皆さんはホラー映画・小説の名作・イチオシはあるでしょうか?
こちらは「実話風の創作」「リアル都市伝説」「実際に経験や見聞きした報告」がメインの投稿サイトのようなのですが(カラー的に)、関連ありそうな話題として。

私の場合は一つは「ハロウィン」のリメイク(誕生秘話?)と旧作4・5でしょうか? ブギーマンことマイケル・マイヤー。ちなみに、別の新作(晩年の老人になった主役たちの対決)は小説を読みましたが、ファンサービスとしては良くてもイマイチ。旧作4・5は流し見しただけなんですけれど、「あれ? これってリメイクしたら名作になりそうじゃないか?」
特殊な呪いと家庭事情などの経緯で超人的殺人鬼になってしまったマイケルですが、リメイク(誕生秘話?)ではそのことによる葛藤や悲劇がちゃんと描かれていました。一般に妹と対決するのですけど、4・5では姪っ子(と刑事)、何が良かったかと言ったら「人間性や苦悩がちゃんと描かれていた」こと。
あの手の怪人って、ダークヒーローみたいな面もありますから。ただの凶悪で危険なだけのモンスターよりも、それなりに深みや共感性の有無も評価ポイントに成り得ると思います(「リング」シリーズの貞子とかも、怪談の「皿を数えるお菊さん」と同じで、そういう同情性や悲劇のヒロインみたいな一面も魅力だったんだろうと思う)。
もちろん「エイリアン」みたいな「全く異質であること」やジェイソンみたいな突き抜けた怪物性・理解不能性とダークな破壊や暗黒の爽快感が魅力という面・場合もあるでしょうけど。

洋物ですと「エルム街の悪夢」の第一作も屈指。モノクロで独特のホラーな美意識と世界観。次々にシリーズ続編が作られて「ビックリ・ブラックジョークの娯楽ホラー」になっちゃいましたけど(それはそれで面白い)。
ですが、リメイクは良く出来ていても微妙で物足りない感じがしなくもなかった。
理由はキャラクターの掘り下げの不足。「ただの逆恨み・八つ当たりの変質者」みたいな描写であるため、悪霊としてスーパーパワーを持っている説得力に欠ける感じ(描こうとした痕跡はあっただけに、掘り下げ切れなくて遺憾)。経緯からすれば「男性版の裏返った鬼子母神」みたいなところがあるし、ダークヒーロー的な期待感を持つのは間違い?

     ※  ※  ※

古典小説だとゴーチェ「死霊の恋」とか、「オンディーヌ」みたいなゴシックロマンが好きです。
ハイネの「彷徨える神々」「精霊物語」やジョルジュ・サンドの「フランス田園伝説集」とかカルヴィーノ「イタリア民話集」みたいな民俗学・伝説学の要素があるロマン作品とかも良かった(ヨーロッパの「遠野物語」)
他に、ラヴクラフトのSFホラーは創元社の全集で読みました。最近は新潮文庫で新訳出てましたね。

人間がホラーや怪談を見たり読んだりするのって、怖いもの見たさや変わったものや事柄への興味なんでしょうけれど、一つには「精神的な免疫」(恐怖・困難や常軌を逸した事態への)にための訓練を無意識に(楽しんで遊びながら)やっているんだと思う(人生って良いことばかりでなく、怖いことや辛いことや嫌なことが多い)。
もう一つには「普通以上の事柄」を期待したり望む気持ちや願望が、裏返った形で描かれている。普通以上に狂ったホラーや怪奇現象があるなら、普通以上の幸福や幸運や救いもあることが示唆されるから(あるいは限られた日常や常識以上の何かに憧れる心情の、シニカルで屈折した表現)。あまりに願望をそのままではリアリティないから、こんなヤバい怪奇現象や事件が~と裏返った形で書いたり読んだりして楽しんでいるのでは? ホラーや怪談の文化は、人間の心情の根本的な部分に根ざしている古来のジャンルだと思います。

こんにちは、ねこじろうと申します。
「ハロウィン」は一作目しか観てないです。
というのは監督のジョン•カーペンターが好きだったからです。
この映画はやはりブギーマンのあの正体不明な異常さと不気味さが際立って恐ろしかったですね。果たして彼は人間なのか?それとも、、、
最後まで謎を残したままというところもまたたまりませんでした。
※おそらく続編で謎が解明されていくのでしょうが、私はそれらをあえて観ずに謎のままでいたいので、未だに観ておりません(笑)
もちろんこの作品も十分に怖かったのですが、私は同監督の「遊星からの物体X」が大のお気に入りです。
CGもまだなかったあの時代にあれだけのホラー演出をやってくれたのは、正にホラーSFの古典的名作だと思いますね。

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