cover

黒い天使。その名前から悪い天使を想像するかも知れないが、黒い天使とは 本来、契約の悪魔の事であり天使とは無関係である。
現世に現れ、人間の魂と引き換えに願い事をかなえる悪魔である。
願い事をかなえた人間は 残りの寿命と引き換えに短い人生を送り、死後 地獄へと落ちて悪魔の餌食となる。
現世において視覚化して現れる場合 人間の姿をしているが、黒い目をしていることから 黒い目の悪魔。又契約の悪魔とも呼ばれている。
願い事をかなえる契約を結ぶところから 古来より天使と誤解を受けているが、実際には 大天使であり堕天使でもある、地獄の王 魔王ルシファーの生み出した特別な悪魔である。
故に 契約の際に呼び出し、封印することも出来ない程、強力な魔力を持っており未だに現世において暗躍していると言われる由縁である。
黒い目の悪魔(黒い天使)を召還する方法は、古代ローマ時代に確立されているが その根源については原宗教における、紀元前の古い時代から親しまれているようである。
古代ローマにおいて確立されたとされる 召還方法はソロモンの書、悪魔学の書物等に記載されている。
悪魔召喚をして契約をするという流れができたのは、ソロモン書で書かれてある、グリモワールという黒魔術に由来されていて 実際に願い事をかなえる為に悪魔を召還するという風習が出来たようである。
そこにはラテン語で書かれた呪文や図解、必要な生贄が記載されており、黒魔術の基本が記されています。
召還には ある特別な形をしたペンタクルの様な形をした魔法陣が必要で、その魔法陣の絵はソロモン書 グロモワームの書物等に記載され、現代にも残されている。
又召還には ラテン語を用いた特殊な呪文が必要となる事も有名である。
ソロモンの書とは中世に確立された黒魔術であり。ソロモンの鍵とも呼ばれている。
写本と原典では違いがあるようであるが、これらのテクストは、中世にソロモン王に帰せらる 多くのグリゴール(悪魔書)から編集され、中世の時代に確約されたようである。
原本は中世に、ラテン語により書かれているが、ギリシャ語によるものもある。
ボドリーアン図書館、に保管されてあるものはイタリア語で書かれており又大英図書館、ではヘブライ語で書かれており実際 現存している。
このソロモン書に書かれてある グリモアールだが 悪魔学であり魔法書である。
悪魔学の歴史も又中世に確立されて入るが、その歴史は古く 黒い目の悪魔(黒い天使)誕生の歴史にまで遡る。
主にキリスト教 ユダヤ教 イスラム教で古くから総称して 悪魔と呼ばれる存在が出来たのは興味深い事である。
原宗教では 偶像信仰を禁止した流れを受け継いで 古来よりの宗教が確立されてきたように思えるが、神によって作られた大天使と言うのも共通する言語の一つである。
この神に反目する存在として 大きなのは大天使であったルシファーの存在であろう。神に反目し 地獄に落とされたルシファーは その強大な力故に、地獄の中だけではコントロール出来ずに 神によって地獄の牢屋に入れられ、封印されたと言われている。
封印されたルシファーにより 地獄で作られたのが悪魔達であり、黒い目の悪魔(黒い天使)も特別な力を授かり作られた中の一人である。
地上に現れることの出来る数少ない悪魔であり。契約を結んだ 人間の魂を地獄へと持ち帰るのが目的として作られている。
地獄へ堕ちた 魂は壮絶な拷問を受け、自身 悪魔へと変貌を遂げ、ルシファーの手下となる。
故に 黒い目をした悪魔(黒い天使)はルシファーの 一番の手先であり、その存在を召還する事は可能であるが、その危険さは 他のどの様な悪魔にも劣らず危険であり 避けるべきであろう。