはしませんでした。 有理子さんが、十女と再会した話は、今の所聞きません。 かつて、飴を口に入れ続けた少女は、今日も幸せそうです。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 随分、長いお話になってしまいました。 お読み頂ければ幸いです。 有難うございましたm(_ _)m りこ様、有難うございました( ´・∀・`) 駆け足のお礼で、ごめんなさい。返信2016年08月16日 16時44分怪談師Lv.1
りこ様 おはようございます。何度も押しかけましてすみません。 この度メセボの方に、身に余るお言葉を頂戴し、また、読者登録まで頂けたこと、大変に嬉しく、あらためて御礼申し上げます。りこ様の様なベテランの読み手の方に質が高いとか言って頂けるなんて、もうその一言で、自分にとっては怖ポチ100個の価値が有ります。とても励みになりました。 今後ともご期待に沿えるよう頑張りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。暑さ厳しきおり、ご健康にはくれぐれもご留意下さい。返信2016年08月08日 07時43分珍味
りこ様 この度は、小生の二作目に怖ポチを頂きまして、誠に有難うございました。第一作目に引き続き、重ね重ね有難うございます。 あまり怖くない話しで恐縮ですが、今後、少しずつでもりこ様の”ゆれる”アイコン(個人的に気に入ってます)に評価して貰えるようなお話を投稿できるよう、精進して行きたいと思います。今後とも宜しくお願い申し上げますm(_ _)m。返信2016年08月08日 01時57分珍味
りこさん、こんばんは。ラッキーアイテムの怖いをありがとうございます!それから、読者になって頂きありがとうございます!とても嬉しいです。 これからも、より一層怖い話を書けるよう精進致します。返信2016年08月05日 21時11分群青
りこ様 ご指摘ありがとうございます。 朝一番、何も確認せずコピペだけして仕事に出掛けたので、この醜態が何時間か晒されている状態でしたw確認が足りないよもつですw返信2016年08月04日 15時57分よもつひらさか
りこお姉たま、既にご存知かも知れませんが「狼少年ロビン」はまた図々しくも此方に残らせて貰う事に致しました。色々とお騒がせして申し訳ありません。 これからも熱い交友をどうか宜しくお願い致します候…ひひ…返信2016年08月02日 17時59分ロビンⓂ︎
りこ様 もうご存知かも知れませんが、僕は本サイトを退会することに致しました。 りこ様にはいつも殆ど一番乗りで怖いを付けて貰ったり、感想を頂いたりで、僕にはそれが励みになっておりました。 力を入れた割には空回りして、他の方には余り評価されなかった作品にも、りこ様は感想や怖いを付けて頂きました。 りこ様のような方がおられなかったら、自信を無くしていつの間にか止めていたかも知れません。 退会するとは言え、今後も活動は継続します。 もう知っておられるかも知れませんが、僕は『小説家になろう』に移転いたします。 ハンドルネーム「Nigtmare Zero」で心を零にして再スタートしようと思います。当分は銀咲夜シリーズのリファイン版を投稿いたしますが、順次他の過去作も加筆修正の上でアップしていきます。 もしよろしければ、気軽にお立ち寄りください。 これまで支えて下さって、本当にありがとうございました。返信2016年07月30日 01時29分ゴルゴム13
りこ様 |ω・)コソ… |))ササッ |(*`・ω-)ノパッ!デタ! という訳でお邪魔致します、怪談師Lv.1・ダラケ具合Lv.炎天下のアイス・夏似合わな過ぎ男です。 暑い日々が続いておりますが、皆様ご体調は大丈夫でしょうか? この度は当方の駄文『井戸の中の不浄』をお読み頂き、『怖い』を押して下さいまして誠に有難うございます。 またまた、長くはなりますが、『怖ポチ様限定★プチ裏話』をさせて下さい。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 作品に登場した割には、大した活躍をしなかった鳥居カルテット。 ウチでゴロゴロしている同居人を捕まえて、鳥居の名前の由来と役割(?)を聞いてみました。 ウツセバシ→現世橋 トコヨバシ→常世橋 モウデバシ→詣出橋 オゴザバシ→御御座橋 「ウツセとトコヨは読んで字の如く、この世と神の世を繋ぐ橋な。」 「モウデもまんま、神様に詣でる橋。」 「詣でたら、現世に帰る……生きている人間側のルールとしての、入口と出口がモウデとウツセ。」 