毎月お題の短編練習枠(🌱初心者歓迎)

皆さんこんにちは。
一向に文章が上達しないふたばです。(´・ω・`)
己の練習に他人を巻き込んでやろうと、掲示板を建ててみました。
以下、ここでのルールを説明します。( ᴗ ̫ ᴗ )

🌱ここは、短編の練習をする為の掲示板です。

🌱毎月単語を3つ、お題として出しますので、短編の「三題怪談」を募集します。

🌱「三題怪談」とは、1つのお話に決められた3つのお題のワードを入れなければならないという“縛り”で御座います。

🌱お話の長さの目安は、原稿用紙2枚分(800字)程度。
(あくまでも目安です、越えてしまってもヨシとします)
文字数カウント↓
https://phonypianist.sakura.ne.jp/convenienttool/strcount.html

🌱お題は毎月一日に更新されます。

🌱提出期限は毎月28日までとします。

🌱お話はいくつ投稿しても構いません。

🌱初心者大歓迎。実際私もほぼ読み専なので、文章が下手っぴです。軽い気持ちでご参加下さいませ。

🌱ここで投稿されたお話は、“ご自身で書かれたお話ならば”怖話の通常投稿にあげても構いません。
寧ろ、多くの方に見ていただけるよう、ここで試し書き、本投稿で完成品といったように使って下さいませ。
何なら他サイトでも投稿されている方は、そちらへあげるのも問題御座いません。
(※他の方の掲示板でも同じとは限らないので、その都度そこの掲示板主へご確認下さい)

🌱題名も付けて頂けると助かります(題名は文字数には含みません)。

🌱感想だけのご参加も大歓迎です。

🌱明らかな荒らしコメントは即刻削除致します。慈悲はありません。

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【5月お題】

「人混み」「電話」「花瓶」

投稿期間 5/1 0:00〜5/28 23:59

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ですがまぁ…建ててみたは良いものの、私が独りで短編を書き続ける寂しい場所になりそうな気がします……

そこで!ちょっとした特典代わりと言っては何ですが、ここで投稿されたお話は、私ふたばが朗読させて頂きます。ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
具体的に言うと、YouTubeにてその月に投稿されたお題の回答を、纏めとして朗読してアップします。
素人の朗読ですのでレベルは低いですが、創作意欲の糧になれれば幸いです。( ᴗ ̫ ᴗ )

※朗読されるのが嫌だという方は、お手数ですが文末に「※否朗読希望」とお書き下さいませ。

📚過去のお題アーカイブ
【9月お題】「彼岸」「ぶどう」「ネジ」
https://youtu.be/DlNJ68yKIfA
【10月お題】「十五夜(月のみでも可)」「図書館」「菊」
(※お題提供:あんみつ姫さん)
https://youtu.be/iA4spsQlSMA
【11月お題】「りんご」「子ども」「落ちる」
https://youtu.be/UMVBBrycZqU
【12月お題】「肖像画」「塩」「M」
(※お題提供:むぅさん)
https://youtu.be/MJmFrqUqvj0
【1月お題】 「ウシ」「晴れ」「厄」
https://youtu.be/N0tX10EOJoE
【2月お題】 「僧」「遊泳」「踊り」
Extraお題「怪僧」「宇宙遊泳」「阿波踊り」
(※お題提供:嗣人さん)
https://youtu.be/9j2vK_kKzhE
【3月お題】 「風」「証」「波」
https://youtu.be/zZoV2ce7poU
【4月お題】「サクラ」「窓辺」「人形」
https://youtu.be/kZzfmq8cNvM
【5月お題】「母」「鬱」「川」
https://youtu.be/RNqUE92-K2k
【6月お題】「クラゲ」「雨」「失踪」
https://youtu.be/BM0ataca42E
【7月お題】 「天の川」「亀裂」「写真」
https://youtu.be/RcXTXfzfKUk
【8月お題】「手を振る」「扉の向こう」「呼ばれる」
(※お題提供:ラグトさん)
https://youtu.be/omL3byV-eF0
【9月お題】「アリス」「スープ」「ハサミ」
https://youtu.be/w20FnRK-bQQ
【10月お題】「バラ」「時計」「たばこ」https://youtu.be/g_zxwy1H73I
【11月お題】「無人探査機 」「提灯鮟鱇 」「地引網 」
(※お題提供:ロビンⓂ︎さん)
【12月お題】
「プレゼント 」「空席」「信号 」
【1月お題】
「トラ」「階段」「玉」
【2月お題】
「ネコ 」「チョコレート」「箱」
【3月お題】
「ウメ 」「日記」「歌声」
【4月お題】
「駅 」「看板」「ポスト」
【5月お題】
「灯り」「公園」「針」
【6月お題】
「カッパ」「アジサイ」「自転車」
【7月お題】
「浜辺」「貝」「欄干」
【8月お題】
「ニセモノ」「蝋燭」「指」
【9月お題】
「帰り道」「ビン」「コスモス」
【10月お題】
「先生」「空腹」「筆」
【11月お題】
「橋」「ゾンビ」「忘れ物」
【12月お題】
「足音」「雪」「吐息」
【1月お題】
「ウサギ」「獣道」「目」
【2月お題】
「鬼」「酒」「身代わり」
【3月お題】
「都市伝説」「ピアノ」「ボタン」
【4月お題】
「絵本」「珈琲」「霞」
【5月お題】
「シミ」「地下」「蝿」
【6月お題】
「ダム」「悲鳴」「カエル」
【7月お題】
「夏草」「鏡」「プラネタリウム」
【8月お題】
「漂流」「雲」「ラムネ」
【9月お題】
「神隠し」「お米」「カバン」
【10月お題】
「皮」「警告」「お札」
【11月お題】
「1週間」「影」「オレンジ」
【12月お題】
「ケーキ」「透明」「チャイム」
【1月お題】
「 」「 」「 」
【2月お題】
「穴」「遅刻」「節」
【3月お題】
「足跡」「惑星」「メッセージ」
【4月お題】
「卵」「楽園」「嘘」

