【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

ムノチュワ / フェイススクラッチャー

タグ

ムノチュワ(muhnochwa)はインドに出現したというUMAである。

場所はウッタル・プラデーシュ州、目撃は2002年6月から8月にかけての2ヶ月間。
(媒体によっては6月から7月にかけての1ヶ月とするものもあるが、8月も新規の出現が報道されている)

外見は目撃のたびに証言が食い違い、「鷹」「猫」「ゴム人形」「飛行機」「ラグビーボール」「亀」「長髪の男」とさまざまな報告がされている。
一方で、多くの目撃で鋭い爪を有し、赤と青(あるいは赤と緑)に発光しており、飛行能力を持っている点では共通している。

ムノチュワは明確に被害が知られているUMAとして有名である。
屋外や窓を開けた室内など、外または外とつながった環境でのムノチュワの襲撃が報告された。

6月にバリア-ガジプール地域で発光する何かに噛まれたとする報告があり、その後報告はすぐに30の地域に広がった。
7月、アハラウラ地区でムノチュワは5人の若者と接触し、彼らの顔を鋭い爪で切り裂いた。
8月にはムノチュワは1日おきに出現し、そのたびに人を襲った。8月の終わりにはムノチュワは現れなくなり、騒ぎは鎮静化した。

日本の書籍によれば、この一連の襲撃での被害者は数百人にのぼり、被害者のうち36人が顔や首に深い傷を負ったとされている。
ただし、この書籍のムノチュワの紹介では当時現地で報道された内容があまり含まれておらず、それを考慮すると被害者はさらに多いと思われる。

ムノチュワの脅威は直接の襲撃だけではなく、その恐怖による2次被害もあった。
現地ニュースでは、飼い犬をムノチュワと誤認して殺害する事件や、家族をムノチュワと間違えて攻撃するといった事件、ムノチュワの襲撃警報にパニックを起こしての転落事故、恐怖ゆえの心臓発作などがあったと報道されている。
果てには恐怖から暴徒化した住民が警察と衝突し、警官が住民を射殺する事件も発生してしまっている。

ムノチュワの正体に関しては、非常に珍しい電気的現象である「球電」であるという説がある。
インド工科大学カーンプル校の電気工学教授ラビンドラ・アローラは、ムノチュワ事件の96%が雷雨の最中か直後に発生していることを指摘し、自然の雷によってこのような電気的現象が引き起こされたのではないかとした。

球電は浮遊する球状の光として見え、帯電しているので接触すれば重篤な感電を引き起こす。

球電との接触によって負傷した人物がパニックを起こし、集団ヒステリーへと繋がっていった可能性が高い。

また、ウッタル・プラデーシュ州は当時国内で最も貧困した地域であり、国家が福祉を保障してくれない不安が怪物として現れたかもしれないという。