「中の奴……まぁ、ババアからしたら、現世に出て神の国に帰る……ウツセが出口でトコヨが入口。」 …………なるほど……てか、予想通り。ホラー好きなら、字面で想像付くよな……うん。 「なら聞くな、てか、思い出させるな……気持ち悪い…………」 ……あと少し頑張れ、オゴザが分からん。オゴザって何だ? 「……昔は禁を犯して井戸に近付いた奴を、鳥居に吊るしたり、首を切って晒したりしたんだよ……で、その下にゴザ敷いたから、オ“ゴザ”バシ。」 ………………………………え? 「オゴザバシ……またの名を“禁道”な。」 ………………………………お前ン家…家の真ん中に死体吊るしてたの?((( ;゚Д゚)))ガクブル 「昔な、大昔!俺だって“実物”“は”見た事ねーよ!……まぁ、家の真ん中だから、都合も良かったンじゃね?外から見えないし……。」 …………ナニソレ、コワイ((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル 同居人の家では『良い子にしないと、ゴザの上に吊るすよ!』と、言って子供を躾ていたそうです。 彼はニヤリと笑いながら、「子供を脅かす為の方便、作り話だよ♪」と言っていましたが……お前…………『実物は』って…………じゃあ、何を見たんだよ……? ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 長々とすいません。 有難うございましたm(_ _)m いつもいつも、見守って下さって有難うございます。 りこ様のメッセージにとても癒されておりますww 返信2016年07月23日 22時54分怪談師Lv.1
怖話のエラービビリました〜 いきなりあんな画面出てきたら 呪われちゃった❓って思いました笑 コメントブロックとか削除が未だに出来ず 運営からの返事も無いので困ります… そんな話も題材にしてみたいです笑 メッセージありがとうございます‼️返信2016年07月23日 09時14分退会会員
コメントありがとうございます‼️ 昔買った洋楽の、CDであった話なんです その時はPV観たらその音入ってたから 安心したんですが〜 コメント欄自分自信がなぜかブロックされるのでこちらに失礼いたします返信2016年07月22日 11時28分退会会員
コメントありがとうございます‼️ 初めての投稿なのでうれしいコメントいただき感激です! 日常のちょっとした怖いことを切り取っていけたらと思ってます よろしくお願いいたします!返信2016年07月21日 09時12分退会会員
りこさんおはようございます!お久しぶりです! 3作目【ミサライ様】に怖ぽち下さりありがとうございますm(_ _)m 誤字、脱字で読みにくかったと思いますが閲覧いただき嬉しい限りです(^^)m(_ _)m返信2016年07月19日 06時49分ともすけ
りこさん 「その日僕のもとに「死」が届いた」への怖いありがとうございます。 最近単発の話ばかりになってしまっていますが、またボチボチ流シリーズも描いていこうと思っていますので、そちらもよろしくお願いいたします。返信2016年07月18日 13時18分白真 玲珠
りこ様 |ω・`)チラッ |(((´・ω・)オジャマシマス… 怪談師Lv.1・オヤジ臭Lv.鬼・夏の汗臭さ矢場男でございます。 この度は、当方の駄文『おつまみ怪談』に『怖い』を付けて頂き、誠に有難うございます。 毎度、お礼状までクソ長くて恐縮ですが、本文に入れていないちょっとスピリチュアルな裏話を『怖ポチ様限定★付録』として、お披露目させて頂きたいと思います。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今回のお話を他所で語らせて頂いたおり、『終焉の土地』という言葉を聞いた事があると仰った方がいた為、僕は本文に登場した霊感さんトリオに、『終焉の土地』とは何を意味するのか聞いてみました。 同僚は『漠然と頭に浮かんだ言葉だから、分からん』と回答、同居人は語りたがらず、見事にはぐらかされました。 唯一、興味深い話をしてくれたのは、友人こと公園暮らしの自由人・霊感オッドアイの、蓮さんです。 曰く、「魂が無に還る所。」 ちょっと与太話臭いですがこの人の説では、生まれたての魂は大きな風船みたいな物で、何度も生まれ変わる事で研磨され、重みを増すかわりに小さくなるのだとか。 例を上げると、巨大風船→バスケットボール→砲丸投げの玉みたいな感じに。 最後には飴玉みたいに溶けて無に還るそうです。 例外は、山の様にあるそうですが。 ※余談ですが世界の歴史を大きく動かした偉人の殆どが、生まれたての魂なのに魂の終わり位の重さだそうです……まるでその役目を果たす為だけに、用意された存在みたいですね。 …で、僕の魂は相当古くて重い上に、過去に最悪の穢れ方をしているのだとか。 あと、1・2回は生まれ変わるチャンスがある様なんですが、無に還す選択も用意されている様です。 「つまり、終焉の土地ってんのは死ぬなんてレベルじゃなくて、消滅ってレベルなんだ。」 と、蓮さんは語りました。 まぁ…最も、白昼堂々カップ酒煽り捲ってる自由人さんなので(笑)、どこまで本当の話をしているのか、疑わしい限りですが(-_-;) ただ何故、僕の終焉の土地が※※県なのかは分かりません。 僕の持つ因縁からなのか、※※県の有名な霊山がそんなシステムを備えているのか……。 ちょっと調べてみようかと、思っています。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 長々とすいません。 有難うございましたm(_ _)m返信2016年07月13日 00時39分怪談師Lv.1
りこさんこんにちは、こちらにお邪魔する事本当に悩んだのですが、私が頑張って投稿しているのは読み専だった自分も色んな方々と仲良くなって行きたいと思ったからです。 以前の様な怖話に戻って欲しい思いと、りこさんとの様に作品で出会える方々ともっと怖話を良く出来たらなぁと思っております。 私の様な者がおこがましいですが、毎回作品読んで頂いて怖いまで頂いて本当にありがとうございましたm(_ _)m返信2016年07月11日 14時13分退会会員
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いつも背中の後押し、ありがとうございます。
本当に励みになります。
いつか言おうと思っていたのですが……
アイコン、超かわいいです。
それでは。
りこ様
★お礼状★
初めまして様も毎度どうも様も、今日和。
怪談師Lv.1でございます。
この度は当方の駄文『10年飴』に『怖い』を付けて頂き、有難うございます。
自分史上、最多の『怖ポチ』を頂き、戸惑う間に時間は流れ、大変遅くなりまして申し訳ございませんでした。
ご忠告致しました通り、長文お礼参り『怖ポチ様限定★プチ裏話』をお持ち致しましたので、お暇潰しにお召し上がり下さい。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
10年飴その後
入社当時の有理子さんは、オドオドとして自分に自信が無く、打ち解けない性格でした。
幸いにも、ウチの部署のアマゾネス達はそういう子を放って置けないタイプが多く、野郎共はお祭り男が多いので、何かと話し掛けるウチに、有理子さん本来の明るさと優しさが目立つ様になり、気が付いたら職場で一番好かれている人になっていました。
そんな彼女を我が部署の、パーフェクトヒューマンが射止めて結婚。
結婚式は友人一同と、新郎のご両親とで執り行われ、これを期に有理子さんはご両親と完全に縁を絶たれました。
そんな有理子さんが、2年前にご懐妊。
ご本人の強い希望で、出産ギリギリまで働き、出産後は職場復帰をしてもらう事になりました。
お腹も目立つ様になった頃、有理子さんが浮かない顔で僕の所にやって来て、相談に乗って欲しいと訴えてきました。
有理子さんが語るには、『夢の中で宅配便が届いた』というのです。
夢の中、有理子さんがそろそろ寝ようと思う頃、宅配便であの虫の入った瓶が自宅に届いてしまい、困っている……有理子さんは、泣きそうな顔をしていました。
子供の頃の体験談と違い、有理子さんは瓶の虫を殺さず、誰の目にも触れない様に納戸に隠しているそうです。
そして、虫が届いてから随分日が経つというのに、件の女は現れず、その代わりに虫を隠した納戸の扉に、『あと○日……』というカウントダウンする様なメッセージが浮かび上がってくるというのです。
『お腹の子の予定日なんです……』
カタカタと体を震わせて、有理子さんはそんな話を収集している僕に、助けを求めてきたわけです。
僕の知り合いには、3人の霊感さんがおります。
1人は見えるだけ、2人目は力は有るけど女性恐怖症……という訳で、白羽の矢が当たったのが、公園住まいの霊能者・オッドアイの蓮さんです。
有理子さんを引き合わせると、蓮さんは開口一番に、『どえれぇモン、憑けてンな!』と珍しくテンション高め。
手土産に持っていった日本酒を抱き込んで、1つ1つ解説して下さいました……が、全部を書いていると、長編4部作位の長さになってしまうので、ここでは蓮さんが語った話の、面白かった部分を抜粋したいと思います。
『山ってヤツは不思議でな、男山と女山ってちゃんと性別を持ってんだ……そんでこいつも面白い話だが、“山の怪”が生まれんのも、殆ど例外なく女山だ。』
