1977年7月12日の午後8時30分頃、プエルトリコのケブラディラスで、当時42歳のエイドリアン・オルモス・オルドネスが宇宙人と思われる小柄な生物を目撃した事件である。
【事件の経緯】
その日の午後8時30分頃、エイドリアンが自宅のバルコニーで休んでいると、向かいの農場から何者かがやってくるのが見えた。有刺鉄線のフェンスをくぐってきたと思われるその人影は、身長が1mほどと小柄だったので、最初は子供が遊んでいるのかと思ったという。
しかし、よく見てみると、それは明らかに普通の子供ではなかった。その生物は、空気で膨らんだような緑色の服を身につけ、頭にはアンテナとライトが付いた金属製の大きなヘルメットをかぶっていた。注意深く観察して見ると、その生物の指は4本しかなく、右手には小さな光る物を持っており、足はカモのような形をしていた。さらにお尻には、それほど長くない尻尾のようなものがついていたという。
エイドリアンは娘のイラセマを呼ぶと、紙と鉛筆を持ってこさせ、その生物の絵を描いた。
さらに、エイドリアンは娘にリビングの灯りをつけるように頼んだが、娘は誤ってバルコニーの灯りを点けた。その途端に、その生物は驚いたようにフェンスのところまで駆け戻ったという。
それからその生物はベルトの真ん中に手をやると、リュックサックのように背負っていた四角い装置からドリルが回転するような音が聞こえてきた。背中の装置で何かが点火されたようだった。すると、その生物は10フィートほど空中に浮き上がり、農場の一番手前の木まで150ヤードほどの距離を飛んだという。
その頃には、エイドリアンの妻と2人の息子たちをはじめ、近所の人たちも家の外に出てきて、それを目撃したという。
その後、その生物が背負っている装置のライトと思われる光が、木から木へと動き回っているのが見えた。そのうち別な仲間と思われる光も出現し、それは仲間を助けに来たように思われた。というのも、最初の生物の背中の装置は満足に機能していないように見えたからである。
その後、2つの光は10分ほど木々の間を動き回ったあと、消えていったという。
【事件の調査】
その後、事件の通報を受け警察による大規模な調査が行われたが、この生物の正体は解らなかった。
また、隣接する農場では牛の様子がおかしくなり、鳴きながら走り回っていたという。
尚、事件の翌日には、事件と関係があると思われるトラックが発見され、写真が撮られたという。近所の女性は、2日前に何か光る物を林の辺りで目撃したという。
また、この事件を調査したセバスチャン(Sebastián Robiou Lamarche)は、イギリスのUFO研究誌において、エイドリアンがそれまでUFOや宇宙人に関心がなかったことや、彼が正直で信頼できる人物であることに触れ、この事件の詳細を報告をしている。
因みに、事件のあったプエルトリコはUFOが頻繁に目撃されている地域であり、バミューダ・トライアングル(魔の三角地帯)にも位置している。
【事件現場へのアクセス】
事件のあったプエルトリコはカリブ海に浮かぶアメリカ合衆国の自治連邦区である。島の大きさは鹿児島県と同じくらいの大きさで、島の北東にはサンファン・ルイス・ムニョス・マリン国際空港がある。日本から行く場合は、アメリカで一度乗り継ぎ、このサンファン空港に来ることになる。事件現場のケブラディラスは島の北西に位置するのだが、プエルトリコでは公共の交通機関が少ないため、レンタカーを利用すると便利である。
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