【1973年】コイン陸軍少佐吊り上げ事件

UFOの恐るべきパワーを物語る上、目撃の信頼度が高いとされるのが、コイン陸軍少佐が証言した軍用ヘリ吊り上げ事件だろう。当時、陸軍予備ヘリコプター部隊316医療支隊(野戦病院)の指揮官だったローレンス・コイン少佐以下4名の軍関係者が、オハイオ州コロンバスの航空基地からクリーブランドのホプキンス基地に向かって飛行していた時のことだ。夜の11時10分頃、ヘリコプターは高度約800メートルを飛行していた。
突然、東の地平線から赤い光を放つ飛行物体が急速なスピードでヘリに接近してくるのを4人が確認。そのまま衝突しそうなほど目の前に迫ってきたため、コイン少佐は操縦桿を握り、高度を500メートルまで急降下させた。幸い衝突音はなかった。4人がホッと胸をなで下ろしたのもつかの間、接近していた謎の飛行物体が軍用ヘリに張り付くかのように、真上で停止したのを4人は目撃する。全長15~18メートルほどの葉巻型をした金属構造物の飛行物体だった。
わずか数秒後、飛行物体は緊張した4人を尻目に、ヘリから離れ北の方角へと消え去った。安堵したコイン少佐だったが、すぐに衝撃の事実に気付いた。軍用ヘリの高度計が約1100メートルを指していたのである。これはつまり、ヘリが数秒間で600メートルも吊り上げられたことを意味していた。
コイン少佐はすぐに上層部に事件を報告した。コイン少佐が19年の軍務経験の持ち主だったこと、他の乗務員ともども信頼性の高い人物たちが事件の当事者だったこともあり、軍上層部も少佐の事件報告を認めざるを得なかったようだ。国防省は「コイン少佐の報告に真実性を疑う理由はない」としたうえで、「まぎれもないUFOの目撃例として、我々の記録にとどめるだろう」という声明を発表。珍しくUFO出現を否定しないコメントを出した。