『男山で育つのは“山の神の化身”……まぁつまりは、その山のコピーであって、“山の怪”ではない……お前さん達家族が行ったのは、女山の方で件の女は“山の怪”だ。』
『10ツキ10カで生まれる赤子に10年の飴……うん、こいつは10に拘るみてぇだな……“十女(トウメ)”とでも呼ぶか(蓮さんは自分が関わった怪異に名前を付ける癖があります。)。』
『“十女”の目的は、あくまでお前さん(有理子さん)だ、腹の子じゃない……必ず、出産前に虫を取りに現れて、勝負や取引を持ち掛けてくる。』
『さて……お前さんが、夢の中でやるべき事を教えてやる……長い話になるが、1度で覚えろよ……。』
結論から言えば、有理子さんは“十女”を無事にやり過ごす事に成功しました。
その方法は、とてもシンプルです。
運命の夜……夢の中で、再び宅配便を受け取った有理子さん。
それは蓮さんが『届けさせた』香木だったといいます。
その香木を虫の瓶に入れ、玄関の内扉に『九』、玄関の内側の壁に『十一』と書いた半紙を貼り、玄関に並べて出した有理子さんの靴の先を、全て玄関扉……つまり外に向けて並べます。
玄関の扉の下に、扉の縁に沿って塩を撒き、準備完了した時……ドーン……ドーン……と太鼓の音を聞いたそうです。
有理子さんは恐怖と戦いながら、玄関の扉を開け放ち10才の夏に見た時と変わらない十女と対峙したといいます。
『数字と塩で境界線を作り、十女とお前さんの世界をハッキリと隔てる……虫を渡すのは、必ずその境界線の上『十』の位置でなくちゃならん。』
『玄関に並べた靴の上には、お前さんを護る……平たく言えば、守護霊と俺の送った護りが乗って、十女の奴を牽制する……つまりはお前さんは1人じゃない、心配はいらん。』
……蓮さんのその言葉の通り、十女は黙って有理子さんから虫を受け取ると、心底から悔しげに有理子さんの背後を睨み据えたまま、引き下がって行ったそうです。
その後、有理子さんは無事に女の子をご出産。
現在も我が社でバリバリと働く、格好良くも優しいママです。
蓮さんはこの件のお代は取らない……と言いながら、僕に再三日本酒と煙草を貢がせやがりました。
香木が何だったのか、どうやって夢の中に届けさせたのか……そして送った護りとは何だったのかは、終ぞ語ろうとはしませんでした。
有理子さんが、十女と再会した話は、今の所聞きません。
かつて、飴を口に入れ続けた少女は、今日も幸せそうです。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
随分、長いお話になってしまいました。
お読み頂ければ幸いです。
有難うございましたm(_ _)m
りこ様、有難うございました( ´・∀・`)
駆け足のお礼で、ごめんなさい。
怖ポチありがとうございます!
次は背筋の凍るような話を書きたいと思っています
またよろしくお願いいたします!
りこ様
おはようございます。何度も押しかけましてすみません。
この度メセボの方に、身に余るお言葉を頂戴し、また、読者登録まで頂けたこと、大変に嬉しく、あらためて御礼申し上げます。りこ様の様なベテランの読み手の方に質が高いとか言って頂けるなんて、もうその一言で、自分にとっては怖ポチ100個の価値が有ります。とても励みになりました。
今後ともご期待に沿えるよう頑張りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。暑さ厳しきおり、ご健康にはくれぐれもご留意下さい。
りこ様
この度は、小生の二作目に怖ポチを頂きまして、誠に有難うございました。第一作目に引き続き、重ね重ね有難うございます。
あまり怖くない話しで恐縮ですが、今後、少しずつでもりこ様の”ゆれる”アイコン(個人的に気に入ってます)に評価して貰えるようなお話を投稿できるよう、精進して行きたいと思います。今後とも宜しくお願い申し上げますm(_ _)m。
りこさん、こんばんは。ラッキーアイテムの怖いをありがとうございます!それから、読者になって頂きありがとうございます!とても嬉しいです。
これからも、より一層怖い話を書けるよう精進致します。
りこ様
ご指摘ありがとうございます。
朝一番、何も確認せずコピペだけして仕事に出掛けたので、この醜態が何時間か晒されている状態でしたw確認が足りないよもつですw
りこお姉たま、既にご存知かも知れませんが「狼少年ロビン」はまた図々しくも此方に残らせて貰う事に致しました。色々とお騒がせして申し訳ありません。
これからも熱い交友をどうか宜しくお願い致します候…ひひ…
怖ポチありがとうございます!