※追記:ここのお話を本投稿へもアップされる方へのお願い
🌱先に述べた通り、ここに書いたお話は一般の怖い話にも投稿して頂いて構いません(そもそも著作権は作者のものですから)
🌱一般投稿分は掲示板のレギュレーションから外れますので、文字数を気にせず加筆修正しても何も問題御座いません。
🌱ですが、投稿の際には題名に“三題怪談”の文字を付けないで下さい(同じ企画系列の題名が並ぶとうんざりしてしまうユーザーが現れ、揉める為。実際、過去にそういう事がありました)
🌱また、お題の単語をお話の解説欄に載せると、その単語に気を取られて純粋な短編として楽しめないので、読者的には解説欄には“掲示板より”とだけ書いて頂けると助かります。
(コメントにお題の単語をネタバレ防止で公開するのはアリです)
(ここのページのURLは貼っても貼らなくてもいいです)
🌱代わりに、投稿作のタグ欄に、お題の単語タグ3種と“毎月お題の短編練習枠”タグが知らぬ間に付いております。十中八九私ふたばが犯人なので怖がらないで下さい。

企画というより常設となるこの場所は、細く長く続けていきたいので、何卒、ご理解下さいませm(_ _)m

「手鏡」
有料老人ホーム「アリスの丘」に入所していた中村さんは、旧海軍の2等兵として、トラック諸島(現:ミクロネシア連邦チューㇰ諸島)に送られ、奇跡的に祖国に帰還できた数少ない戦争体験者だった。

親類縁者もない天涯孤独の身だった。地方公務員を定年まで勤め上げた後、趣味の俳句と山野草を愛でながら、過ごしてきたという。

松尾芭蕉をこよなく愛し、俳句は、師匠の称号を持つほどの達人だった。トラック島にいた頃、友人から譲り受けたという漆塗りの小さな手鏡を大切にしていた。

ある日、深夜、中村さんの居室前を通ると、ブツブツと話し声が聴こえる。懐中電灯で照らしてみると、手鏡を眺める中村さんの背後に、真っ黒い人影が覆いかぶさるように纏わりついていた。
「消灯時間は、過ぎていますよ。何をしているんですか。」と声をかけると、中村さんは、何事もなかったかのように、そそくさと布団に潜り込んだ。

その数日後、中村さんから、児童科学館のプラネタリウムのイベントに連れて行ってくれないかと頼まれた。
ミクロネシア連邦チューク諸島の夏の星空を投影するという。是非、と懇願され、私が、同行することとなった。

ナレーションが流れる
ー夏草や、兵どもが夢のあとー
かつての戦地も、今は、果実や木々草花に覆われ、海は、世界中のダイバーが訪れるサンゴ礁に満ちています。豊かな自然に恵まれた美しい島・・・・

冷房の効いた人気のないプラネタリウムの椅子、天井に映し出されるミクロネシアの夜空。心地よい波音のBGMに誘われ、日頃の疲れが溜まっていた私は、いつの間にか入眠してしまった。

夢を見た。一人の痩せ細った兵士が、「助けてくれ。これをやるから。」痩せた手のひらには、小さな鏡が乗っていた。「死ね」私は、手鏡を毟り取ると男に向かって銃を放った。

見ましたね。こいつの本当の姿を。
隣席には、中村さんに覆いかぶさる黒い人影があった。

返信

ふたば様
なんとか間に合いました。
後から、訂正しますが、23:59ギリギリセーフです。
ご笑覧いただけましたら幸いに存じます。

返信

「手鏡」
有料老人ホーム「アリスの丘」に入所していた中村さんは、旧海軍の2等兵として、トラック諸島(現:ミクロネシア連邦チューㇰ諸島)に送られ、奇跡的に祖国に帰還できた数少ない戦争体験者だった。

親類縁者もない天涯孤独の身だった。地方公務員を定年まで勤め上げた後、趣味の俳句と山野草を愛でながら、過ごしてきたという。

松尾芭蕉をこよなく愛し、俳句は、師匠の称号を持つほどの達人だった。トラック島にいた頃、友人から譲り受けたという漆塗りの小さな手鏡を大切にしていた。

ある日、深夜、中村さんの居室前を通ると、ブツブツと話し声が聴こえる。消灯時間を過ぎているにも関わらず、懐中電灯で照らしてみると、
手鏡を眺める中村さんの背後に、真っ黒い人影が覆いかぶさるように纏わりついていた。
「何をしているんですか。」と声をかけると、あぁ、すみません。と中浦さんは、何事もなかったかのように、そそくさと布団に潜り込んだ。

その翌日、中村さんから、市の児童科学館のプラネタリウムのイベントに連れて行ってくれないかと頼まれた。
ミクロネシア連邦チューク諸島の夏の星空を投影するという。是非、と懇願され、私が、同行することとなった。

ナレーションが流れる
ー夏草や、兵どもが夢のあとー
かつての戦地も、今は、果実や木々草花に覆われ、サンゴ礁で覆われた海は、世界中のダイバーが訪れる豊かな自然に恵まれた美しい島と・・・

