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鹿児島県鹿児島市城山町2212

城山公園

城山公園は鹿児島の市街地にある心霊スポットである。西南戦争最後の激戦地であり、国の天然記念物に指定されている。展望台の高さは108メートルで、徒歩もしくは車で登ることが出来る。鹿児島湾や桜島を展望できる絶好の夜景ポイントとしても有名。

1877年、西南戦争で撤退を余儀なくされた西郷軍は、この城山にたてこもって最後の抵抗を試みた。しかし官軍の戦力は圧倒的であり、西郷隆盛はこの城山において自害した。その他にも多くの兵士たちがこの場で戦死した。また城山公園に登る途中のトイレでは、フィリピン人が殺害される事件が起こっている。そのため、城山公園で目撃される霊については、西南戦争時の霊と、殺害された人の霊の2パターンがあるようだ。

城山公園は、絶好の夜景スポットとなっているため、毎日多くの若者が訪れる。その中のほとんどの人は心霊体験などせずに帰るようだが、あえて心霊現象を見ようとして来たり肝試しに来たり、特定の場所に入ったときに霊が目撃されるようだ。

あるカップルは、城山公園が心霊スポットだということは聞いたことがあったが、何度か来て一度も霊など見たことがなかった。その日も夜景を見に、城山公園を訪れたのだが、この日は車ではなく徒歩で頂上まで登ることにした。徒歩で登ってもそんなに時間はかからない。しかし途中で女性の方が、トイレにいきたいと言い出したため途中にあった公衆トイレに入ることにした。男性の方は外で待っていたのだが、15分たっても20分たっても女性が出て来ない。外から呼んでみても返事がない。おかしいと思った男性は、中に入って扉を開けてみたが、中には誰も入っていなかった。しかし入り口に立っていたのだから、出てくれば気がつくはずである。言いようのない恐怖を感じた男性は急いで恋人に電話をかけてみると、なぜか彼女はいつの間にかもう頂上にいるという。合流して詳しく聞いてみると、そもそもトイレには入っておらず、一緒に頂上まで来たはずが、突然男性がいなくなったため探していたところだったそうだ。それでは、男性がトイレに連れて行ったのは誰だったのか。女性が一緒に頂上まで行ったのは誰だったのか。謎である。このカップルにはその他の怪奇現象などは起こらず、その現象が起こったのはそれ一度きりだったそうだ。

またある、カメラが趣味の男性は友人と夜景を撮影するために城山公園の展望台に行った。撮影の邪魔になるので、人が少ない夜中の3時ごろに行ったそうだ。この時間でもまったく人がいないことはなかったが、彼らは自分たちのペースで夜景を撮影することができた。しかし、ある方向を撮影しようとしたときに視界が真っ暗になって何も見えなくなった。おかしいと思って他の方向にカメラを向けると、すぐに視界が開けた。気のせいか、と思って再び先ほどの方向にカメラを向けるとまた真っ暗になる。カメラを外して肉眼で確認してもそこには何もない。何度か同じことを繰り返し、どうしても真っ暗になるためそのまま撮影してみた。カメラの画面で確認してみると、そこにはものすごい形相をした男が画面全体に写っていたそうだ。驚いた彼は、下にカメラを投げつけてそのまま友人も置いて急いで公園から出たという。

城山公園では他にも、ただ歩いているときに霊が目撃されることが多いのだが、例によって実害が出たというような体験談はないようだ。おそらく、まだ供養できていない霊がさまよっているだけなのだろう。