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太陽の丘えんがる公園の瞰望岩

北海道紋別郡遠軽町丸大70-1

太陽の丘えんがる公園の瞰望岩

大昔、ここは数日間に渡る死闘を繰り広げられた古戦場であった。
その戦士たちの霊が現在でも、夜な夜な現れては戦い続けているという。
岩の麓には戦士たちの霊を鎮魂するかのように碑が立っている。

その岩の高さから、昔から自殺の名所としても有名であり、岩から飛び降りた人たちは数多くいるらしい。

とある企業がカレンダーに瞰望岩の写真を掲載したところ、血に染まったかのように真っ赤な写真が載ってしまった。
急いで企業は回収したものの既に出回ってしまっており、全てを回収することは叶わなかった。
未だになぜ瞰望岩の写真が真っ赤になってしまったのかは定かになっていないが、古戦場の戦士、もしくは自殺者たちの霊が呼び起こしたものなのではないかと噂されている。

夫の実家が遠軽にあり毎年お正月とお盆の時期に帰省します。
遠軽駅を出て実家までかならずこの瞰望岩の横を通りますが、その見た目の雰囲気には肌が粟立ちます。

結婚前に一度遊びに行った時に、当時は彼氏だった夫の親戚からこんな話を聞きました。
瞰望岩からの飛び降り自殺が絶えないのは有名で何人もの人がそこから飛び降りています。
しかし中には飛び降りた直後にその恐怖からか、後悔からか、まるで甲高い動物の鳴き声のような悲鳴を上げる人もいるそうです
瞰望岩に程近いところに住んでいる夫の親戚は、その時は動物の少し変わった鳴き声か何かだと、深く考えなかったようですが、
数日後飛び降りの事件を耳にし全てを知ったそうです。

とはいえ観光地ということもあり、そこまでの恐怖心はなかったので数枚カメラに納めて帰りました。
むき出しの茶色とグレーの間のような岩肌はボコボコとしていて、たくさんの細かい影を作っています。
見方によっては小学生が鉛筆で書いたような顔に見える部分もあり、お盆時期によく見かける無理矢理な心霊写真程度は何枚もありました。
しかしそんな抽象的な顔ではなく、はっきりと人の顔が写っているものが1枚だけあり震えました。
それは被写体の瞰望岩全体を影のように覆っていてパッと見では見過ごしてしまうようなうっすらとしたものでした。
瞰望岩は78mほどの大岩ですので、それを覆うほどの人の顔なんてありえないのですが…
なにより不気味なのは写りこんでいる女性の顔が何の表情もなく、ただこちらをジッと見つめていることでした。

写真は某お寺にてお祓い後処分していただきました。

液の裏手にそびえる瞰望岩は、アイヌ語で「インガルシ(見晴らしの良いところ)」と呼ばれ、”遠軽”はこの名に由来している。
この岩の上に上ると、遠軽のあらゆる場所から望むことができるシンボル的な存在になっている。北海道の自然百選に選定されているため、素晴らしい景色が楽しめる。

この岩が心霊スポットとして注目されたのは、今から20年程前にさかのぼる。
当時、撮影代行業を行っていたある企業が、地元の某信用金庫からの依頼を受けて、毎年配布するカレンダー用の写真を撮影した。

当然、遠軽町のシンボルでもある瞰望岩の写真も撮影することになり、日中この岩の麓から撮影を行った。

しかし、現像された写真には、なぜか全体に赤いフィルターが掛っており、その岩の中にはまるで人の顔のようなものが幾つも映りこんでいたという。

この写真の不可解な点に気が付いた某信用金庫だったが、すでにカレンダーの配布を行っている最中だったため、慌てて配布済みのカレンダーを回収したという。

それ以来、この瞰望岩は曰く付きの場所と噂されはじめたのだが、こうした噂はカレンダーの件だけでは留まらない。

かつて、この岩に訪れた人々の中には、突如としてこの岩から飛び降り自殺をした人間も居るという。

噂によれば、その自殺者は何気無く崖っ淵にふざけながら立ったその瞬間、周囲の人間が、その人鬱足に手があるのを目撃した。そして、「死にたい」と一言口走り、そのままなんの躊躇いも無く、真っ逆さまに岩下へと身を投げたと言う。
その他にも、借金苦のため自殺することにした夫婦が、その死に場所として選んだがんぼう岩に登った。そして二人で同時に崖の端から飛び降りたのだが、幸か不幸か、夫の方が枝に引っかかり生きていたという。
そして、妻はどうなったのかと辺りを見回した時、隣で枝に体を貫かれた妻の姿を発見した。
目の閉じた妻の顔を眺め、悲しみにくれていると、その妻の目がいきなり開いたかと思うと、はっきりとした声で「一人でずるいよ」と、夫の顔をみながら、平然と言ったといいます。

また、この岩はかつて顔貌岩・厳望岩とも書かれたこともあり、かねてよりその岩にあるという8つの顔を見るとその人間は死ぬという噂がある。

こうした数々の噂の元となっているのが、この岩にまつわるアイヌの伝説だ。
かつて、この岩の周囲に住んでいた湧別アイヌと十勝アイヌの間で争いが起こり、湧別アイヌはこの瞰望岩を砦として十勝アイヌの大群を迎え討ち数日の死闘を繰り返しましたという。

そのうちに、岩の下を流れる湧別川が氾濫、大洪水となって押し寄せ、岩の下に陣をひいていたいた十勝アイヌの大群が一夜にして伝説したという「インカルシの戦い」という伝説が残っている。

こうした古戦場としての歴史もあるため、この岩はもとより神聖な場所として知られ、崇め奉られてきたせいもあるのか、いつのまにか霊現象の起きる岩として、全国的にも有名な心霊スポットとして数えられている。

また、ネット上に噂のカレンダーの写真があるが、それはホラーゲーム「サイレン」の中に登場するオブジェクトであり、この瞰望岩のカレンダーのパロディーである。実際のカレンダーは現在も実物をその目で見たという人は現れておらず、真意の程は定かではない。
しかしながら、このカレンダーの噂は地元では知らない人間はいない程有名なため、今もなお、人知れずどこかに保管されているのかもしれない。