風神

風神(ふうじん)風の神(かぜのかみ)風伯(ふうはく)とは、風を司る神である。
風の精霊や妖怪と呼ばれることもある。
創作の世界なのでは、風神は、雷神とセットで登場することが多い。
『神話』
「古事記」や「日本書紀」に記されている風神は、シナツヒコが風神だとされている。
「古事記」では、イザナミとイザナギの間に生まれたとされる神とされており、風の神であるとしている。
「日本書紀」では、神生みの第六の一書にて、イザナミが、朝霧を吹き払った息が、級長戸辺命(しなとべのみこと)別名「級長津彦命」という神が生まれ、これが風の神であると記述されているようである。
『妖怪としての風神』
風神は、空気の流れや、農作物や漁業への被害を与える、人間の体内に入って、病気の原因になると言われ、中世からの信仰から生まれたものだと言う。
「カゼをひく」のカゼを「風邪」と書くことは、この事が由来と言われている。
江戸時代では、風邪の流行した際に、風邪の神を象ったわら人形を「送れ送れ」と囃したてながら町送りにし、野外に捨てたり、川へ流したのだという。
『風神絵画』
絵画では、鬼のような姿で描かれている事がほとんどで、大きな袋(これを吹いて風を起こす」を持った姿で描かれる。
俵屋宗達の『風神雷神図』は、その代表的な絵であると言える。
江戸時代の奇談集『絵本百物語』によると、風の神は、邪気という解釈をされており、風に乗り、あちこちをさまよい飛び、暖かさと寒さの隙間を狙って入り込むという。
人を見ると、口から黄色い息を吹きかけ、その息を浴びた人間は、たちまち病気になってしまうとされている。
また、「黄なる気をふくは黄は土にして湿気なり」と述べられており、これは、中国から来る黄砂のことを意味しており、雨天の前兆や、風による疫病が発生する暗示としているものと言われている。
西日本の各地では、野外で急な病気や発熱が起きること「風にあう」といわれ、風は自然現象ではなく、霊的なものとする民間信仰が見られる。
平安時代の歌学書『袋草子』、鎌倉時代の説話集『十訓抄』によると、災害や病気をもたらす悪神として、風神を鎮めるために祭事があったということが述べられているという。
奈良県の龍田大社では、7月4日に風神祭りが行われているそうだ。
『海外の風神』
アネモイ=ギリシャ神話に伝わる風を司る神々。アネモイとは、古代ギリシャ語であり、「風」という意味である。
アネモイは複数存在するとされる。絵画の「ヴィーナスの誕生」などで確認することができる。
ヴァーユ=ヒンドゥー教に伝わる風神である。軍神であり、破壊と恵みの象徴とされている。仏教に取り込まれて、風天としても知られているようだ。
テュポーン=ギリシャ神話に伝わる暴風や台風を司ると言われる神または怪物である。台風の語源ともなっているようだ。
『風神祭り』
風鎮大祭=毎年7月の第一日曜日に行われている祭りで、この祭りが行われている龍田大社は、風神が祀られており、この祭りは、風水害、凶作、疫病の流行などを鎮めるために風の神を龍田に祀り、行われる祭りである。
歴史は古く、675年には国の祭りとして行われていたという。
この龍田大社の風神は、悪風を防ぎ、荒雨も防ぎ、国家を鎮める神として祀られている。
神楽を舞い、居合剣詩舞道奉納、風神太鼓奉納、河内音頭などが行われ、最後にクライマックスで夜9時辺りになると、奉納花火が盛大に行われる。

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