【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

鹿児島県鹿児島市吉野町3丁目411

天神山

鹿児島県鹿児島市の吉野町にある天神山は、地元では心霊スポットとして噂されている。全国的には有名ではないが、鹿児島市民の間では昔から、何かが出るという噂が絶えないそうだ。心霊スポットとして噂される背景には、近くに墓地があったことが関係していたようだ。今では墓地は移動し、桜の綺麗なところとして有名になっている。宮崎にも天神山という心霊スポットがあるが、これとは別物である。

天神山は昔、島津家の処刑場の跡地があったという。天神山の麓には島津家の墓があり、この墓の周りで昔から多くの事故が起きていたそうだ。また山の中で遊んでいると、おいでおいでという声が聞こえ、近づいた小学生が崖から転落した事故が起こっている。また近くに豚を解体する解体所があり、そこでも足を誤って切り落とす大きな事故が起こっている。また交通事故も多発する地域なのだという。

ここ天神山での体験談には以下のようなものがある。

ある男性が小学生のときの話だ。当時の友達6人で天神山を探検していた。家の近くだったため遊び場になっていたのだ。その日も一通り遊んだ後、今日はもう少し奥の方まで探検してみようということになった。いつも遊ぶところから離れるのは少し不安ではあったが、それよりも好奇心が勝り、全員で山の中に入っていった。

山の中は別にこれといって変わったところはなく、いつも遊んでいるところと同じ風景が続いていた。しかしもっと進めば何かあるのでは?という好奇心から、6人はどんどん深くまで入っていった。遊びながら1時間ほど歩き回ったときに、友達の一人が急に立ち止まった。どうした?と言い視線の先を見てみると、今までに見たことがなかった地蔵が置かれているのを見つけた。近寄ってみると、それは非常に年季が入っていて、表面はほとんど風化し、鼻や耳などが顔の部位がなくなっていた。不気味になった彼らは、暗くなってきたこともあってここで引き返そうといい、早足でその場から離れた。すると少し後ろから、何かが歩いてくる音がする。一人がその音に気付いて小さな声で全員に伝えたが、誰も怖くて後ろを振り返ることはできなかった。出口が見えるところまで来たら、全員全力疾走して山を出て、そのまま自転車で家まで急いで逃げ帰ったそうだ。

次の日学校で集まって昨日のことを話していたのだが、メンバーが5人しかいない。しかし昨日は6人いたはずだった。あと一人を思い出そうとしても、誰も思い出せず、学校を探しても思い当たる人はいなかった。そして不思議なことに、誰ももう一人の顔を覚えていなかったそうだ。

ある主婦の女性は、桜を見に近所の主婦仲間と一緒に天神山へ行った。彼女も、またそお友人たちもそこが心霊スポットだということは知らなかったし、昼間は桜の綺麗な、気持ちいい場所だとしか思っていなかった。平日だったため人は少なく、シートをひいて昼食を食べ、食べ終わったあともそのままおしゃべりを続けていた。3時を過ぎた頃、そろそろ解散しようということになったが、女性はもう少し桜を見たかったため一緒に帰らずその場に残った。一人出歩きながら見ていると、先ほどは感じなかった、その場の持つ空気の寂しさや重苦しさを感じるようになった。

感覚に違和感を覚えて、自分も帰ろうとすると遠くからおーい!という声が聞こえる。最初は自分に言っているとは思わなかったが、だんだんと声が大きくなっていることに気付いて、木々が生い茂っている方へと近づいた。林に踏み込んだ瞬間、落ちていた大きな釘を足で踏んだ。幸い1センチほどしかしか刺さらなかったが、その瞬間からその声は聞こえなくなったそうだ。