冷房の効いた人気のないプラネタリウムの椅子に腰掛け、天井に映し出されるミクロネシアの夜空。白砂に打ち寄せる波音の心地よいBGMに誘われるように日頃の疲れが溜まっていた私は、いつの間にか入眠していた。

夢を見た。一人の痩せ細った兵士が、「助けてくれ。これをやるから。」痩せた手のひらには、小さな鏡が乗っていた。「死ね」とつぶやき、手鏡を毟り取り、「死ね」と銃を放った。

見ましたね。本当の姿を。
隣席には、中村さんに覆いかぶさる黒い人影があった。

返信

ふたば様
猛暑続きですが、いかがお過ごしでしょうか。
遅くなりますが、今月のお題 近日中に、といっても明後日が締め切りですが、必ず投稿いたします。800字以内という本来の課題をクリアできるように頑張ってみます。先月に投稿したお題三題も、本編にアップする予定ですが、事情により、来月初旬頃になるかと思います。よろしくお願いします。ではでは。また。

返信

@天虚空蔵 さん早速のご投稿有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

星空と湖のセットはとても綺麗ですよね🌌✨
しかも、間に蛍まで飛び交うなんて豪華絢爛です(蛍だと思っていたものも実は…の可能性もありますが)。

現代っ子なら、この浮いた目玉もSNSにアップしてネタにしそうですね p📸ω・´)
私ならそこから検証の為に、ハンディ扇風機で乾燥させて見たり、レモンの汁を飛ばしたり、目玉焼きを作ったりしたいところです(੭ ᐕ)੭*⁾⁾
しかし、大きなじゃがいもの“メ”と言われると、腹痛を起こすような毒が含まれていそうで、食べる勇気までは湧きませんね☠️

返信

今月はドンピシャ800字で書き上げました。
【湖畔の目】
真新しい浴衣、そしてそれに合わせて買った夏草履を履き、玄関にある鏡の前でポーズをとってみる。
「うん、かわいい、かわいい。」
今夜は彼氏とふたりでドライブがてら湖畔へホタル狩りに行くのだ。
湖畔の駐車場に車を停め、彼氏に手を引かれて夏草の間を抜けて砂浜へ出た。
水際に立つと驚くほどのホタルが飛び交っているが、それだけではない。
静かな鏡のような湖面に晴れ渡った満天の星空が映っている。
そして湖の対岸と星空の間の黒い帯となっている陸の部分を埋めるように飛び交うホタル。
その景色はプラネタリウムどころではない。足元から空の上まで視界が光の粒で溢れ返っているのだ。
じっと見ていると上下の感覚がなくなり、宇宙空間に浮いているような錯覚に陥る。
その幻想的な世界に浸っていると、いきなり横に立っている彼氏が浴衣の袖を引いた。
「ねえ、あれ、何だと思う?」
彼氏の示す方を見ると、湖の上に妙な光の一群がある。
目を凝らすとそのひとつひとつの光の中心に黒い点が見え、全てがこちらを向いているように見えた。
「何だろう、目みたいね。」
そしてその光の集団は波を立てることなく徐々にこちらに近づいてきているようだ。
やがて星明かりにより、それは手足の生えた超巨大な真っ黒のジャガイモの体中に散らばる目だと気がついた。
その大きさは長身の彼氏をはるかに越えそうだ。
「あれは…百目(ひゃくめ)?」
彼氏が声を震わせて呟いた。百目は水木しげる先生創作の妖怪ではなかったのか?
彼氏は震える手で私の手を掴み、慌てて走り出した。
砂の上を草履で走る。浴衣の裾が乱れるがそれどころではない。
ようやく車にたどり着き、後ろを振り返ったが、百目は追ってきていないようだ。
助手席に座ってほっと一息ついた私に向かい、半分泣きそうな笑みを浮かべた彼氏は、車を発進させようとルームミラーを覗いた途端に顔を引き攣らせた。
後席の中央にはピンポン玉のような目玉がひとつ浮いていた。
*************
今回はスタンダードな妖怪で書いてみました。
妖怪百目は自分が取り憑こうとする相手に対し、自分の目をひとつ、ついて行かせるそうです。
この後ふたりはこの目玉をどうするのでしょうか。

返信

@ふたば 様
先月のお題の感想と深読み深掘りコメント、ありがとうございました。
作者の意図を、遥か斜め上をゆく ふたば様の考察と洞察には、毎回度肝を抜かれてしまいますが、今回も、感嘆の声を挙げながら、読ませていただきました。
拙作にもかかわらず、これほどまで読み込んでくださるとは。作家冥利に尽きます。
先月のお題三代も、素晴らしい素材を前に、振り絞るように生み出した作品でした。

ダム湖は、下に眠る村落の歴史とともに、美しい景観をたたえる観光地として名高いいですが、人造湖独特の佇まいと申しましょうか、周囲の自然とマッチしているようで、どこか、座りの悪い言いしれぬ不安感に襲われてしまい、私は、どうしても好きになれないのです。

それは、都内の水瓶といわれるダム湖でも感じましたし、近くの温泉街とともに風光明媚な観光地として有名な場所でも感じました。どうしてでしょうね。

さすが、怖話にお詳しいふたば様、私も大好きなレジェンド怖話「かえるのうた」をリスペクトし意識して書き上げました。勿論、違った意味での怖さを活かしたく、北東北の独特の呼び名や悲しい過去の歴史などを絡めながら、描いてみました。

