剣山の大蛇

"徳島県で一番、四国で二番目の高さを誇り日本名山100選にも数えられる剣山(標高1955m)で目撃された大蛇。旧美馬群に位置するこの山間で1973年5月に村人が草刈り作業をしていたところ、草陰から物音がし振り向くとそこに体長10mを超える巨大な蛇が2m半を超える大口を開け、首をもたげて出現したといわれている。後日村の役人とともにその巨大な蛇を捜索。発見、捕獲には至らなかったが捜索の過程で通常では考えられない非常に大きな抜け殻や蛇の通ったような跡が発見され、当時マスメディアがこぞってこの話題を取り上げ大騒ぎとなったUMAである。ほかにも近隣住民の旧古民家から巨大な蛇の亡骸があったという報告もなされている。

目撃情報によるとこの大蛇の胴体は直径30cmくらいで、胴回りに換算すると90cm以上ともなるキングサイズである。その色は青黒く不気味な鈍い光を放っており、腹部は黄色がかった白色をしていたといわれている。発見時にその異形から危機を察知した村人は一目散に逃げたため怪我などの被害はなく大事に至らなかったが、人間の子供なら簡単に飲み込んでしまえる途方もない大きさの怪物であることは間違いなく、その後村人達は有志を募り捜索隊を結集。大規模な山狩りが決行され、一時地域は異様な空気に包まれ、周辺住民を恐怖に陥れた。しかし結局目撃事例はこの1件だけで、その後の消息は全くの不明となり現在に至っている。

大ヘビに関し世界に目を向けると南アメリカ大陸のアマゾン川流域に生息するオオアナコンダを筆頭に、東南アジア一帯に生息するニシキヘビなど最大で10m近くに巨大化した例も確認されており、剣山の大蛇もそれらの類のある種がどこかから逃げ出し隠れていたところ、人の気配を感じ、威嚇のため姿を現したのではないかという説が有力だが、オオアナコンダでも通常の大きさは4mから6m。それ以上の巨大オオアナコンダなどの発見は当然ながら熱帯雨林を中心にした高温多湿の蛇が住みやすく成長しやすい地域に限られており、日本のような寒い冬がある地域では、何かしらの事情で逃げ出したオオアナコンダがそのまま生き延びられたとしても、まずそのような巨大な成長を遂げられるとは考えられないため、この説は難しいのではとする意見もある。

また剣山は様々な伝説を持つ霊峰として知られており、神話の時代の神剣を祀る剣山本宮剣神社が中腹にあることから、この大蛇はヤマタノオロチの生き残り、もしくはヤマタノオロチの呪いにより巨大化したものではともいわれている。古事記に記されているヤマタノオロチの尾から出てきた草薙剣は、三種の神器として王位継承のためレプリカが作られており剣神社に祀られている神剣もそのひとつとされている。草薙剣自体が蛇の剣ではないかという説もあるくらい、古くから剣と蛇は密接な関係を持っており、ヤマタノオロチの生き残りが復讐のため草薙剣が隠されている場所へ出没したという話も語られている。また剣山は昔修験者が修行を積む場所であったことでも知られ、複数の修験者が巨大な蛇に遭遇し、これを追い返したという伝承も残されており、古くからこの地では大蛇にまつわる逸話が引き継がれているという。"

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