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ジ・オーフル(The Awful)はバーモント州に出現するというUMA。
詳細な容姿には差異があるが、主にグリフォンに似た生物であると報告されている。
この UMAの名に使われている単語Awfulとは「恐ろしい、凄まじい、畏怖の念を抱かせる様な」といった意味があり、その名の通りこの生物のもたらす「恐怖」に関する話が複数存在する。

1923年、バーモント州リッチフォードとバークシャーで謎の生物が目撃された。この時の目撃に関する情報は少ないが、6メートルの翼とクネクネとした尻尾を持っていたと報告されている。

1925年、バーモント州の2人の製材所従業員が出勤のためにメインストリートの橋を渡る時、ボリットビル屋上に座っている奇怪な獣を見た。
灰色の皮膚、長い蛇に似た尾、6メートルの翼を有し、ミルク缶をたやすく掴めるほどの巨大な鉤爪があった。
怪物は2人に危害を加えることはなかったが、従業員の1人は恐怖から心臓発作を起こし、最終的に回復したものの、その後数週間にわたって悪夢に苦しめられた。

製材所従業員の遭遇から数週間、この地域で、主に農家からの報告が相次いだ。多くの場合昼間に現れ、屋根に座って人々を観察していたという。
ある目撃者は、飛んでいたジ・オーフルが泣いている赤ん坊か動物を掴んでいたと報告した。
近隣地域で行方不明になった赤ん坊はいなかったため、掴んでいたのは動物だったと考えられている。

またある夜、オエラ・ホプキンスという女性が洗濯物をかけていた時、飼い犬があまりに吠えるので辺りを確認したところ、屋根にジ・オーフルがいて彼女をじっと見ていることに気がついた。
その姿を見たオエラは恐怖に駆られ、急いで家に飛び込んでベッドの下に隠れたという。

同1925年、クトゥルフ神話の創立者として知られるハワード・フィリップス・ラヴクラフトが興味を持ち、現場を訪れたという。
ラヴクラフトは「ジ・オーフルは想像力の栄養となった」と語っており、これ以降の彼の創作物にはジ・オーフルの影響があったかもしれない。

ジ・オーフルの目撃は、目撃の始まった1920年代のうちに落ち着き、1928年以降特に報告されることはなかった。

しかし、ジ・オーフルは2000年代以降再び報告されるようになった。
2006年10月には、アルバレリという人物がどこからともなく現れたジ・オーフルが松の木からカラスを掴み取り、彼の家の周りを三周飛んだという報告をした。
また、アルバレリはジ・オーフルの化石化した顎の骨を所持しており、非常に硬く、大きな牙が無数に生えているという。彼はバーモント大学の専門家に調査してほしいと考えているという。
アルバレリの報告を受けて、他の人物もジ・オーフルとの遭遇を報告した。
それによれば、報告者の女性が10歳頃、トラウト川付近の木に座っているジ・オーフルを見たという。ジ・オーフルは翼竜に似た奇妙な嘴を持っていた。ジ・オーフルは女性に危害を加えることなく、数分間観察していたという。

重要人物であるためか、ジ・オーフルに関しての多くの情報がアルバレリに送られた。
関連の証言として、複数の年配者が「ジ・オーフルは過去四半世紀ギボウ地域でよく見られた」「多くの場合、ジ・オーフルは私たちに迷惑をかけないので、私たちも気にしていない」「ジ・オーフルが出る前には低い叫び声が聞こえる。十分に近いと羽ばたきも聞こえる」と語った。
このことから、20年代以降目撃が途絶えたのではなく、報告されなかっただけで継続して目撃はされていた様である。