湖の呼び名に関しては、ふたば様へのリスペクトです。
それを、五行になぞらえて、こんな素晴らしいエピソード怪談にまで高めてくださったふたば様には、ただただ感謝いたします。

これ以上は、ネタバレになってしまいますので、本編にアップする予定でもあり、この辺で終わらせていただきますね。
5月のお題作品を、本編にアップした所、半月を過ぎての投稿、また、表現のわかりにくさ、ミスや誤字脱字があるにもかかわらず、実に多くの方に評価を頂戴し、ただただ、驚いているところでした。これが、アワードになったらちょっと申し訳なかったので、ホッとしているところです。
近々、落ち着いた頃、軽微なミスを訂正し、可能なら、もう少し怖さを増した話にしてみようかと考えています。

さて、今月のお題三題。
もう、書き勧めていますよ。800字にまとめます。難しい考察は、必要ないほどサクッとわかりやすい話になりますが、その分、読みやすいかもしれません。頑張ります。

返信

皆様ご無沙汰です🌱 💦
西日本では大雨で大変なこととなっておりますが、皆様の方は大丈夫でしたでしょうか(´。•ㅅ•。`)

そんな場合じゃないという方もいるかも知れませんが、今月のお題です⊂(  っ*´ω`*)っ📝

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【7月お題】

「夏草」「鏡」「プラネタリウム」

投稿期間 7/1 0:00〜7/28 23:59

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今月は少しばかり難易度の上がったお題となっております🌱‬⸜( ॑꒳ ॑ )⸝‪🌱‬
1つ目のお題は元々「雑草」にするつもりだったのですが、何となく雅やかにしてみました。笑
お題的に、室内なのか室外なのか迷うところですが、場転をするとシーン数が増えて文字数が増えてしまうので、このお題を本当に800文字で書ける方は相当な手練ですね ฅ^ ̳• ·̫ • ̳^ฅ✒️ᝰꪑ🌌

返信

@あんみつ姫 さんも5月に続いてのご参加有難う御座います(っ`-´c)アザッ‼️

レジェンド怖話の『かえるのうた』を彷彿させる話の流れからの、それとは全然別ベクトルのおどろおどろしさがありますね😱
既に変体が済んで大人となった「カエル」と「赤ん坊」が同じ単語だなんて、このお話において何とも皮肉です…(。× ×。)

因みに、私の悪癖である曲解考察によれば、『ふたば湖』という名称は「ふたま(ニ魂)」の訛った言葉であり、両生類であり水陸の二つの御魂をもつカエルにちなんで、五行でいう水行である水子霊と土行である地上人の魂を“入れ替える(カエル)”この村を指す名称なのだと考えられます( ー̀֊ー́ )✧
ふたば🌱という植物にちなんだ呼び名は、土行に対して相克であり、水行に対しても相生である木行を意識した、大陸由来の陰陽術による封印模式なのかも知れませんね。(水は木を強め、木は土の養分を吸い弱体化させる)💧☯️🌲☯️🪨

返信

@芝阪雁茂 さん、くれぐれも喉を大切にしてくださいませ🌱
どうやら季節外れの風邪やインフルエンザも流行っているとの事ですからね( ・᷄-・᷅ )

“蛙化現象”…、両想いになった途端、相手を気持ち悪く感じてしまうなんて、人間とは実に不可解ですねー(人外目線👀🌿,,)
しかも、どうやら女性の7割もの方が経験しているのだとか。
夢見る乙女にとって、夢は現実になって欲しくないものなのかも知れないですね_( :⁍ 」 )_

…それにしても、カエルフェイス軍団から執拗なリンチを受けた挙句、ダムへと捨てられているのに穏やかなお話とは一体……?🐸👊💥🐸

返信

@天虚空蔵 さん今月もご参加有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

井戸の中のお婆さんからさえも笑顔を貰っちゃうなんて、流石のコンビですねー😆
私は短いお話を読む時、声に出して読むことが多いのですが、モノマネも出来ないのに実在の某芸(能)人の方の話し方に引っ張られちゃいました。いやー、癖がお強い(੭ ᐕ)੭*⁾⁾

そう言えば、「井の中の蛙」なんて言いますが、実際の所、井戸にカエルが住み着いたとして、そのカエルは何を食べて過ごしていたのか気になっていたんですよね。もしかしたら、腐敗した老婆の遺体に集る蠅を食べて過ごしているのかも知れませんね。小さな環境でもちゃんと食物連鎖があるのですね👵🪰🐸

返信

ふたば様へ
なんとか書き上げました。
今月のお題は、来月、大幅に加筆修正を加え、本編にアップしますのでお楽しみにしていてくださいね。
三題お題のお陰で、自分では、描けない世界が広がり、実話系怪談のような作品から、一風異なるニュータイプの怪談まで、幅広くチャレンジできるようになりました。
今月も先月のお題から、アップ出来たことを感謝しています。

返信

「かえるのさと」

今から20年ほど前、渡辺さんは、ある地方都市の国立大学の学生だった。渡辺さんの在籍する工学部は、実験棟や研究室が、更に遠い隣町、I県とA県の県境の小さな町H地区にあった。アパートから大学まで、バスと電車を乗り継ぎ、片道1時間以上はかかる。県を跨(また)いでの通学に嫌気がさした渡辺さんは、学業とアルバイトを掛け持ちしながら、寝る間も惜しんで教習所に通い、最短で免許を取得し、夏休み前には、中古の軽自動車を購入することが出来た。

