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香川県高松市室新町県道172号線

栗林トンネル

香川県の高松市を走る県道172号線にある心霊スポットが栗林トンネルである。宮脇町と室新町をつなぐ全長160メートルのトンネル。片側1車線だが、市街地と郊外を結んでいるため、交通量が多い。また北側の出口はカーブになっており、また交差点もあるため事故が起きやすい地形になっている。通過した人が寒気を感じる、興味本位で入った人がはねられて死亡した、などの噂がある。また、月1回くらいの回数で事故が起こっているそうだ。

栗林トンネルは、高松市の大動脈であり、交通の要衝である。昼間も夜間も交通量が多く、高松市へ通勤する人などが多く利用する。栗林トンネルには、石清尾山塊の関連で霊道が多く通っているとも言われる。石清尾山塊とは、香川県高松市の高松平野北西部に位置し、高松市街地に面した山塊で、讃岐石清水尾八幡宮などの多くの神社仏閣がある。周辺には墓地や寺が密集しているため、その霊が通る霊道を、このトンネルが横断しているという。この霊道の影響で、栗林トンネルでは、事故が多発することになっている。

栗林トンネルには以下のようなうわさ話がある。ある会社員の男性は、郊外に住んでいるため高松市まで毎日車で通勤しているそうだ。高松市に転勤になって、毎日通勤するようになってから5年になるが、5年間毎日不思議な体験をしている。男性がトンネルを通るのは、毎日朝の8時前と夜7時前後、遅いときには10時をすぎる。しかしどの時間に通っても、トンネルを通る少しの時間で、霊が自分の生い立ちを話しかけてくるそうだ。その霊は一人のときもあれば、複数の霊が同時に話しかけてくることもあるという。この男性は霊感がもともと強かったそうだ。5年間毎日の体験だが、未だに慣れることはないという。

また、ある学生は友人と二人で車に乗って栗林トンネルに行ったそうだ。心霊スポットという噂を聞いて、暇だから行ってみようとなったそうだ。車通りの少ない夜中に行って、車をトンネルの近くにとめて徒歩で中に入ってみた。写真をとりながら先へ進んでいた。トンネルは短いため、入ってから出るまで徒歩でも時間はかからないが、不思議となかなか出口に辿り着かない。全長は160メートルしかないため、数分もあれば抜けるはずが、なぜが10分以上も歩いている。しかもなぜか、夜中とはいえまったく車が通らない。怖くなった彼らは引き返すことにしたが、引き返してもなかなかもとの入り口まで辿り着かない。次第に恐怖で体が動かなくなってきたときに、遠くから車の音が聞こえて、トンネルに入ってきたのが見えた。学生はその車を呼び止めようとしたそうだが、それよりわずかに早く、友人が車道に飛び出した。あっと思ったときには、友人はすごい勢いで車にはねられていた。即死だったそうだ。すぐに警察や救急車が集まってきたが、学生の証言はまったく信じてもらえなかったという。なぜトンネルから出られなかったのか、なぜ友人は飛び出したのか、分からない。それはもしかしたら、このトンネルで過去に死んだ霊が、彼らを誘いだしたのかもしれない。

他にも、このトンネル内を通るたびに歩道に同じ人影を見るという噂もある。ある女性は、時々栗林トンネルを通って郊外の友人の家に遊びにいっていたが、あるとき歩道に人が立っているのを見た。もともとこのトンネルは狭い歩道が片側だけついていたが、山の中であることもあって、あまり歩行者がいることは少ない。違和感を持ちつつも、それからしばらくはそのことは忘れていた。しかし次通ったときも、その次通ったときも、同じ場所に人が立っていた。怖くなった女性は、このトンネルを通らなくなったそうだ。