ヘスダーレンの怪光とは、ノルウェーで目撃される謎の発光現象である。
この事象が目撃されはじめたのは1980年頃からであり、ノルウェーの山岳地帯にあるスダーレンで謎の怪光が現れ、地元住民に頻繁に目撃されるようになった。
この怪光は別名『ヘスダーレンの火の玉』とも言われ、多くの学者がこの調査、研究を始めている。世間には火の玉の研究を専門にしている学者も多く、彼らを中心に様々な学者がこの現象の謎の解明に乗り出した。
しかし、それぞれ個人の調査では限界があるため、なかなか調査が上手くいかない。
そこで、より多くの人員と資金を投じてこの怪光を研究するべく、1984年へスダーレン調査プロジェクトが始動したのである。
世界中から集まった科学者が赤外線カメラ、分光分析計、ガイガーカウンター、レーダー、磁力グラフなどの最新鋭の機器を惜しげも無く投じ、この怪光に対するあらゆる実験が記録された。
これらの調査プロジェクトでの得られた実験記録の中でも、特に世間を驚かせたのはノルウェー上空に現れたこの怪光に、レーザー光線を当てた所、光線が当たるたびに様々な反応をした事である。
『生きた光』とも言われたこの怪光は、一説によればこれそのものが一種の『地球外生命体』であると言われ、多くのUFO研究家がこの現象をこぞってメディアに書きたてたのである。
その後、ノルウェーのエストフォル大学で情報工学を研究しているアーリン・ストランド純教授を中心に 国際的な専門家チームがさらなる実験を繰り返しました。
大きさや形、速さをレーダーによって調べ、また、その光球にどんな物質が含まれているかを調査した。
結果、現地の土壌に存在する鉄やケイ素があるとわかり、さらに光球は音を出さず、低温で地上に何も痕跡を残さないながらも、土壌を滅菌する性質を持つことが判明したのである。
つまり、この光は土壌の菌を次々と殺菌し続けているのである。
後の研究により、光球が発生する直前。その場所磁場が変動することを発見。しかし、し磁場の変動を招く地震の活動状況に変化は無く、地震との関連性は発見されなかった。
その後、この不思議な光球の正体についての研究が続けられたが、決定的な結論には至らなかった。
現在のところ、研究者はこの現象をガスがイオン化した結果「プラズマ」が発生しているものと仮定している。
『プラズマ』とは、主に火の玉の原因とも言われているもので、個体・液体・気体に続く第4の状態とも呼ばれている。
プラズマは、気体を構成する分子が放電や熱などによってイオン化して発生する。身近なところでは蛍光灯やプラズマテレビに存在しており、炎もプラズマによる現象である。
このプラズマを作るには非常に高い温度か巨大なエネルギーが必要であると言われているが、ヘスダーレンの光がプラズマだとすれば、そのエネルギーの発生源に疑問を投げかけざるを得ない。
エストフォル大学で電気工学を研究しているブヨーン・ハウゲ准教授によれば、ヘスダーレンの谷の形、気候、地質が大量の電気の蓄積を可能にし、その静電気が強風で吹き飛ばされたと考えている。谷自体が大量の電気を蓄えるなんて想像もできませんが、実は一帯が天然の「電池」となっていると考える研究も進んでいる。
その他にも、プラズマ以外にもこの現象の原因に上げられる仮説は様々ある
球状の雷であると考えや、放射線や大気中のラドンの放射性崩壊が原因の「ダストプラズマ」であるという説などが存在している。
しかし、そのいずれもが未だ研究中であり、明確な結論に至れた研究は未だ存在していない。
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