4年間、過ごすことになるこの土地、できるだけ早く知り尽くしたい。そんな思いから学校やバイトが休みの日は、日がな一日、ドライブに明け暮れた。
これと言った趣味も、助手席に侍(はべ)らせる彼女もいなかった渡辺さんだが、運転に慣れて来る頃には、大学やバイト先で親しくなる者も増えていった。

そのうちの一人伊狩さんは、同じ大学に通う1つ上の先輩で、バイト先のコンビニで出会った。伊狩さんは、地元の高校出身で、このあたりの土地や道について、とても詳しかった。国道や県道、市道、私道、ひいては、抜け道に至るまで知らない道はないくらい詳しい。

まだ、免許を取得したばかりで、右も左もわからない他県出身の自分にとって、まさしく「渡りに船」頼りになる存在だった。地名の読み方について尋ねた時は、歴史的背景や由来まで、実に丁寧に教えてくれた。
別段、このあたりの地名や風習といったものに興味があったわけでもないが、いつしか他学部にも関わらず、地元民でも知らないような曰く付きの場所や隠れた名所旧跡を語る伊狩さんと、大学やバイトが休みの日は、渡辺さんの愛車で、ドライブにでかけることが多くなった。

あれは、梅雨入りしてすぐの日曜の出来事だった。
その日の伊狩さんは、いつもより嬉しそうだった。
「実は、今日、6月☓日は、俺の二十歳の誕生日なんだよ。」
と。
「へー、そうなんですか。それは、おめでとうございます。お祝いしなくちゃ。これから、どこかうまいもんでも食いに行きますか?奢りますから。おれ、街なかで、洒落た店見つけたんですよ。」
と、街なかに向かうためハンドルを切ろうとした時、
ぐい、と助手席にから伊狩さんが身を乗り出し、ハンドルを握った。
「だったら、俺の家に行かないか?君を家族に紹介したいんだ。」
意外な言動に、少し驚くと同時に、渡辺さんは、違和感を覚えた。
伊狩さんが、家族のことを話すのは、今が初めてだったからだ。
なんとなく、その時の伊狩さんの威圧感に、そうしなければならないような気がして、渡辺さんは、言われるままハンドルを握り走行し続けた。

一度も通ったことのない山道を通り抜け、鬱蒼とした林の中、車一台がやっと通れる小道を、小一時間も走っただろうか。ふと、山に囲まれた盆地の中に、小さな集落が姿を表した。集落の入口には、赤い鳥居が立っていた。鳥居の横には、樹齢数十年は経つと思われる古い木が聳えていた。木の幹のあたりには、腐りかけたしめ縄がはってあり、その下には、筆字で「びっきのさと」と書かれた灰色の板が打ち付けられていた。

「『びっきのさと』って、このあたりの土地の名前ですか?」
「いや、びっきって、地元では、『カエル』のことをいうのさ。」
「そうなんですか。じゃあ、ここには、カエルがたくさんいるんですね。」伊狩さんは、それには返事せず、
「あぁ。びっきの〇〇は、たくさんいるけどね。」
〇〇は、よく聞き取れなかったが、
!?
耳を疑いたくなる言葉だった。

その時、どこからともなく、おんぎゃぁ、おんぎゃぁ
赤ん坊の声と同時に
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
女の悲鳴があたりに響いた。
渡辺さんは、命の危険を感じ、咄嗟にハンドルを切り、Uターンをした。

気がつくと、さっきまで遠景に映っていた小さな集落は、巨大な重力式のコンクリート巨大なダムへと変わっていた。

遥かに見える山肌は、紫がかったオレンジ色に照らされ、既に日が傾きかけているのがわかった。

助手席に座る伊狩さんの眼には、涙が浮かんでいた。
「やっぱり、出来ないよ。俺には、無理。」

すまない。
伊狩さんは、ボソボソと語り始めた。

自分は、重い心臓病に侵されていて、そう長くは持たない。
俺の家系は、男子は、二十歳まで生き残れない。呪いに書けられている。

ここは、昔、先祖が住んでいた部落だが、もう、今年の秋には、ダムの底に沈むことになっている。
貧しい村で、食べることにも事欠く始末で、育てられないと分かると、このあたりの人たちは、赤ん坊を、ここに連れてきて殺していたらしい。

当時、このあたりでは、赤ん坊の鳴き声と、母親らしき女たちの悲鳴が、当たり前に、よく聴こえていたらしい。

「びっきって、北東北では、カエルという意味の他に、赤ん坊という意味もある。カエルは、不幸な境遇に生まれて、こうして命をおとしてしまったけれど、来世は、生まれ変わって、しあわせになって、またここに「かえる」れるように との願いを込めて。

そう、他所の土地から、自分の身代わりの人間(赤ん坊)を ここに招くんだ。

でも、もう無理だ。
時代が違う。もう、ここは、ダムとともに沈むんだ。

渡辺さんは、伊狩さんの肩を抱いて号泣した。

その年の9月に伊狩さんは、急性心筋梗塞で息を引き取った。
今現在、ダムに沈んだ悲しい歴史の村は、「ふたば湖」と呼ばれる美しいダム湖として、多くの地元民に愛されている。

返信

御無沙汰致しておりました(礼)。
陰性ではありましたが、喉の痛みで抗原検査を受けまして、処方薬を服用して様子見せざるを得なくなって、打ち掛けが間に合わず眠っておりました………今は回復しております。
****************
『前を向いてと言う約束』

