アイヤ・ナパ・シー・モンスター

アイヤ・ナパ・シー・モンスター

"アイヤ・ナパ・シー・モンスターは南キプロス西部のアイヤ・ナパ湾沖に生息するとされる海竜。
アイヤ・ナパは多くの観光客が訪れる有名なリゾート地である。そのため、怪物の住処があるとの言い伝えがあるグレコ岬周辺では、多くの旅行者や猟師が目撃している。これまで怪物が人に危害を加えた例はなく、漁師はギリシャ語で「ト・フィリコ・テラス(人なつっこい怪物)」の名で親しんでいるが、たまに魚網が何者かに破られたという報告がある。
目撃情報や伝承以外に、この怪物を撮影した映像や写真があるとされているが、未確認生物の研究家でそれらを見たという者はいない。したがって、いまのところその存在を証明する物的証拠はない。目撃者が証言する怪物の姿は様々で、正体は付近の海域にしばしば現れる深海生物、入江ワニや海蛇と推測されている。
しかし、アイヤ・ナパ・シー・モンスターの存在を信じる多くの者は伝説の怪物と関連付けて考えている。それはギリシャ神話に登場する人魚の怪物スキュラである。スキュラとは犬の子を意味し、姿は上半身が女性、下半身は魚、腹部には3列の歯を持つ6つの犬の頭が生えた恐ろしい怪物だ。海岸近くの洞窟に棲み、近くを航行する船に登ってきては乗組員を殺すとされる。
スキュラは古代から数千年にわたり東地中海の様々な文献に記述されており、古代ギリシャの壷の絵柄にもなっている。
スキュラが登場する最も古い文献は、紀元前8世紀の古代ギリシャの詩人ホメロスが書いたとされる叙事詩『オデュッセイア』である。さらに、古代アレキサンドリアの著作家ガイウス・ユリウス・ヒュギーヌスの解説書『ギリシャ神話集』や、10世紀の東ローマ帝国で編纂された百科事典『スーダ』にも登場する。
1889年にイギリスの宣教師ジョン・スミス・モファットが出版した『東地中海の旅』に奇怪な怪物の絵が掲載されている。これはキプロスの都市パフォスにある2世紀の古代ローマ遺跡「ディオニソスの家」に残るモザイク画を写したものだ。『東地中海の旅』に描かれた怪物は、手足とシッポを持つ胴体から10本の長い竜のような頭が伸びており、日本神話のヤマタノオロチに似ている。この絵はスキュラをモチーフにしていると考えられている。
こうした古い文献に登場するスキュラが、アイヤ・ナパ・シー・モンスターと同一と推測されているのである。
2011年4月11日にアメリカのケーブルテレビ局「サイファイ」が、未確認生物をテーマにしたシリーズ「デスティネーション・トゥルース(真実の行方)」でアイヤ・ナパ・シー・モンスターを取り上げた。番組では調査隊を現地に派遣し、目撃者の取材とともにアイヤ・ナパ周辺の洞窟、怪物の住処になりそうな難破船を探索して水中捜索も行ったがめぼしい発見はなかった。
キプロスの水産関係と海洋警備の政府機関はアイヤ・ナパ・シー・モンスターの噂に答える形で、観光目的のため怪物が存在する証拠集めと捕獲のため海中に餌を仕掛け、旅行客が見物できる施設を作った。
近年、キプロス西部のクーリス・ダム湖でも謎の怪物が目撃され、地元紙は「キプロスのネッシー」と名付けて話題を呼んだ。アイヤ・ナパ・シー・モンスターとともに未確認生物が観光資源になっている。
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