オールド・セイブルック事件とは、アメリカ合衆国コネチカット州にあるオ-ルド・セイブルックで発生したUFO目撃事件である。
この事件が発生したのは1957年12月16日未明、コネチカット州オールド・セイブルックのコテージでその冬を一人で過していたメアリー・M・スター夫人は、その晩も一人ベットで眠っていた。
後のスター夫人の証言によれば、事件当日の夜は、午後10時に就寝、そのまま何事もなくいつも通り眠りについたとされる。
しかし、時刻は午前2時から3時の間に、眠っていたメアリー・M・スター夫人は窓から差し込んでくる強い光によって目を覚ました。
後に夫人は、これを「はじめは故障した飛行機だと思った」と証言している。
たしかに、夫人が目にしたのは庭の上に滞空する巨大な物体があった。しかし良く見ると、庭の洗濯物の上に滞空しているのは、長方形の窓が並ぶ、葉巻型の未確認飛行物体であった。
その飛行物体の窓の中には、奇妙な格好をした2つの男性がいたとされ、彼らの頭部は、赤色のコアを持つ透明のキューブであり、ゴムのようなジャケットを身につけていたと夫人は証言している。
なによりこの証言に信ぴょう性を持たせたのは、スター夫人の経歴だった。彼女は名門エール大学の修士号を持ち、優秀な成績と卒業、その後地元で教鞭を振っていたという、何一つ疑うべき部分のないまっさらな経歴の持ち主だったのである。
そんなスター夫人の証言によれば、庭の上に浮いていた飛行物体は「とても薄っぺらかった」とされている。、また、その中に見えた彼ら、つまり『宇宙人』達の身長もせいぜい4フィート(1.2m)ほどしかなかったとされている。
その物体はしばらくの間、スター夫人の庭の上に滞空しながら、アンテナのようなものを出したり引っ込めたりした。しかし、その後音もなく唐突に、ジェット機のような猛スピードでその場から立ち去っていったという。
この様子を目撃していたのは自分一人であった事に気が付いた彼女は、事件の証明のため、周辺の住民たちにも自分同様の目撃者がいないか探しはじめた。
しかし、近隣住民達に目撃者は居なかった。この体験を一人で世間に公表することを恐れたスター夫人は しばらくの間沈黙を守っていたのだが、翌年9月にはついに自分の秘密に耐えきれず、有名なUFO研究団体であるNICAPに自身の目撃談を報告し、調査を依頼した。
NICAPはアメリカでは有名な研究団体である。この事を彼女もしっていたため調査を依頼したわけだが、なぜ数カ月後に報告したのかについて、夫人のコメントは残されていない。
その後、NICAPは「夫人が嘘を付く理由が無い」との事から、このUFOを本物と認定し、このUFO事件について各メディアは大々的に取り上げる事となった。
しかし、他の研究者達によれば、この事件で目撃されたUFOは夫人の幻覚であったというのだ。
実は、この事件の3週間ほど前、地元新聞にUFO目撃の記事が載っていたそうで、スター夫人もその記事を読んでいたのだという。
この事から、このUFOの記事を読み「この辺りにUFOが現れる」といった事を恐怖と共に強く記憶された事から、レム睡眠時に覚醒した脳が見た夢と現実の入り混じった幻のUFOであるという。
たしかに、金縛りや夢遊病に代表される現象の多くは、睡眠中に脳が覚醒状態になる事によって引き起こされる。夫人もまた、睡眠中に強い光で目を覚ましたという事から、この時も彼女はまだ夢の中にて、その中でUFOや宇宙人が登場しただけだったというのは、決して否定できない可能性だ。
しかし、全てのUFOがそうしたレム睡眠による幻影だとはいえない。この謎が解明されるのは、まだまだ先の話かもしれない。
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