「ゴメン、無理。別れて」

「何でですか。理由を訊かせてよ」

「ムリなのはムリだから。逢おうとすんなら、まぢツーホーすっから。マヂゴメン、ムリにきたら仲間つれてくっから」

 最後の言葉が脅しにも聞こえて、僕、真間義人(しんま・よしひと)は泣く泣くその理不尽とも言える振り言葉に、諦めざるを得なくなった。

「あっちから誘って来たのに、分かんねェよ………僕はキープ君か何かだったのかよ………いざ別れるってなると辛いわ………糞っ、自分がこんなに女々しいとは思わなかった」

 思えば思う程に、悔しさだけが込み上げて来るので、暫く外に出るのも怖くなって来てしまった僕は、今日を境に数日外出は止(よ)そうと、籠城を決め込む前に、最後の寂しい外食として公園のベンチに座って菓子パンをがっつこうとする。

「御待ちなさい」

 髭を蓄えた黒い背広の老紳士がニコニコしながら立っていた。

「え?」

「菓子パンだけでは、水分が取られましょう。珈琲(コーヒー)の飲める場所に参りましょう」

 僕は、見知らぬ老紳士に続く。
*********************
 今のいわゆるコーヒーショップで無い、看板に「おはなし」と言う奇妙な名前ながら、古き良き時代の空気をまとってタイムスリップして来た様な喫茶店に案内される。

「御好きな御席にどうぞ」

 ガタイの良い、低く響き渡る声のマスターの案内する声に促されながら、僕は老紳士と向かい合わせに座った。

「あのー、菓子パンは………」

「頂けますかな」

「へ?」

「話を聴きましょう。場合に依っては、御力(おちから)になれるかと。只とは申しませんが、代わりにそれを依頼料として」

 「依頼って何だ?」と、ネズミ講の類いにでも引っ掛かったかなと警戒するも、脅される感じで振られた為に自暴自棄になり掛けていた僕は、悔し涙で言葉に詰まりながらも、告白されて付き合い始めた事、理由を告げられずに別れを切り出され、訊こうとすれば男の知り合いを連れて来てボコボコにすると脅された事を、何故か見ず知らずの老紳士に、包み隠さず話してしまっていた。

「………そうですか。よくぞ話して下さいました」

「あっ、御免なさい。知らない人の前で、こんな女々しい姿を御見せしてしまって………」

「良いんだ。良いんです。多様性の叫ばれる時代、貴方は理由を知りたくての悔し涙でありましょう。ウジウジしての涙では無いではありませんか。似た様な目に遭って悔しさだけで無関係な弱者に手を上げたり、罪を犯した者を幾人も見て来ましたから………」

 頭を下げた僕の横に、見計らった感じで低く響き渡る声のマスターが歩み寄る。

「………失礼、どうされます」

 「早く注文を」とでも言われるだろうと腹で身構えた僕の予想を裏切り、注文伝票をゆっくりペンと共に取り出したマスターに、僕はたまたま横目で見たメニューから、珈琲とチョコレートケーキのセットを注文する。

「さて、私はクリームソーダを」

「かしこまりました」

 老紳士の注文に驚くでも無く、サラサラとペンを伝票に走らせたマスターは、一礼してカウンターを隔てたこちらからも見える厨房に入る。
****************
 チョコレートケーキも珈琲も美味しかったのだけど、何故か老紳士が奢ってくれて、僕の財布が助かった。別れを切り出した彼女の名前はおろか、僕の名前さえも老紳士は訊いて来ず、一つだけ約束を告げられた。

「私の事は忘れても忘れなくても良い。但し、堂々と今迄通り外出したり、もし御仕事やアルバイトをしているなら無断欠勤したりせずに、様子を心配されたら話す事、学生なら授業や講義に出る事。変なのが変な事を訊いて来ても、オドオドせずに堂々と主張する事、これだけを御願いしたいのです」

 僕がこれからやろうとしていた事を見透かす様な言葉で、老紳士に約束する迄は、正に講義やアルバイトに暫く出ずに、引き籠ろうとしていただけに、元彼女の関係者に付きまとわれる不安は有りつつも、僕は老紳士の優しい言葉で背中を押された気がした。

 ふと一抹の不安がよぎり、スマートフォンのメッセージアプリを起動する。

 誰も何も言って来てはいないのが、少々不気味ではある。
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 末鎌百合乃(すえかま・ゆりの)がメッセージアプリを起動するも何故かエラートラブルに巻き込まれている。

「あー、マヂムカツク。なんでみんな、うちのメッセージにハンノーしないんだよ。ヒョロガリな真人間みたいな名前の奴がなんかキモくなったからフって、合コン誘えってたのもーとしたのによ。しかも、キモイウザイウケルってワードがなんで弾かれるんだよ!」

 ピロンっ♪と通知音が鳴って、投げた筈のスマートフォンに慌てて飛び付いた末鎌が「はあっ?!」と青筋を立てた形相になる。

 次々来るメッセージは確かに、自分の引き連れていたりしている筈の仲間である。だが………

『おい、テメーまじめな奴になにしやがった、ケロケロ。あの人、オレのバイト先のパイセンなんだけど。なにオレたちにボコそうとさせてるわけ?なめてんの?おい』

『うちら取り巻きってかんがえかた、マヂメーワク。ゲロゲロ。ともやめするね。コロロ、コロロ』

『おい。おっさん怒らせたらしーな。ヤが付く商売だったらしいじゃん。勤務先に乗り込まれて、おっさんがつれてきたヤツに、うちの族のパイセン、ラチられたんだけど。テメー、セキニン取れるのかよ。げべべ、げべべ』

