熊本県熊本市河内町岳1881
熊本県熊本市西区の旧飽託郡河内町の地域に位置する、標高665mのカルデラ式火山が金峰山だ。熊本市を代表するシンボルとして、熊本市民に昔から親しまれている。晴れた日は、山頂から有明海や天草まで見渡すことができ、多くの人が訪れる。しかしそんな金峰山は心霊スポットとしても有名である。また都市伝説「きんかんばばあ」の出現地であるとも言われる。
金峰山でよく心霊現象が起こるのは、山頂に向かう途中の車道だ。ここでは人を事故へと誘うような心霊現象が多く体験されている。この車道は木々が生い茂っていて、カーブはゆるやかだがガードレールがない所もあって、道を外れれば崖下まで真っ逆さまに落ちてしまう。また金峰山は昔、姨捨山だったそうで、心霊現象の原因は、昔捨てられた老人の怨念にあるのかもしれない。
金峰山での体験談には以下のようなものがある。
ある男性は金峰山に住んでおり、友人を家に呼んだ。友人は車で山道をのぼってきたが、途中でライトをつけていないバイクが対向車線を走っているのを見た。夜に山道をライトをつけずに走るとは自殺行為だと思いながら通り過ぎたが、遅れてきた友人も同じ場所でそのバイクを目撃したそうだ。このバイクはおそらく現実のものではないだろう。
別の男性は、バイクが好きでよく金峰山の峠を仲間達と走っていた。しかし毎回同じポイントで人の視線を感じる。おかしいと思って止まって見渡してみても、そこは山の中であり暗闇しかない。そして仲間達も同じように視線を感じたり、そこを通るときにだけ気分が悪くなったりしていたそうだ。しばらく同じコースで走っていると、やがて対向車線にライトをつけていないバイクが走っているのを見た。そのバイクはよく見てみるとライダーに首がなかった。驚いた男性は仲間達に話してみたところ、その地域では首なしライダーや、姿の見えないバイクが多く目撃されていたそうだ。調べてみるとその道路では昔バイク事故で死亡したライダーがおり、そのライダーは車に挟まれて首が飛び、その後の捜索でも首だけが見つからなかったそうだ。
またある登山好きの女性は、休日にはよく金峰山に登山にいっていた。その日もいつも通り山をのぼって、趣味の写真撮影をし終えて一服していた。すると目の前を何か黒い影がざざざーと通り過ぎていった。すでに太陽も傾き、疲れもあったのかもしれないが、それはどう見ても見間違いではなく、動物や人間の姿ではなかった。急いで山道をおりていくと、今後はまた自分の横をすり抜けていった。なんとか駐車していた車まで辿り着くと、近くの木陰から老婆がじっとこちらを見ていたのが見えたという。老婆は薄汚れた格好で、現代人ではないような服を来ていたそうだ。これはおそらく姨捨山だった昔に捨てたれた霊が出たのだろう。
金峰山には本妙寺という寺がある。この寺は心霊スポットではないのだが、この少し上に夜景が綺麗な公園がある。ある会社員の男性は、そこが心霊スポットだとは知らずに、同僚二人に車で連れて行かれた。公園についてから心霊スポットなのだと聞かされたが、ここまで来たらしょうがないと、降りて暗い公園を散策し始めた。カメラが趣味の友人は、その公園内を気の向くままに撮影していたが、しばらくすると風もないのに木々がざわざわと音をたてはじめた。撮影した画像をその場で見てみると、その中の数枚にぼやっとした白い影がいくつも写っていた。これはまずいと思った男性達は、次の休日に本妙寺でおはらい受けて、ことなきを得たそうだ。
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