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【1965年】バレンソール事件

1965年6月末。
フランス南部の農村バレンソールに住む農夫、マルセール・マッセは農作物の畑に隣接したラベンダー畑がしばしば荒らされていることに気付いた。

 同年、7月1日午前5時45分その日の農作業を始めるためにトラクターに乗って畑に向かうマッセは妙に甲高い音を耳にした。不審に思いあたりを見回すと、およそ60m先のラベンダー畑に奇妙な物体がいるのを見つける。
よく見るとそれは約4.5m程度の大きさで卵型で細い4本の脚を出して着地していたという。マッセはそれを目撃した当初自分の知らない新しいタイプの飛行機が着陸しているのかと考えたそうだ。
 やがて物体から体長約120cmの人型の生物が数人あらわれた。
彼らは一様に髪の毛がなく、白く滑らかな肌を持ち顎は鋭くとがり、大きく吊り上がった細長い瞳、小さな口には唇がなく明らかに人間のそれとは違っていた。
唯一人間と似ているところといえば二足歩行で器用に手を使うということ。また、灰色ががかった緑色のつなぎのような服も着ていたそうだ。
マッセはもっとよく見ようと前に進もうとしたのだが、目に見えないバリアのようなものが張られているようで不思議と前に進むことができなかった。

 このとき、不思議な生き物はマッセにテレパシーで話しかけてきたというが、残念なことに会話の内容は今なお闇に包まれたままとなっている。
判明しているのは、マッセの体が硬直し動かなくなっていたこと、不思議な生き物のうちの一体が棒状のものをこちらに向けていたことである。
やがて彼らは物体に乗り込みドアをスライドさせて閉じ、到着時のような甲高い音をたてて飛び去ってしまった。
 物体の降りていた場所には着陸脚の脚跡が残っていた。
夕方、マッセは18になる娘を連れて現場を訪れた。娘は遠目にもUFOの着陸跡を確認したが、彼らが現場に放射能を残していることを危惧し現場にはあまり近寄らせなかった。
実際、現場には残留放射能が残されており、この事件から4日後マッセは異常なまでの疲労感を訴え、24時間ほどの昏睡状態に陥った。

 この事件を耳にしたフランスの著名なUFO研究科のエメ・ミッシェルは8月8日現地調査を行った。そして、UFO着陸跡のラベンダーが異常な枯れ方をしていることに気付く。
1979年5月再調査のためにマッセと面会した。
マッセは事件後、その地方ではよく知られ、尊敬されていたし、当局の調査結果からも彼が真実を語っていると結論づけられたのだが、アメリカ在住のフランス人UFO研究科ジャック・ヴァレ博士はマッセは自分の体験のすべてを語ってはいないようだと語っている。
マッセは自身がこのような体験をしているにもかかわらず、今回の事件を肯定的に感じ話していたというが、なぜ彼はそのように話していたのだろう。
そして、彼と謎の生物の間には言語以外のコミュニケーションがなされていたとされているがそちらの詳細も語られないままとなっている。

そして、マッセのラベンダー畑には事件後10年もの間ラベンダーは育たなかったという。

事件のあったバレンソールへはヨーロッパ諸国の都市から乗り継ぎマルセイユへ行く。
そこから先は公共交通機関がないのでレンタカーを借り、国道A7を北へ100キロ走ると到着する。
6月から7月には一面にラベンダーが咲き誇り、非常に美しい景観を楽しむことができる。
事件があったのもちょうどこの時期と重なっているので当時の雰囲気を味わいたのであれば是非この時期に行くことをお勧めする。