「ワケわかんないし意味わかんない!なんかこっちから返信できないし!なんなのコレ!」

 カチャ、キリリと施錠していた筈の鍵が差し込まれて回され、ガチャっと金属製の扉の開く音がしてドカドカと集団が乗り込む、明らかに気の立った荒々しい足音が響く。

「え?なに?ちょっと!なんでだよ!ギャっ!!グフェ!ギェーっ!!」

 身体で守っていた筈の扉が軽々と開けられ、壁に身体を勢い良くぶつけた末鎌は、脱色したバサバサの金髪頭を押さえ付けられ、緑色の被り物をした集団に、執拗な迄の体当たりを喰らう。金切り声で無く、いわゆる汚い絶叫が空間に響き渡る。

 涙と赤い体液まみれになった末鎌を軽々と担いだ集団は、今度はゆっくりとした歩みで、踵を返し始める。
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 数日後、テレビではダムで変死体が見付かったとニュースで報じられた。

「川爪ダムで見付かった変死体、その身体は執拗な迄に痛め付けられており、専門家の話に依ると、本来このマンションのセキュリティーの頑丈な筈のエントランスをどうやって集団が乗り込めるのか?捜査を進めております」

 僕は老紳士の言葉通り、或る意味逃げずに外出する事を心がけ続けており、年上で柄は悪いながらも優秀なアルバイトと一緒に働きながら、互いに詮索したりせずに、今に至る。数日間、体調不良との理由で休まれはしたものの、支障は無かったのと、「ゆっくり休んで」と連絡して来た際に付け加えたら、不思議と懐かれてしまったが。

 講義に関しても、他学部に振った彼女の取り巻きが居た筈なのだが、誰も何も言って来ないのを見ると、下手すれば見限ったのかも分からない。これ又、詮索する気も起きないのだけど。

 心残りは、老紳士の案内してくれた筈の喫茶店「おはなし」を探したのだけど、古い新聞記事に依れば、平成初期辺りに廃業したと言う、にわかには信じがたい事実に直面してしまい、二度とあのチョコレートケーキと珈琲のセットが食べられないと言う事である。
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「蛙化(かえるか)現象………思いを寄せていた筈の手にいざ振り向かれると、急に覚めてしまう事らしいが、覚められた方は堪(たま)ったものでは無い。自身が、蛙の御姫様だったなんて落ちだろうに。ふっふ。だが青年、後押しが出来たみたいで嬉しい限りだ」

 蓄えていた筈の髭をビリリと取り外し、皺(しわ)だらけだった顔がみるみるうちに青白くなり、客に「有難う御座いました」と頭を下げて送り出す真間の姿を、遠目に穏やかに見つめる、有芽元次(ありめ・もとつぐ)の姿がそこには在った。
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思ったより穏やかな話で終わってしまったなと、打ち終わってから頭を掻きましたのと、『夜の遊園地』にて登場した有芽元次を再登板させて見まして御座います。

返信

今月はちょっと毛色を変えて書いてみました。
かなり字数がオーバーしてしまいましたが。
尚、登場人物は実在の某芸(能)人とは無関係です。
単に書き手のイメージ作りですので・・・
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【井戸の底】
今年は空梅雨の上に夏に入り猛暑の日が続いている。
「なあ、女貝川上流にあるダムの水が干上がって、爺さんが子供の頃に沈んだ村が顔を出してるんだってよ。見に行かねえか?」
大悟が遊び友達のノブに声を掛けた。
「おお、なんか面白そうじゃな。」
ふたりは女友達のゆめと麻貴を誘い、車で山の中のダムへと向かった。
「なんでも、爺さんが言うには村の外れに井戸があったんだと。もしその井戸を見つけても、絶対近寄るなってよ。」
大悟が車を運転しながら、脅かすように話すと後部座席のゆめと麻貴は顔をしかめた。
「え~、それって幽霊か何かが出るってこと?怖ーい。」
ゆめがそう言うと助手席のノブが笑いながら振り返った。
「何が怖いじゃ。ゆめなら幽霊の方が怖がって近づいてこんわ。」
「え~、何それ。ひどーい。」
照りつける日差しの下、ダムの水の枯れ方は想像以上に酷く、用意していた長靴が必要ない程に湖底のヘドロも乾き切っていた。
ダムに沈んだ村は、既に何十年も経過しているはずだが、建物の残骸はかなり残っている。
しかしその下部三分の一は泥に埋まっており、とても中を探索できる状態ではない。
「おい、あれを見ろ。井戸じゃないか?」
不意に大悟が声をあげて前方を指差した。
そこには乾いた泥の上に二十センチほどの高さで丸く積み上げられた石が顔を出していた。
「行ってみようぜ。」
ノブと麻貴が井戸の方へ歩き始めた途端、ゆめがそれを制した。
「やめなよ。大悟のお爺さんが近寄るなって言ったんでしょ。」
「大丈夫よ。昔の話でしょ。」
麻貴は笑いながら井戸の傍に寄ると、しゃがんで井戸の縁に手を掛け、井戸の中を覗き込んだ。
「うわ~すごい。」
小さな声で驚きの声をあげ、更に頭を突き出した麻貴は、次の瞬間、ぎゃーっと凄まじい悲鳴を上げて後ろにひっくり返った。
「どうした?」
何事かとノブが同じように井戸の中を覗き込んだ。
井戸の底には、水を求めて逃げ込んだと思われる大量のカエルがぐじゃぐじゃと蠢いていた。
「なんだ、単なるカエルじゃ。」
「ち、ち、違うのよ。よく見てよ!」
ノブがもう一度井戸の底を覗き込むと、蠢くカエルの中に何か丸く、青白いものが見えた。
「何だ?・・・・うわ~っ!」
それを見たノブは麻貴の腕を掴んで一目散に逃げだした。
それは老婆の顔であり、ノブの顔を見上げて歯のない口でにやりと笑ったのだ。
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おしまい。

