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埼玉県秩父市 秩父湖

秩父湖の吊り橋

埼玉県秩父市には秩父湖という人口湖がある。1947年、巨大な台風カスリーンが日本を直撃したことでこの流域は大変な被害を受けた。それ以前からもたびたび水害があったこともあり、その後ダムが作られることになった。1952年に着工し始め、1961年に完成したそのダムは二瀬ダムと呼ばれている。この周辺では浦山ダム、滝沢ダムの2つもあるので合わせて、荒川上流ダム群と言われている。そして、このダムによって作られたのが秩父湖という人口湖である。秩父湖は秩父多摩甲斐国立公園という公園に存在しており、地元の人々のハイキングコースとしても、観光地としても人気である。

そして、その湖の真ん中には大きな吊り橋がかかっている。その吊り橋は、観光スポットとして人気であり、遠くから見てもよくわかる目立つものである。作られたのは平成2年であり、すでに20年以上の月日が経っている。それ相応に古びれたこの吊り橋に心霊現象が多く証言されているのである。そもそも、この秩父湖は自殺の名所として有名である。多くの人々がこの湖に身を投げて生涯を終えているのだ。有名なものでは、2006年には6人の男女が集まって練炭自殺をはかっている。この事件は新聞でも多く取り上げられている。それらによって、この湖は観光地のみでなく、心霊スポットとしても広まっていったのだ。深夜にその吊り橋に行くと自殺した人々の幽霊がさまよっている、死ぬ間際の姿のまま吊り橋にたたずんでいるなどの目撃証言が残されている。吊り橋を渡っていたら、足を白い手につかまれたという話もある。誰もいないはずなのに誰かの声が聞こえる、会話している声が聞こえてくるというような体験をしている人もいるそうである。また、この湖を心霊スポットとして有名にしたものの代表が、稲川淳二のビデオであある。稲川淳二が噂の心霊スポットを訪れるという内容で、その際には、吊り橋の真ん中で恋人と友達に惨殺された人の幽霊の姿が見られると言われた。このように自殺した人々の幽霊がたびたび目撃されているようである。秩父湖には自殺を誘発するような何かがあるのかもしれない。

秩父湖自体は観光地であるためにすぐに行くことができる。国道140号を通って駒ヶ滝トンネルをくぐると、秩父湖にたどり着くことができる。山の中にあり景色は大変きれいである。昼間に行けば、湖の周りはハイキングコースとなっているのでさわやかな休日を過ごすことができる。しかし、大変長い吊り橋なので夜中にその場所に行くと吊り橋の先が見えずに真っ暗である。また昼間には心地よい山の風も夜ではひんやりとして不気味に感じてしまう。吊り橋の歩く部分は木でできており人が一人通るのがやっとの広さである。22年もの間使われていることもあって木の部分はだいぶさびれている。ゆっくり歩いていくと橋が左右に揺れてそれだけでも恐怖を感じる。そして、渡ってみるとその先には看板が立っており、それ以上奥に進むことができなくなっている。落石によってそれ以上道が通っていないそうであるが、それによって吊り橋の意味もなくなってしまっている。現在では吊り橋をわたる人もほとんどいないのであろう。また、吊り橋の周辺には廃屋があり、使われていたそのままの形で残っている。それも不気味に感じてしまう。

この秩父湖の吊り橋は現在のところ実際に渡ることができるので、行ってみる価値があるのではないだろうか。しかし、実際に行く際には十分気をつけて行かなければいけない場所である。自殺している人々が更なる仲間を求めているかもしれないのだから。

自殺の名所としても知られている。稲川淳二のビデオで取り上げられ、橋の中央で恋人と友人に惨殺された女性の霊の姿が確認されている。2006年3月10日に秩父湖近くの林道で、車内で練炭自殺をした遺体が発見されたという事件も起きている。