モーリー島事件とは1947年6月21日、アメリカのワシントン州、モーリー島付近で発生した未確認飛行物体の目撃事件である。
まずこの事件を語る上で関連付けて知っておきたいもう一つの事件、ケネス・アーノルド事件がある。
ケネス・アーノルド事件は歴史的にも大変有名な、UFO目撃、遭遇事件である。そしてUFO=空飛ぶ円盤、フライングソーサー型というイメージを一般的に定着させた歴史上もっとも有名なUFO関連の事件といえる。
そして件のモーリー島事件は、ケネス・アーノルド事件が起こる三日前の1947年6月21日に、同じワシントン州で起きた、未確認飛行物体の目撃事件なのである。
よってこの二つの出来事には密接な関連がある可能性が非常に高く、ケネス・アーノルド事件の当事者であるアーノルド本人も事件に関わってくる。
1947年6月21日、ダールという一人の男性が、モーリー島付近の海上を巡視船でパトロールしていた。
その時に同乗していたのはダールの息子と二人の乗組員、そして飼い犬一匹という構成だった。
突然上空の雲の切れ間から6体のドーナツ型の飛行物体が現れ、船に近づいてきたという。
始めはダールは気球の編隊かと思った。そして6機の内の1機が故障しているようで動きが不安定だった様子だという。
故障した1機が制御できていない不安定な様子を他の5機が周りを旋回しながら見守っているようにダールは見えた。
そして旋回している内の1機が故障機に近づき接触した瞬間小さな爆発音がして、故障機からは白い光のようなものが放出されたという。
その後には溶岩のようなドロドロとした黒い物体が放出され、落下。
それが海面につくとジュージューという音を立てながら水蒸気をあげたという。
この辺りからダールは危険を感じ、モーリー島の海岸に避難した。
その後、6機のは高度を上げて飛び去る様子をダールは海岸から遠目で確認した。
そしてダールはモーリー島の海岸に先ほどの飛行物体から放出された黒い物体が散乱しているのを発見してその一部を持ち帰った。
その黒い物体は触って確認すると金属片のようなものだったという。
翌日ダールの家に一人の見知らぬ男性が訪ねてくる。
服装は黒づくめで、用件を尋ねるとその男は「昨日見たことは誰にも他言しないでほしい。それがあなたのためだ」と言い残し去っていった。
お気づきの方も多いと思うがこの場面は映画「メン・イン・ブラック」の内容に酷似している。
メン・イン・ブラックとは未確認飛行物体、および地球外生物に政府の要人が秘密裏に接触し、偶然それらを目撃してしまった一般人に圧力をかけて情報統制するといった内容の映画だ。
映画「メン・イン・ブラック」がこの事件をモチーフにした可能性は想像に難くない。
件のダールは、その数日後に起き、大々的に報道されたケネス・アーノルド事件を見て自分が目撃したものがUFOなのだと確信するに至る。
そしてケネス・アーノルド事件の当事者であるアーノルドに自分が体験した事を記した手紙を送る。
手紙を受け取り読んだアーノルドは半信半疑ながらもダールに興味を持ち二人は接触する。
そして二人で再びモーリー島の海岸に赴き、謎の金属片を再び回収する事に成功する。
アーノルドの知り合いに空軍の人間がいたために彼にその金属片を見せて調査をしてもらう事にした。
調査の結果、その金属片は大型軍用機の素材の一部だったと報告を受けた。
その後日アーノルドはダールと再会したがその時のダールは何か様子がおかしく、あの事件は全部イタズラだったと言い続けた。
合点のいかないアーノルドは、再度金属片を別の空軍関係者に調査を依頼した。
しかしその金属片を空輸していた爆撃機が謎の墜落事件に遭ってしまい金属片は回収不可能となる。
その後の調べで墜落の原因はその爆撃機が何か重要なものを空輸していたためにスパイによって撃墜されたとの事だった。
そしてダールをはじめ、この事件の関係者はこのあと忽然と消息を絶ち、事件の関係者や証拠品は何も残らなかった。
以上のようにこの事件は非常に不可解な形で幕を閉じる。
単純に考えるとダールをはじめ、事件の関係者がUFOの機密を知ってしまい、口封じされたように見える。
このモーリー島事件は、実しやかに噂されるUFOとアメリカ政府はすでに接触しているという定番の説を連想せざるを得ない典型的なUFO関連のオカルト事件といえる。
興味を持たれた方は是非、ケネス・アーノルド事件も合わせて詳しく調べてみてはいかがだろうか。
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