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【1982年】オーガスタ事件

1982年アメリカ合衆国ウェストヴァージニア州オーガスタで深夜勤務が終わり帰路についていたダン・シャルクロスがUFOを目撃した。

最初は飛行機だと思っていたダンだが、凄まじい勢いの上、着陸若しくは墜落するかも知れない状況を見て、飛行機ではないと確信した。
どちらにせよ、大きな事件の予感がしたダンはその飛行物体を追った。

だが、深夜勤務明けで疲労の限界だったダンは何故か一旦自宅に戻る。
しかし、帰宅したもののやはり先程の飛行物体のその後が気になり、疲労の限界だったにも関わらず、結局現場に直行することになる。

だが、事故現場に向かうダンの車は大きなトラブルに見舞われる。
エンジンが停止し、ライトも消えバッテリーもあがった状態になったのだ。
ただ、これ自体はUFO事件では良くある状況である。電気機器等が軒並み機能しなくなったと言う話はむしろ多い位である。

結局車は直らず立ち往生していると、ダンの車に向かって前方から発光体が近付いてきた。
しかも、発光体は2体あり、それを見たダンは恐怖の為か、または何らかの影響下におかれたのか、身体が麻痺した状態になり、気を失った。

しばらくして気が付くと、何故かダンは車外に居た。更に目前には人型ではあるが人間とは思えない生物が立っていた。体長は約160cm前後、銀色の身体にフィットした宇宙服らしきものを着ていた。また、ヘルメットを被っており、手には武器となる棒を持っていた。

更に近くにはUFOらしきものが着陸している。形状は正にフライング・ソーサーと言えるもので、ただ継ぎ目にチューブがあるところが普通のUFOとは違うところではある。

あまりの驚きと恐怖で立ちすくむダンに宇宙人はテレパシーらしきものでダンの脳に直接語りかけてきた。

「私は地球以外の星からやってきた異性人だ、我々は地球を観察している、我々は地球と人類の全てを知っている」と言ってきた。
その言葉に、ダンは彼等が異性人であると認識し、自身が置かれている状況を把握した。

更に宇宙人はテレパシーで話を続けた。

「人類が核を持つことは良くない。人類は核エネルギーを間違って使用している、このままでは地球と人類の未来が心配だ。」と。
そして、「いつかまた会える」とだけ告げてUFOは飛び去っていった。

ただ現在までダンが再び宇宙人にあったと言う話は聞かない。
また、衝撃的な事件の割に物証や他の目撃情報がなく、ダン一人の証言にしか基いておらず、これが真実であるとする根拠は非常に薄い事件である。

確かに、この年1982年にはアメリカ合衆国ネバダ州にて核実験が多数行われており、それが、国民の反核運動にも繋がっていたことは間違いなく、異星人がこの事態を憂うと言う事自体はタイミング的に合致しており、主義主張的には間違ってはいない。

ただ、あまりのタイミングの良さに、ダン本人のイデオロギー若しくは、それによって自身達の主義を広く伝えたい何らかの力が働いているのではと勘繰ってしまう。
しかし、正にその通り、この事件はそういう見方をされる事が多く、一般的にはUFO事件としてそれほど有名にはならなかった。

そもそも、一般人でしかないダンに、異星人が語った事は言ってみれば地球の代表者たるべき立場にいる人間にこそ伝えるべきで、ダンがイデオロギーとして反核の立場の人間であったとしても彼に核の危険性を説く事は何の意味も持たず、何の意味も成さない。
真に地球を観察し続けて来た異星人ならば、仮に地球の代表者に伝えてもどうにもならない事を一般人に伝えてどうにかなると考える方が無理がある。

お陰で現在はスッカリ一部のマニアの間でしか流通していない話題程度の事件である。