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徳島県阿南市 県道35号線

東山トンネル

東山トンネルは徳島県の阿南市新野町東山県道35号線沿いに位置する心霊スポットとして知られているトンネルである。東山トンネルは全長約100m〜200mほどの比較的短めのトンネルで、入り口に立てば反対側の出口から差し込み光を容易に見ることができるほどである。阿南市の橘町と新野町にまたがるこの東山トンネルのすぐ横には新しく作られたトンネルが並んでいるが、東山トンネルも今なお閉鎖されずに使われている。東山トンネルの特徴として内部の約3分の2から半分ほどは舗装された壁になっているが、残りの壁は舗装されておらず、ごつごつとした岩肌がむき出しになっている。その上からシートのようなものでカバーされているため、凹凸のひとつひとつが苦しみに顔をゆがめている人のように見えることから訪れる人々の恐怖心をそそるような見た目になっている。このスポットへは新野駅から県道35号線に入り、ひたすらまっすぐ進めばたどり着ける。反対側の車線は新東山トンネルであるため、橘町方面から向かってしまうと違うトンネルに入ることになってしまう。
この心霊スポットではあまり目撃証言が寄せられていないとされている。さらに数少ない目撃証言のほとんどがとても曖昧で不正確なことから、人里離れたトンネルという独特な雰囲気が原因で些細なことにも敏感に反応してしまっただけではないかといわれている。しかし、数少ない比較的信憑性の高い情報も寄せられているとされていて、ある女性の証言によると自動車を運転して夜に東山トンネルを通過した際に、何かの気配を感じてトンネル内部でバックミラーをみたところ、後部座席にぼろぼろの服を着た女性下を向きながらが座っていたと言われている。恐怖心のあまりトンネル出口付近で急停車したのち自動車から降りて確認したところ、後部座席には人影がなかったと報告されている。実際に、このトンネルの近くで足を踏み外して転落死した女性がいたという報告もあるとされていて、目撃された女性の幽霊の外見や性別からもその時に亡くなった女性の霊ではないかと噂されている。他に寄せられた情報によると、同じく自動車で東山トンネル内へと入ろうとしていた時に50mほど前方に女性が立っていたのを視認したがほんの少し目を離した隙にいなくなっていたと言われていて、怖くなった運転手はそのまま来た道を戻ったと報告されている。この時に目撃された女性も衣服がぼろぼろであったとされていて、先の目撃された女性の霊の特徴と一致するため、同一の存在ではないかとされている。
目撃証言の少ないこの東山トンネルが心霊スポットとして注目された理由の一つとして、京都にあるトンネルが関係していると言われている。その京都にあるトンネルも同じく東山トンネルと呼ばれていて、徳島県にある東山トンネルと同じくすぐ横に新しく作られたトンネルが並んでいる。しかし、この京都の東山トンネルでは数多くの霊的体験の報告や幽霊らしきものの目撃情報が寄せられている。そのため、東山トンネルという名前の心霊スポットの噂を聞きつけ探した人々が間違って徳島県の東山トンネルに赴き、「心霊スポットに来ている」という意識がなんでもない事を超常現象のように錯覚させてしまったため、このトンネルが心霊スポットとして見られるようになったのではないかと霊的現象を検証している人々の間でささやかれている。ちなみに、京都に位置する東山トンネルで目撃される幽霊は女性と男性の両方が報告されており、またその容姿や雰囲気などもまちまちであると言われている。