リコさんのアイコンを見るとホッとします…
またよろしくお願いいたします!
りこ様
もうご存知かも知れませんが、僕は本サイトを退会することに致しました。
りこ様にはいつも殆ど一番乗りで怖いを付けて貰ったり、感想を頂いたりで、僕にはそれが励みになっておりました。
力を入れた割には空回りして、他の方には余り評価されなかった作品にも、りこ様は感想や怖いを付けて頂きました。
りこ様のような方がおられなかったら、自信を無くしていつの間にか止めていたかも知れません。
退会するとは言え、今後も活動は継続します。
もう知っておられるかも知れませんが、僕は『小説家になろう』に移転いたします。
ハンドルネーム「Nigtmare Zero」で心を零にして再スタートしようと思います。当分は銀咲夜シリーズのリファイン版を投稿いたしますが、順次他の過去作も加筆修正の上でアップしていきます。
もしよろしければ、気軽にお立ち寄りください。
これまで支えて下さって、本当にありがとうございました。
りこ様
|ω・)コソ…
|))ササッ
|(*`・ω-)ノパッ!デタ!
という訳でお邪魔致します、怪談師Lv.1・ダラケ具合Lv.炎天下のアイス・夏似合わな過ぎ男です。
暑い日々が続いておりますが、皆様ご体調は大丈夫でしょうか?
この度は当方の駄文『井戸の中の不浄』をお読み頂き、『怖い』を押して下さいまして誠に有難うございます。
またまた、長くはなりますが、『怖ポチ様限定★プチ裏話』をさせて下さい。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
作品に登場した割には、大した活躍をしなかった鳥居カルテット。
ウチでゴロゴロしている同居人を捕まえて、鳥居の名前の由来と役割(?)を聞いてみました。
ウツセバシ→現世橋
トコヨバシ→常世橋
モウデバシ→詣出橋
オゴザバシ→御御座橋
「ウツセとトコヨは読んで字の如く、この世と神の世を繋ぐ橋な。」
「モウデもまんま、神様に詣でる橋。」
「詣でたら、現世に帰る……生きている人間側のルールとしての、入口と出口がモウデとウツセ。」
「中の奴……まぁ、ババアからしたら、現世に出て神の国に帰る……ウツセが出口でトコヨが入口。」
…………なるほど……てか、予想通り。ホラー好きなら、字面で想像付くよな……うん。
「なら聞くな、てか、思い出させるな……気持ち悪い…………」
……あと少し頑張れ、オゴザが分からん。オゴザって何だ?
「……昔は禁を犯して井戸に近付いた奴を、鳥居に吊るしたり、首を切って晒したりしたんだよ……で、その下にゴザ敷いたから、オ“ゴザ”バシ。」
………………………………え?
「オゴザバシ……またの名を“禁道”な。」
………………………………お前ン家…家の真ん中に死体吊るしてたの?((( ;゚Д゚)))ガクブル
「昔な、大昔!俺だって“実物”“は”見た事ねーよ!……まぁ、家の真ん中だから、都合も良かったンじゃね?外から見えないし……。」
…………ナニソレ、コワイ((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
同居人の家では『良い子にしないと、ゴザの上に吊るすよ!』と、言って子供を躾ていたそうです。
彼はニヤリと笑いながら、「子供を脅かす為の方便、作り話だよ♪」と言っていましたが……お前…………『実物は』って…………じゃあ、何を見たんだよ……?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
長々とすいません。
有難うございましたm(_ _)m
いつもいつも、見守って下さって有難うございます。
りこ様のメッセージにとても癒されておりますww
怖話のエラービビリました〜
いきなりあんな画面出てきたら
呪われちゃった❓って思いました笑
コメントブロックとか削除が未だに出来ず
運営からの返事も無いので困ります…
そんな話も題材にしてみたいです笑
メッセージありがとうございます‼️
コメントありがとうございます‼️
昔買った洋楽の、CDであった話なんです
その時はPV観たらその音入ってたから
安心したんですが〜
コメント欄自分自信がなぜかブロックされるのでこちらに失礼いたします
コメントありがとうございます‼️
初めての投稿なのでうれしいコメントいただき感激です!