返信

皆様ご無沙汰です🌱 💦
季節の変わり目は仕事柄ドタバタしておりますが、お題くらいは出さなきゃですね(꒪𖦹‎ࡇ𖦹‎꒪)

それでは、今月のお題です⊂(  っ*´ω`*)っ📝

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【6月お題】

「ダム」「悲鳴」「カエル」

投稿期間 6/1 0:00〜6/28 23:59

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皆様は大雨の影響は大丈夫でしたでしょうか。
今年も益々梅雨入りが早く、このままだと去年のように前梅雨と後梅雨がありそうですね☔🐸
書き手の方も読み手の方も、雨天の時にはお家で怪談を楽しみましょう( ᜊº-° )ᜊ(ᜊ ・・ )ᜊ

返信

ふたば様
お元気でいらっしゃいますか。
6月になりました。
掲示板企画
三題お題 お忙しい中すみません。
今月のお題を教えてください。
書けるかどうかわからないのに、ご無理申し上げてすみません。
なんとか800字にまとめられるように頑張ります。

返信

しばらく書いていないから、こんな駄作しか出来ませんでした。
すみません。
珍しく、どちらも「ヒトコワ」話になりました。
もやもや感と、後味の悪さを楽しんでいただければ嬉しいです。

本作は、本編には揚げません。
ではでは、この辺で。失礼させていただきますね。

返信

「シミとハエ」

「ごめん、ハエが付いてる。」
さゆりは、なつみの右頬を軽く払った。

「やめて。」
なつみは、さゆりの手を振り払うと、眉間にしわを寄せて俯いた。
「ごめん、痛かった。」
「ううん。大丈夫。大丈夫だから。もう私に構わないで。」
なつみは、さゆりを一瞥もせず、その場を立ち去った。

なつみは、その日一日、顔をあげようとはしなかった。
夏休み、うだるような暑さの下、部活を終えたなつみは、ひとり体育館の地下にある部室の鏡に右頬を映し出した。
なつみの目には、ハエを貼り付けたような黒いシミが 右頬にくっきりと浮き出て見えた。
そのシミは、なつみの右頬から、今にも飛び出してあたりを飛び回りそうな気がした。

なつみを小さい頃から知っている人たちは、このシミが生まれつきだから、ハエとまちがえたりはしない。
でも、この4月に転校してきたさゆりには、本物のハエにしか見えなかったのだろう。

その時、部活を終えたさゆりが、体育館の地下にある部室に着替えにやってきた。
なつみの姿を見つけると、
「さっきはごめんね。でも、大きなハエが なつみさんのきれいな肌に付いていたので 思わず払ってしまったの。気を悪くしないでね。」
謝罪の言葉をかけながら、笑顔で語りかけるさゆりに、なつみは、返事もせず、冷たい顔をしてその場を通り過ぎた。
(さゆりさん、これは、ハエじゃないんだ。生まれつきのシミなんだよ。)
心のなかで叫びながら、涙をこらえて家路を急いだ。

帰宅してから、なつみは、右頬にカットバンを貼り、ハエの姿に似たシミを隠した。
夕食の時、母に、「どうしたの。まだ、気になるのシミ?」
「うん。ハエがついているって露骨に話す人がいたの。」
「まさか。そんな人いるわけないでしょ。」
母は、困惑した表情を浮かべ、父に同意を求めた。
「気にするな。シミなんてないものと思え。」
いつになく、冷たい反応に なつみは酷く傷ついた。

その日は、朝から、今季最高気温38度を記録した。
夏休みの部活も、早々に中止となり、すぐに帰宅するように決まった。
エアコンも切られ、部室は、蒸し風呂のようになっているはず。

なつみは、朝のうちに、さゆりのカバンを部室に隠した。
猛暑の中、紛失したカバンを汗だくになって探しているさゆりに、
「さゆりさんのカバン、地下の部室にあったよ。」と告げた。
「見つけてくれてありがとう。」
首を傾げながらも笑顔でお礼を言うさゆり。
なつみは、ほくそ笑んだ。
なつみは、さゆりが、部室に入ったのを見届けると、外から鍵をかけ、その場を後にした。

その夜、さゆりに捜索願が出されていた。
塾にも行っていない、いつもの時間に帰宅していない。
学校中騒然となった。
翌日、熱中症で倒れていたさゆりが発見された。
たまたま、エアコンを切り忘れたらしく、酷い脱水症状になってはいたが、幸い命に別状はなかった。

なつみは、警察にいた。
警察では、全ての罪とその動機を 切々と訴えていた。
「こんな可愛い顔をした子が。怖ろしいことを思いつくもんだね。」
警察官は、思わずため息をつく。
「私は、可愛くなんかないです。現に、ほら、ここに、黒いハエのようなシミが こんなにはっきり・・・。」
なつみは、叫びながら右の頬を指差してみせた。

「シミなんてどこにもないよ。ほら、もう一度、よ~く鏡を見てご覧。」
「あるの。私があるって言ったら、あるのよ。」

「お気の毒ですが。・・・させていただきます。」
別室でやりとりを視聴していた なつみの両親は、その場に泣き崩れた。

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