大分県佐伯市宇目大字重岡国道326号線
三国トンネルは、大分県佐伯市と豊後大野市の境にある国道326号のトンネルだ。三国トンネルがある道は、三国峠といって大分では心霊スポットとして有名だ。三国峠は交通量が多いにも関わらず心霊スポットになっている。それは交通事故が多く、特に三国トンネルでは事故が多いからである。また周辺では自殺も多いそうだ。
三国峠はかつての西南戦争での激戦地であり、多くの戦死者が出ている。三国峠については別の項で解説するが、今回はその中でも多くの心霊現象が起こっている三国トンネルについて解説する。三国トンネルは1982年に九州地方建設局によって建設された。全長1176メートルという長いトンネルであり、作業員の霊が目撃される。
三国トンネルの周辺の道路は、道が狭く急な坂が多い。そのため見通しが悪く事故が起きやすい地形になっている。このトンネル周辺では、以前発生した事故についてや、心霊現象の体験談が多く噂されている。
あるバイク好きの若者は、休日になると三国峠をバイクで走っていたそうだ。あるとき仲間たちと夜ツーリングしていると、三国トンネルにさしかかった。トンネルは夜には大型トラックなどが多く、いつも気をつけて通るのだが、もう何度も通っていたためスピードを落とさずにそのまま中に突っ込んだそうだ。前方にはトラックが走っていたが遅かったため対向車線を走って追い抜こうとした。しかし気付かなかったが対向車線からもトラックが走ってきており、気付いたときには若者のバイクは二大のトラックによって一瞬にして押しつぶされ、体はばらばらになってしまった。その事故は地元では報道され、警察によって捜索が行なわれたが、体の全ての部位は見つからなかったそうだ。その若者は、死んだことに気付かずに今でも体の一部をトンネルの中で探しまわっていると言われる。
この事故の霊なのかは分からないが、トンネルでは若い男性らしき霊がよく目撃される。あるカップルは、心霊スポットという噂を聞いて夜の三国トンネルを探索しにきた。近くに車をとめて中の歩道を歩いていくことにして、二人で中へ踏み込んだ。季節は夏だったのだが、中は震えるほど寒く、空気が悪かった。トンネルの大部分を歩いたところでふと後ろを振り返ってみると、暗いながら人の形をした影がこちらに向かって走ってきているのが見えた。その影はよく見ると人型の、輪郭のぼやけた黒い影のようなもので、人間ではなかった。異常に気付いた二人は急いで走って、なんとか逃げ切って出口まで出た。外から見ると、もうその影は消えていたそうだ。帰りは別の車にヒッチハイクして乗せてもらって、自分たちの車のところまで戻ったという。
また、ここではトンネルを工事するときにも落盤事故が起きて作業員が死んだという噂がある。ある夜、遠方での仕事を終えて車で帰っていた会社員の男性は、そこが心霊スポットだとは知らずに三国トンネルの中を車で走っていた。トンネルの中程まで走ったところで、急に数十メートル前に、青い作業着のようなものを着た男が現れ、急ブレーキを踏んだが、間に合わず完全にひいてしまったと思った。しかし不思議と衝撃はなく、外に出てみて見るとそこには誰もいなかった。
このように三国トンネルでは心霊現象に関する話がたくさんあるが、交通の要衝であるため通らないわけにはいかないという人も多いかもしれない。なるべく夜間には通らないほうがいいだろう。
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