日常のちょっとした怖いことを切り取っていけたらと思ってます
よろしくお願いいたします!
怖ポチありがとうございます‼️
初めての投稿なので
話として成立しているかわかりませんが
読んでいただけてうれしいです
よろしくお願いいたします
りこさんおはようございます!お久しぶりです!
3作目【ミサライ様】に怖ぽち下さりありがとうございますm(_ _)m
誤字、脱字で読みにくかったと思いますが閲覧いただき嬉しい限りです(^^)m(_ _)m
りこさん
「その日僕のもとに「死」が届いた」への怖いありがとうございます。
最近単発の話ばかりになってしまっていますが、またボチボチ流シリーズも描いていこうと思っていますので、そちらもよろしくお願いいたします。
感想ありがとうございました。
気をつけて生活します。
また読みに来て下さいね
りこ様
|ω・`)チラッ
|(((´・ω・)オジャマシマス…
怪談師Lv.1・オヤジ臭Lv.鬼・夏の汗臭さ矢場男でございます。
この度は、当方の駄文『おつまみ怪談』に『怖い』を付けて頂き、誠に有難うございます。
毎度、お礼状までクソ長くて恐縮ですが、本文に入れていないちょっとスピリチュアルな裏話を『怖ポチ様限定★付録』として、お披露目させて頂きたいと思います。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
今回のお話を他所で語らせて頂いたおり、『終焉の土地』という言葉を聞いた事があると仰った方がいた為、僕は本文に登場した霊感さんトリオに、『終焉の土地』とは何を意味するのか聞いてみました。
同僚は『漠然と頭に浮かんだ言葉だから、分からん』と回答、同居人は語りたがらず、見事にはぐらかされました。
唯一、興味深い話をしてくれたのは、友人こと公園暮らしの自由人・霊感オッドアイの、蓮さんです。
曰く、「魂が無に還る所。」
ちょっと与太話臭いですがこの人の説では、生まれたての魂は大きな風船みたいな物で、何度も生まれ変わる事で研磨され、重みを増すかわりに小さくなるのだとか。
例を上げると、巨大風船→バスケットボール→砲丸投げの玉みたいな感じに。
最後には飴玉みたいに溶けて無に還るそうです。
例外は、山の様にあるそうですが。
※余談ですが世界の歴史を大きく動かした偉人の殆どが、生まれたての魂なのに魂の終わり位の重さだそうです……まるでその役目を果たす為だけに、用意された存在みたいですね。
…で、僕の魂は相当古くて重い上に、過去に最悪の穢れ方をしているのだとか。
あと、1・2回は生まれ変わるチャンスがある様なんですが、無に還す選択も用意されている様です。
「つまり、終焉の土地ってんのは死ぬなんてレベルじゃなくて、消滅ってレベルなんだ。」
と、蓮さんは語りました。
まぁ…最も、白昼堂々カップ酒煽り捲ってる自由人さんなので(笑)、どこまで本当の話をしているのか、疑わしい限りですが(-_-;)
ただ何故、僕の終焉の土地が※※県なのかは分かりません。
僕の持つ因縁からなのか、※※県の有名な霊山がそんなシステムを備えているのか……。
ちょっと調べてみようかと、思っています。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
長々とすいません。
有難うございましたm(_ _)m
りこさんこんにちは、こちらにお邪魔する事本当に悩んだのですが、私が頑張って投稿しているのは読み専だった自分も色んな方々と仲良くなって行きたいと思ったからです。
以前の様な怖話に戻って欲しい思いと、りこさんとの様に作品で出会える方々ともっと怖話を良く出来たらなぁと思っております。
私の様な者がおこがましいですが、毎回作品読んで頂いて怖いまで頂いて本当にありがとうございましたm(_ _)m