ネブラ・ディスク

ネブラ・ディスクとは、これまで人類が生み出した数々の天文盤の中でも最古の物を指す。
この天文盤は、2002年にドイツ連邦共和国の中央部に位置するザーレラン地方のとある街で発掘された物であるが、本来の発見年はそれよりも3年早い1999年で、盗掘者によってほりだされた品物である。その後、2002年にドイツ警察当局の捜査によって盗掘品であることが判明し、押収され、ドイツのザクセン=アンハルト州の都市、ハレにある先史博物館へ所蔵された。
また、このネブラ・ディスクと共に、2本の剣、同じく2本の斧、そして2つの腕輪と1本のノミが同じ場所から発掘されている。

これら全ての遺物が発見された場所が中央山地の頂上にほど近い場所に設置された儀式用の祭壇であったことから、何らかの儀式に活用される道具として活用されていたのではないかという説が、発見当初から有力視されていた。
その後、ドイツ国内において、考古学や宗教学、天文学の権威達によって結成された研究チームによる専門的な研究や調査により2005年に、現代から約3,600年前の時代に製造された遺物である事が断定された。
ネブラ・ディスクの外見上は、直径約32cmの円盤状を描き重さは2kg前後、その全てを青銅で作られているにも関わらず今なお色鮮やかなエメラレルドグリーンを保っていたことからも、何らかの儀式にとって重要な祭儀用品であるという事を伺うことができる。
同じくドイツの代表的な金属学者の一人であるエルンスト・バーニカの分析により、ネブラ・ディスクに使用されている青銅についてはオーストリアのアルプス原産の物であることが判明した他、同じく世界的にも名高いドイツの考古学者グレゴール・ポールの分析により、盤面に施された金装飾に使用された金については、イギリス国内コーンウォールを流れる川から採取された砂金が使用されている事が判明した。
これらの事実によって、ネブラ・ディスクが贋作などではなく、紀元前に製作された正真正銘の遺物であることが証明された。

また、ネブラ・ディスクの盤面には金を使った装飾が施されており、その内容は、主に太陽を表す紋様と共に、月と星を表す紋様によって構成されている。盤面の星の紋様がプレアデス星団を指していることが調査によって判明しているが、このプレアデス星団は肉眼で全ての星を視認することができない距離にある星団であることから、ネブラ・ディスクが作られた時代に何故、この星団の星の数を正確に把握した上で盤面に記す事ができたのかについては、未だ謎である。
表面に施された紋様から、太陽暦と共に太陰暦の思想も籠められた上で作られた天文時計である点にも注目が集まった。
欧州に天文学が誕生した時期が、今から約2600年前というのがそれまでの定説だったことから、3600年前に製造されたネブラ・ディスクの登場によって、更に1000年前の段階で既に天文学が欧州に存在していた物証となったことから、それまでの定説や常識を一気に覆すオーパーツとして、ネブラ・ディスクは世界が注目する遺物として注目されたのである。
また、ネブラ・ディスクは2005年に日本国愛知県で開催された「愛知万博」でも展示された経緯があり、この時に多くの見学者を集めたことでも知られている。

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