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【1979年】チャーコン事件

1979年9月25日17:30ごろアリゾナ州ツーソン近郊にてラルフ・チャーコンという男性が庭で水遣りをしていた時に突然目の前の風景がおかしなことになったと感じると、突然彼の目の前に奇妙なものがいるのに驚いたという。その容姿は、人の形をしているように見えるが、完全な個体ではなく体の動きにあわせて全体が流動しているように見えたという。そんな無数の「点」で作られたような存在は何らかの生命体であるということに疑いはなかったものの、初めて見るその奇妙極まりない存在に言葉を失ったであろう。そしてその足元はわずかながら浮いていたというのだ。
この生物はのちに「ドット・マン」と呼ばれるようになるその生物は彼に向かって話しかけてきたのだった。その生物は自分の名前は「ナーデル」だと名乗り、オリオン座の方角にある星「ゼティ」からやってきたと伝えた。
そしてその後ラルフはナーデルに連れられてタイムトラベルを経験したりなど、色々なことを体験したとのちに語り、その件について当時あったUFO研究団体が調査に乗り出しましたものの、ラルフが話そうとすると言葉が出なかったり、うまく思い出せない場面がしばしばあったようだ。そんな彼の体験についてもいくつか話を元・国家安全保障局員コービィは巧みに聞き出そうとするが叶わなかった。どうやら宇宙人からの暗示かどうかはわからないが、話していいこととどうでないことがあり、抑制をかけられているようだ。その後もラルフは様々な宇宙人と接触し、タイムトラベルの経験を経て、古代文明にもたらしたオーパーツ的な技術や建築物はドットマンらがもたらしたことを知ったのだった。彼はその後、ナーデルと共に宇宙船に乗せられて移動するときには、自分もドットマンのような姿形になっていることに気づく。ナーデル曰く、通常の固体化した肉体では宇宙船の移動スピードに耐えられないからだという。ラルフは、時折怖くなるような感情を持つようになるが、ナーデルのささやき(?)により不思議と抵抗出来なくなるのだった。
ある日ラルフはナーデルから衝撃的な事実を告げられる。「あなたを我々の星に連れて帰る」と妻子を捨てていくことができなかったラルフは、どうにかして残れないかといろいろ試したものの、無駄な徒労に終わってしまうのだった。ナーデルは仕方なくラルフにある事実を見せることにする。
それは未来の出来事を彼に見せることだったのだ。そこはラルフのいた時間から8年後の世界で、荒涼とした大地が広がっていた。
核戦争のような大きな大戦があり、彼が住んでいたような町並みは消え失せていたのだ。
ラルフは咄嗟に自分の家族のことをナーデルに尋ねると、「あまり苦しまなかった」とだけ言われ、ラルフは愕然としてしまう。
彼は悩んだ末に、コービィへ私がいなくなったらこれは事実だと受け止めてほしいと、自ら身に起こった出来事を話し、そして1980年の1月5日、忽然と行方をくらましてしまった。
これが一連の事件の全容であるが、これらのことは彼自身が語ったものであり、彼の話を一連の事件としてまとめたのはコービィであることなので、ラルフ自身の虚言である可能性も無くはないが、彼の性格と彼の身の回りに起こった出来事を鑑みると、その可能性は低いと思われる。
ナーデルは彼がこの世界に留まることによって起こる世界の破滅を食い止めるために連れ去ったと考えられる。現に世界が破滅するほどの戦争は起きていないことが証拠である。その他にも彼が残した証言のうちにナーデルは他にも連れ去った人間が多数いると言っている。しかし、その対象となるのは、遥か昔に彼らドットマンと交わった彼らの子孫が対象であるという。年間多数増加している行方不明者の何人かはこうした宇宙人による拉致・誘拐・連れ去りの類だということも原因のひとつとして疑わざるを得ない。